キャンプで乾杯!熱燗で特別なひと時を
冬キャンプでの食事タイムに、美味しい熱燗はいかがでしょうか?寒空のなかで飲む熱燗は身体の芯まで温まり、特別なひと時を演出してくれるものです。
今回はキャンプでぜひ選んで欲しい熱燗にぴったりの日本酒をピックアップ。カジュアルに楽しめるものから、ちょっぴり贅沢な一杯までバラエティ豊かなラインアップでご紹介していきます。
※キャンプで熱燗を楽しむための粋なアイテムや知っておくと便利な裏技についてはこちらの記事で紹介しています。あわせてチェックしてみてください!
【日本酒好き必見】冬キャンプは熱燗で暖まろう!粋な熱燗アイテム&裏技
カジュアルに美味しく味わう日本酒
ここでは1,000円〜2,000円代のデイリー使いにぴったりな日本酒をご紹介します。
手に取りやすい金額の日本酒をいくつか購入して、“キャンプで飲み比べ…”なんていうのもオツでおすすめです。
軽やかでほのかな甘みがやさしい「澤乃井 特別純米」
厳選した酒造好適米を58%まで磨き上げ、造り上げたお酒です。
このお酒を醸造する小澤酒造は、東京の奥多摩にある酒蔵。知る人ぞ知るお酒として日本酒愛好家に親しまれています。
まろやかな口当たりと、しっかりとしたコクがありながら、ほのかな甘みがやさしく、肩の力を抜いて楽しめる味わい。
上燗にすると、香りにふくらみが感じられ、美味しくいただけます。八宝菜やレンコンのきんぴらなど、野菜を使った料理によく合います。
金沢の料亭御用達「黒帯 悠々 特別純米」
吟醸仕込みと純米仕込みのお酒を合わせることで、キレの良い芳醇な味わいの辛口に仕上げたお酒を、さらに蔵でじっくりと寝かせたものです。
「黒帯」の中でいちばんスタンダードなお酒でもあり、古くから金沢の料亭などで使われています。
熱燗にすると、口当たりがやわらかくなり、その持ち味を発揮。お刺身をはじめとした魚料理との相性が抜群です。
熱燗といえば、という定番のお酒「大七 生もと純米」
純米酒や吟醸酒を多くの人が知るきっかけになったのは、今から40年前の地酒ブームだと言われています。
こちらの商品は、そのさらに20年前から造られている純米の生もと造りのお酒です。
しっかりとした味わいで、ぬる燗から熱燗まで、幅広い温度で美味しく楽しめるのも魅力。これまでさまざまな燗酒コンテストで何度も賞を受賞した、燗酒の定番のお酒ともいえます。
ふくらみのある旨みは、寄せ鍋や鶏の唐揚げはもちろん、シチューなどのクリーミーな料理にもぴったりです。
上品でキレの良い富山の定番 「立山酒造 特別本醸造 立山」
海や川の魚介類が豊富なことで知られる富山県。
日本三名山の山の名を取り、その名がついた立山酒造では、厳選した酒造好適米と、白山の伏流水で高品質なお酒を造っています。
一番のスタンダードともいえるこのお酒は、富山県の居酒屋で熱燗というと、必ずといっていいほど出てくることの多い定番のお酒。
ほどよいコクとキレの良い味わいで、穏やかな香りとふくらみのある旨みを楽しむことができます。冬に美味しいブリのお刺身や照り焼きとともにどうぞ。
濃醇なのにキレが良い「神亀 純米酒」
山田錦、五百万石、美山錦という3種類の酒造好適米を使用し、熟成させてから蔵出しされる、神亀酒造の定番のお酒です。
濃醇でコクのある味わいなのに、すうっと後味が切れるのでしつこくありません。
口当たりはやわらかいのに、口の中でうまみがふっくらと広がり、さっと消えていくキレの良さで、飲み飽きしないのがいいところ。
ぬる燗から熱燗までの温度がおすすめで、煮魚や珍味など、味の濃いおつまみとよく合います。
香り高い熟成香と淡い黄金色の「梵 ときしらず 純米吟醸」
福井県鯖江市にある、無添加のお酒造りにこだわる酒蔵がつくるお酒。長期氷温熟成された日本酒がブレンドされた純米吟醸酒です。
熟成酒ならではの香りと、熟成からくる淡い黄金色が美しいお酒は、冷でコシのある味わい。ぬる燗にすると、さらに味に深みが感じられるようになります。
白身魚のお刺身やだしの効いた煮物などの繊細な和食によく合います。
冷から熱燗までをカバーする「越後桜38 大吟醸」
米どころとして知られる新潟県は日本酒も美味しいことで知られています。越後桜はそんな新潟県の酒蔵ですが、「全国燗酒コンテスト2020」で2つの銘柄が最高金賞に選ばれるほどの実力。
そして、プレミアム燗酒部門で受賞したのがこのお酒です。38%まで精米した山田錦を使用したこのお酒は、冷でも熱燗でもその美味しさが楽しめるというから驚きです。
華やかな香りとやわらかな口当たり、ふっくらとした味わいは、温度が変わればまた違う表情を見せてくれます。
さまざまな温度で飲み比べをするのもおすすめです。
ヒラメの昆布締めなどのお刺身や天ぷらなどの和食と好相性。シンプルな酒肴がよく合います。
濃密でありながらさわやかな「雨垂れ石を穿つ 特別純米十水仕込」
一風変わったこのお酒の名前は、「!」という感嘆符にちなんでいます。
「!」は「雨だれ」という詩的な別名があり、そこから名前をとったこのお酒は、十水仕込みという江戸時代の手法で造られ、濃密なのにさわやかさのある味わいが特徴です。
冷やしても、とびきり燗にしても美味しくいただける懐の深さは、食との相性にも発揮され、味の濃い酒肴だけではなく、幅広い料理とあわせることが出来ます。
ちょっとリッチに特別感を演出する日本酒
大吟醸などの香りが豊かで繊細なお酒は、高価なものが多いのですが、あまり燗酒には向きません。
しかし、燗酒にしたときに美味しさが感じられるように造ったお酒も中にはあります。ここではそうしたお酒をご紹介します。
上燗でなおフルーティな「九頭竜 大吟醸」
入手しにくいことで知られる福井の酒蔵、黒龍酒造が、燗酒にするために造った日本酒です。
燗酒にしたときにその真価が発揮されるようになっており、ぬる燗から上燗の温度で楽しむことを酒蔵もすすめています。
大吟醸として造られ、さらに熟成をさせたフルーティで洗練された味わいが楽しめます。魚料理全般とよく合うので、新鮮な魚をシンプルに焼いて合わせるのもいいかもしれません。
燗酒の新たな一面を垣間見れる「獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 温め酒」
獺祭というと、華やかなフルーティさがあることで知られる日本酒のイメージが強い方が多いのではないかと思います。
そうしたお酒は本来あまり燗酒には向かないのですが、その獺祭が燗酒のために造ったのがこのお酒です。
酒蔵からのおすすめ温度は43℃。その温度で味わうと、まろやかさと、その後に現れるほんのりとした甘みが感じられ、獺祭らしさを思わせます。
白子の天ぷらなどの、クリーミーな料理によく合います。
熱燗にもいろいろある?〜燗酒の基礎知識〜
熱燗というと、熱々の日本酒をイメージする人もいるかも知れません。
しかし、「人肌」という言葉があるように、燗酒にはさまざまな呼び名があります。じつは温度によって呼び名が違うのです。
それぞれの名前は以下の通り
名称 | 温度 | あたたかさの目安 |
日向燗 | 30℃ | 熱いというほどの温度を感じない程度 |
人肌燗 | 35℃ | 触ると暖かく感じる程度 |
ぬる燗 | 40℃ | 熱くない程度の温度 |
上燗 | 45℃ | 注いだときに湯気が出る程度 |
熱燗 | 50℃ | 徳利から湯気が出る程度。徳利に触ると熱く感じるくらい |
とびきり燗 | 55℃ | 徳利を持つと熱い程度 |
呼び名と温度を覚えておくと、日本酒を購入する際に、酒造メーカーおすすめの温度もすんなり理解できるので、燗酒を美味しく楽しむことができます。
燗酒におすすめの日本酒
日本酒であればなんでも燗酒に向くというわけではありません。
大吟醸などの香りの華やかなものは、その香りが飛んでしまうため、燗酒には向かないといわれています。逆に、純米酒や山廃などしっかりした味わいのものは、燗酒に向いているとも。
燗にすると風味が良くなることを「燗上がり」と呼び、熱燗ならではの美味しさが楽しめます。
熱燗にも温度がいろいろあることがわかれば、燗のつけ方も工夫して楽しめますよ。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。