果物は栄養たっぷりで、子どものおやつにもぴったり。それでも、価格が高かったり皮をむくのが手間で、なかなか手が伸びない…。そんな人でも、果物を手軽に楽しめるのがドライフルーツです。最近は食品ロス削減の観点から「規格外果物」を活用した商品も増えてきました。本記事では、規格外果物から生まれた、砂糖・添加物不使用のドライフルーツを元農業職の筆者が実際に食べてレビューしながら、その魅力や活用シーンを紹介します。
栄養満点な果物はおやつにぴったり

ビタミンや食物繊維が豊富に含まれている果物。果物を食べることで免疫機能が高まり、死亡リスクも減るのだとか。厚生労働省も1日200g※の果物を食べることを推奨しています。体にやさしい自然な甘みがあり、満足感を得やすいのもポイント。
素材そのものの味を楽しめるのも果物ならでは。手軽に栄養を補えるので、子どものおやつとしても取り入れやすい食材です。
果物が食卓から遠のくワケ

体にうれしい栄養がとれる果物。それでも1日200gの果物を摂取するのは、なかなかハードルが高いのでは。実際、果物の消費量は緩やかに減少してます。
その背景には価格や食べるまでの手間、保存のしにくさといった理由がありました。
参考:「果物の消費」農林水産省
価格が高め
果物は、スナック菓子などと比べると、価格がやや高いです。
とくに旬を外れた時期の果物や輸入品は価格が上がりやすいもの。200円あれば、スナック菓子なら1袋買えますが、りんごなら時期や場所によっては1個も買えないことも。
日々の食費を考えると、つい優先順位が下がってしまい、気軽に手に取りにくい一面もあるでしょう。
皮をむくなどの手間がかかる
果物はそのまま食べられるものもありますが、多くは皮をむいたり、食べやすいサイズに切ったりと少し手間がかかります。このひと手間が、忙しい日常では負担に感じる人もいるのではないでしょうか。
とくに朝の準備中や帰宅後など、余裕がないタイミングでは、ついつい菓子パンなどすぐ食べられる食品を選びがち。
食べるまでの手間が、果物が日常から遠ざかる要因のひとつかもしれません。
保存がきかない
果物は鮮度が大切な食材です。その分、長く保存できないのが悩ましいところ。バナナなら常温で3日もたつと、黒ずんできてしまいます。気がついたら傷んでしまっていた、という経験がある人もいるのではないでしょうか。
とくに気温の高い季節は傷みやすく、保存方法にも気を配る必要があります。冷蔵庫のスペースをとる点も、まとめ買いをためらう理由のひとつです。
「日持ちのしにくさ」が、購入のハードルを上げている一面もあります。
参考:「果物の消費に関するアンケート調査報告書」公益財団法人中央果実協会
【実食レビュー】規格外果物を使った砂糖・添加物のドライフルーツ

日常的に取り入れるのが難しい果物も、ドライフルーツなら手軽に楽しめるでしょう。砂糖不使用・無添加のものなら、栄養がとれるだけでなく、果物本来の甘みや風味をしっかり味わえます。
さらに、規格外果物を活用した商品であれば、農家さんの利益にもなり、食品ロス削減にも貢献できるなどメリットが多いです。
今回は、規格外果物を使った砂糖不使用・無添加のドライフルーツを実際に食べて、見た目や食感、味わいをレビューしました。
形やサイズの違いで生まれる「規格外果物」とは
規格外果物とは、形やサイズ、見た目の違いによって流通の基準を満たさず、市場に出回らない果物のことです。
農産物は見た目の規格が細かく決められており、少しの傷やばらつきでも規格外とされる場合があります。そのため、食べられる状態でも捨てられてしまったり、加工用に回されることも少なくありません。
味や栄養はほとんど販売されている果物と変わらないにもかかわらず、なかなか市場に出回らない規格外果物。規格外果物が廃棄されることは、食品ロスの増加にもつながります。
食品ロス対策として、規格外果物を活かした商品も増えています。
中でもドライフルーツは、保存しやすく手軽に楽しめるのが魅力。身近なおやつとして取り入れることが、食品ロス削減につながるでしょう。
パリパリ食感と心地よい酸味「もんがわアグリパーク」(湯河原のみかん農園)

「もんがわアグリパーク」は、神奈川県湯河原町の農園です。見た目が理由で市場に出せない果物をドライフルーツにして、新たな価値を生み出しています。本当はおいしく食べられるのに、選ばれない果実。そのまま終わらせたくないという思いが、この商品の出発点でした。
販売しているのは、自社で育てたみかんとキウイを使ったドライフルーツ。果実の風味や栄養をできるだけそのまま残せるよう、低温でじっくり時間をかけて乾燥させ、こだわって作っています。

ひと口食べて驚いたのが、まるでチップスのようなパリッと軽やかな食感。砂糖や添加物を使わないからこそ、素材の酸味と甘味がまっすぐ伝わってくる、飽きのこない何枚でも食べられる味です。実際、わたしも手が止まりませんでした。
ナッツやチーズと合わせると栄養バランスが整うだけでなく、食感にも変化が生まれ、より満足感のあるおやつやおつまみになるでしょう。
食べ比べセットや大容量タイプなど、バリエーションが豊富なのも選びやすいポイント。まずは少量で試してみて、気に入ったらまとめてストックしたりと、シーンに合わせて楽しめます。
噛み締めるほどに感じる甘み「M.F.Lab」(奈良県西吉野町)

出荷されない規格外品や、食べごろを迎えた完熟果実がすぐに傷んでしまう現実に直面し、「一番おいしい瞬間をそのまま届けたい」という思いから生まれたブランドが、奈良県五條市西吉野町産の果実をアップサイクルする「M.F.Lab(ミヤタフルーツラボ)」。
今回は、少し珍しい柿と梨のドライフルーツを試しました。

手に取ると感じる、しっかりとした厚み。口に入れると、しっとりとしたやわらかさの中にほどよい弾力があり、噛むほどに甘みがじんわり広がります。ヨーグルトと合わせても良いでしょう。
M.F.Labのこだわりは「糖度」。高糖度の果物を原材料として使っており、砂糖や添加物を使わず、果実そのものの「甘み」を引き出すために、時間と手間をかけて乾燥させています。
果物の「いちばんおいしい瞬間」を閉じ込めたような味わい。いちごや巨峰など珍しいドライフルーツも販売されているので、気になる人はチェックしてみてください。
ドライフルーツが活躍するおやつシーン

ドライフルーツは、手軽さと保存性の高さから、さまざまなシーンで活躍するおやつ。果物の栄養や甘みをそのまま楽しめるうえ、持ち運びしやすいので、場所を選ばず取り入れやすいのがポイントです。
ここでは、ドライフルーツの活用シーンを紹介します。
ハイキング・デイキャンプの栄養補給
ドライフルーツは、手軽さと実用性を兼ね備えているため、アウトドアシーンでの軽食として取り入れやすい食品です。軽くてかさばらず、持ち運びしやすい点が大きなメリット。
噛み応えもしっかりしており、少量でも満足感を得やすいドライフルーツ。自然な甘みがあるため、疲れたときの気分転換にもなります。
常温で持ち運べるため、保冷の必要がないのも使いやすいポイントです。
無添加で栄養満点の子どものおやつ
子どものおやつとして、市販の袋菓子は添加物や糖分の摂りすぎが気になりますよね。砂糖や添加物を使っていないドライフルーツは、素材そのものの味を楽しめます。
小分けにして持ち運びやすい点も便利。荷物が多くなりがちな子連れのお出かけに1パック入れておくだけで、安心材料になるでしょう。スナック菓子に比べて噛みごたえがあるので、時間をかけて味わえ、自然な甘みで満足感も得られます。
無理なく続けられる、栄養満点のおやつとして、ドライフルーツはぴったりでしょう。
ライター
そらたね
農業職公務員・食品メーカー勤務の経験をもとに、農業や食の大切さ、美味しいレシピを発信します。趣味は旅とカメラ。日本の四季を撮ること、旅行先で綺麗な海を見ることが大好き。生息地は主に田んぼ、畑、ときどき果樹園。