同じBMXでも用途が違う!?
一口にBMXといっても用途によって、まったく違った車体が必要になります。
フレームの大きさ、付属しているパーツ、拡張性、車体強度などそれぞれ種目別に見ていきましょう。
フラットランド
車体が小さめで取り扱いやすいように作られています。
フレームサイズでいうと、トップチューブ長が18インチ程度のものがフラットランド向けの車体になります。
また、ペグと呼ばれるパーツを前後のホイール軸に計4本装着します。
これは足を乗せたり、手で掴んだりしてパフォーマンスを行う際に必要なものになります。
ジャイロ
ジャイロ機構が必須なのがフラットランドモデルです。
一般的な自転車では、ハンドルを回転させようとするとおよそ180度でブレーキワイヤーに干渉して回せなくなってしまいます。
しかし、ジャイロ機構によってハンドルを一回転できるようにすることで、トリックに幅を持たせることが可能になっているのです。
海外ではノーブレーキでが主流でしたが、ジャイロ機構の開発によってより安全性が向上し楽しむことができるようになりました。
フリーコースターハブ
フリーコースターハブも特徴の一つです。
通常自転車は後ろ方向にホイールを回すとペダルやクランクも後ろ方向に回ってしまいます。
しかし、それではトリックをしている最中に邪魔になってしまいます。
ですので、フリーコースターは勝手にクランクが後輪に従って回らないようにするパーツです。
ストリートとフラットランド両方で使われるパーツではありますが、それぞれ耐久性や機能性が違います。
後輪のハブがフラットランド専用フリーコースターになっているものを選びましょう。
ストリートやレースモデルに比べて拡張性が高く、様々なパーツを自分好みにカスタマイズしていくのがフラットランドの特徴です。
難点としては、パーツ数が増えることでストリートのような扱い方をすると壊れやすくなってしまうのです。
また、安定性も低いので街乗りや移動には使えません。トリック専用の自転車になります。
ストリート
トップチューブ長が20インチから22インチ程度のモデルが主流です。身長や体格によってサイズが変わります。
またパーツの自由度が高いのがストリートモデルの特徴です。
ペグを四本付ける方もいますし、片側二本だけ使う方もいます。専用のフリーコースターもお好みで装着できます。
フレームの強度がとても高く作られており、多少の落車では壊れない可能性が高いです。安定感も高いので街乗りにも向いています。
レース
レースモデルはシンプルに軽量化に割り振ったモデルが多いです。
完成車ではほぼ売っていません。バラ完といってフレームやホイール、ハンドルに至るまで全てを自分で選んで組み立てます。
ストリートよりもシビアなサイズ調整が必要です。
また、フレームも国内での入手性があまりよくないため自転車ビルダーと呼ばれる職人さんに1からオーダーするのも良いと思います。
BMXを選ぶときの大切なポイント
実際に自転車を選ぶうえで大切な3つのポイントを紹介します。
これを知ることで、自分の欲しいモデルにグッと近づくことができると思います。
乗り心地やトリックのしやすさに影響するポイントですのでしっかり抑えましょう。
ポイント①サイズ
ストリート&レース
大切な一つ目のポイントがサイズです。フレームのトップチューブ長が一番大切になります。
特に、ストリートやレースでは身長、柔軟性、手の長さによって乗れる自転車が変わってしまいます。これはフィッティングをしないと自分に合うサイズはわかりません。
170cmの男性でも手の長さは人それぞれですのでサイズが変わる場合もあります。洋服屋さんなどでの試着と一緒ですね。
フラットランド
フラットランドモデルは体格が違っても18インチ程度と決まっています。メーカーごとに多少の違いはありますが誤差程度ですので初心者はあまり気に留めなくて大丈夫です。
ポイント②素材
次に大切なのが素材になります。乗り心地やケガのしにくさにも影響する部分です。
ストリートやフラットランドは一般的にスチールが使用されています。安いモデルだとハイテンション鋼(通称ハイテン)と呼ばれる安いスチールが使用されています。
おすすめなのはクロモリと呼ばれるスチールです。およそ5万円以上のモデルからクロムモリブデン鋼(通称クロモリ)が使われています。
なぜハイテンよりもクロムモリをおすすめするのか疑問に思われた方も多いかと思います。
理由は軽さと安全性です。
トリックをするにあたり、重たい車体だととてもやりにくく感覚をつかむのが大変です。ハイテンのモデルを軽くするには、パイプを薄くするしかありません。
しかし、パイプを薄くすると頑丈性が大切なBMXにおいてとても壊れやすい自転車になってしまいます。
そのような理由でクロモリモデルをおすすめします。特に人気のあるのが4130クロモリと呼ばれる耐久性と軽さに優れた素材です。
4130クロモリモデルは大体8万円以上のモデルに使われることが多いです。
ご予算に余裕があれば、ぜひ4130クロモリのモデルをおすすめしています。
ポイント③値段
値段の指標は安全性に直結します。
BMXはネット通販を見てみると1万円台~3万円台くらいで売られているモデルも見られます。
しかしこのようなモデルはトリックをするような耐久性がなく、とても危険な粗悪品の可能性があります。
そのようなモデルの説明書を見てみると、「アクロバティック走行やトリックはしないでください」と書いてあることもありますので、注意が必要です。
信頼できるBMXのメーカー品は5万円ぐらいから販売されています。
自分はどのBMXに乗れば良い?
一見、BMXは似たような車体が多くてどれが良いか迷ってしまいますよね。
価格もピンキリで良し悪しの見極めもとてもむずかしいです。また海外ではノーブレーキで使用されることも多いですが、国内においてはノーブレーキは違法になります。
モデルによってはブレーキをつけられるように設計されていないものもあるので、購入の際は注意が必要です。
ここでは、BMXを楽しむために国内で主に人気のあるおすすめモデルを紹介します。
フラットランドモデル
ARESBIKE APLUS
エントリーモデルでありながら、充実のパーツで初心者にオススメのBMXです。
国内で手に入りやすい数少ないフラットランドモデルのBMXです。
ストリートモデル
SUBROSA SALVADOR
サブロサはBMXの専門メーカーです。
とてもバランスが良く乗りやすいのが特徴で扱いやすく設計されています。
WETHEPEOPLE NOVA
お手頃ながらも、クオリティの高さを感じられる一台です。
WETHEPEOPLE TRUST FC
予算に余裕がある、もしくは初めから扱いやすい車体がいい!という方はこちらがおすすめです。
ストリートに必要な全てが一台に詰め込まれているので、アップグレードを考えなくても良い利点があります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。