女子サーフィンオリンピック代表候補
パリオリンピックのサーフィン競技で、日本代表の女子選手は1名が内定しました。オリンピック競技のサーフィンは、日本の場合、強化指定選手から男女3名ずつ選抜されます。
日本女子サーフィンには注目してほしいオリンピック候補の選手が数多くいます!
オリンピック出場権をつかむために選手たちはまず、強化指定選手のなかで競い、勝ち進まなければいけません。
ここではオリンピックの日本代表をかけた熱い戦いを応援するために、NSA強化A指定の女子サーフィン選手をご紹介します。
(記事は2024年4月3日現在の内容になります)
女子サーフィン強化指定A選手
都筑有夢路(つづき あむろ)選手
出典:NSA
都筑有夢路選手は、2001年4月5日生まれの埼玉県出身。幼い頃からサーフィンの環境に恵まれ才能を開花してきた彼女は、高校生の16歳でプロサーファーに合格。2年後の18歳のときには、周りからのプレッシャーにも負けず、サーフィンの世界的に大きな3つの大会で優勝を果たしています。
18歳という若さで日本人女性で初めて(WSLの前身、ASP時代を含めると2人目)、プロサーファーが憧れるサーフィン最高峰WSLのCT(ワールドチャンピオンシップツアー)入り!2021年の東京五輪では、銅メダルを獲得しました。
波のトップから滑り降りるスピードを活かした安定感あるボトムターンは、パワフルに大きなしぶきが上がります。見ている人は圧倒されますよ!
松田詩野(まつだ しの)選手
松田詩野選手は、2002年8月13日生まれ。日本のサーフィンの聖地でもある神奈川県茅ヶ崎市の出身です。6歳からはじめたサーフィンセンスはどんどん磨かれて、中学生のときに14歳という若さでプロサーファー入りをはたしました。
2019年の17歳のときには世界選手権でアジア1位に輝き、オリンピック内定への最大の大会であるISA世界選手権の出場が決まりました。2024年のパリ五輪予選を兼ねた今年のワールドゲームズでは、アジアで最上位の13位となり、全競技を通じて日本で第1号のパリ五輪代表に内定しました。
まだあどけなさが残るかわいい笑顔を見せてくれますが、サーフィン中の姿は一変。刻々と変化する自然と、さまざまなプレッシャーのなかでも常に冷静な彼女は、よい波を見わけて柔軟な体を巧みに使い、いろいろな技を繰り広げてくれるので目が離せませんよ。
前田マヒナ穂乃香(まえだ マヒナ ほのか)選手
前田マヒナ選手は、1998年2月15日生まれのハワイ出身。幼い頃からハワイで育った彼女は、サーフィンの才能をすぐに発揮するようになり、10代のころから数々の好成績を納めてきました。
16歳のときには世界のトップサーファーが挑むポルトガルの巨大波「ナザレ」で、日本人女性初となるビッグウェーブライディングをするほどアグレッシブ。さらに鍛え抜かれた体幹は、サーフィンの大会で高得点を出してきた秘訣だと思います。
2021年のオリンピック最終予選を兼ねたワールドゲームスでは、8位に入賞となり、オリンピック日本代表に決定しました。2024年に日本の強化A指定選手に選ばれた前田選手は、難易度の高い技でも豪快に大きなしぶきを上げてパワフルに攻めのサーフィンをするので要チェックです。
黒川日菜子(くろかわ ひなこ)選手
黒川日菜子選手は1996年6月4日生まれの大阪府出身。両親の影響で、幼いころからサーフィンや海に近い生活を送ってきた彼女。10歳のときに本格的にサーフィンを開始し、さまざまな大会で優勝を飾ってきました。
2014年に全日本サーフィン選手権大会 ガールズクラスで優勝、2017年には千葉で開催されたWSL QS3000 一宮千葉オープンにて準優勝。2020年のWQS5000 Corona Open Chinaでは 3位を獲得しており、2023年からはインストラクターとしての活動も始めています。
小柄ながらダイナミックにボードを操る姿は、大柄な海外選手に引けを取らず目を奪われること間違いなし!ジャパンオープンの第1日目では、最下位から大逆転をはたすなど、運も味方についている黒川選手に注目です。
松岡亜音(まつおか あのん)選手
出典:NSA
松岡亜音選手は、2005年11月19日生まれの千葉県出身です。千葉県南房総市の千倉海岸を拠点とするサーフショップDakini Surf & Beachのオーナーである父・松岡秀雄の影響を受け、幼い頃にサーフィンの世界に身を投じました。
3歳でボディーボードを初め、4歳でサーフィンに転向。10歳で単身渡米し、カリフォルニア州で技術を磨きました。
その後、LOST surfboards Japanのサポートをえて、日本サーフィン連盟(NSA)のポイントランキングでウィメンズオープン総合第2位および第4位を記録。国際サーフィン連盟世界ジュニア選手権では団体銅メダルを獲得するなど、若くして多くの実績をあげています。
川瀬心那(かわせ ここな)選手
出典:surfinglife
川瀬心那選手は、2004年5月18日生まれの三重県津市出身のプロサーファーです。川瀬選手は若干13歳で2017年強化指定選手に選ばれ、その後も継続して強化指定選手の地位を維持しています。
2018年にはNSAグランドチャンピオンで準優勝し、翌2019年にはJPSAルーキオブザイヤーを受賞しました。同年、JPSA田原オープンで優勝、WSLビラボンスーパーキッズチャレンジU-16でも優勝を果たすなど、輝かしい成績を収めています。
2024年だけでなく2020年にも強化指定選手に選出され、JPSAさわかみ杯で5位に入るなど、若くしてその才能を国内外で発揮しています。
松永莉奈(まつなが りな)選手
出典:campfire
千葉県御宿町出身の松永莉奈選手は、父のもとで小学3年生からサーフィンをはじめ、中学3年生のときプロに合格しましたが、当初は国内のトップ争いに絡むことができませんでした。
しかし、2018年のJPSAショートボード第3戦の夢屋サーフィンゲームス田原オープンで3位に入賞するなど、徐々に輝きを見せ始めます。
2021年の大きな転機となったのは、アジアオープンで国内の強豪と肩を並べる3位に入賞し、世界最高峰のサーフィンツアーであるチャレンジャーシリーズ(CS)への出場権を獲得したことです。
都築虹帆(つづき ななほ)選手
出典:NSA
都築虹帆は、2003年5月19日生まれの愛知県常滑市出身のプロサーファーです。サーフィンは小学6年生の夏、ハワイ・マウイ島での滞在中に本格的に始め、プロサーファーとしての夢を膨らませました。
中学3年生の春には、毎日サーフィンをするために愛知県田原市に移住。短期間でプロの資格を取得し、その後は国内外の大会で活躍し続けています。
とくに2019年からは、JPSAプロツアーランキングで2位に輝くとともに、ルーキーオブザイヤーを獲得し、国際サーフィン連盟(ISA)のジュニア日本代表としても活躍しました。
2021年には日本のプロツアーで初優勝を果たし、さわかみチャレンジシリーズでシリーズチャンピオンに輝きました。2022年にはWSL QS アジアリージョンで参戦を開始し、アジアQSランキングで1位に輝きました。
パリ五輪内定者は?
パリオリンピックのサーフィン競技における日本代表の内定者は、女子では松田詩野選手が唯一の出場権を獲得しています。サーフィンの世界選手権にあたるワールドゲームズが開催され、オリンピック代表選考を兼ねたこの大会で日本からは男女3人ずつが出場しましたが、新たな出場権の獲得にはいたりませんでした。
とくに女子は、東京五輪で銅メダルを獲得した都築有夢路選手や、同じく東京大会代表の前田マヒナ選手が敗退し、出場権を得ることができなかったため、パリオリンピックへの出場は松田詩野選手1人となりました。
(記事は2024年4月現在の内容になります)
東京オリンピックの新たな競技サーフィン。日本は海外よりサーファー人口が少なくマイナースポーツと言われてきましたが、世界でも活躍している日本人サーファーはたくさんいます。ここではオリンピックへ向けて期待の日本女子サーフィン選手をご紹介!
まとめ
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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