スノボ(スノーボード)のカービングとは何なのか
カービングの意味
カービングは【curving(curve)=曲がる】と勘違いされていることが多いですが、スノーボードのカービングは【carving(carve)=削る】が正しくなります。
これは、ボードで雪面を削るように進むことからカービングといわれるようになりました。
ターンとカービングの違い
ターンは、ドリフトターンとも言われる通りボードの後ろ足を横にずらしながら雪面を撫でるように滑ることを言います。
ちょうど車のドリフトのようなイメージですね。
カービングはボードのエッジ(金属の部分)を雪面に食い込ませて切るように滑ることを言います。
同じ方向転換でもターンはスピードを落とすための滑り方で、カービングはスピードを落とさずに進む滑り方という点が大きく違います。
スノボ(スノーボード)のカービングの基本を身につけるためのトレーニング
ターンができるようになれば、カービングはすぐに身につきます。
そのための基礎をしっかりとゲレンデに行く前に覚えておきましょう。
準備するもの
- バランスボード
バランスボードがなければ、100均で売っているビーチボールと300円の桐まな板を用意しましょう。
ビーチボールにほんの少しだけ空気を入れてその上にまな板を乗せます。
まな板を乗せたときに、まな板が床から5cmぐらいの高さになる程度に空気を入れるとちょうど良いです。
このバランスボードを使ってトレーニングをしていきます。
※バランスボードを使用する際は必ず、敷物などの上で行ってください。
転倒の恐れがあるので、ケガにはくれぐれも注意して無理の無いように使用してください。
基本姿勢を身につける方法
ターンのときに、最初は足を真っ直ぐにして踏ん張っていたと思いますが、カービングでは膝を曲げた状態が基本になります。
- バランスボードの上に軽く足を広げて立ちます。
- 膝を軽く曲げて板が床につかないように踏ん張ります。
- 姿勢は前かがみにならずにまっすぐにします。
スクワットのように背中をたおさずに、お尻を床に近づけるイメージで空気椅子のような状態になっていればOKです。
重心位置
カービング中の重心は、つま先かかかとかのどちらかが重心位置になります。
この重心をどれだけ動かせるかによって、キレのあるカービングができるかどうかにつながります。
つま先側に曲がる動作を身につける
つま先に重心をかけるとつま先が向いてる方向にボードが曲がります。
- 基本姿勢から軽くつま先立ちをします。
- この時に板が床につかないようにバランスをとりましょう。
このバランスをキープすることによって、つま先側のエッジを立たせることができます。
かかと側に曲がる動作を身につける
かかと側に重心をかけるとかかと側にボードが曲がります。
- 基本姿勢から軽くつま先を上にあげます。
- このときも、板が床につかないようにバランスを保ちましょう。
この姿勢をキープするとかかと側のエッジを立たせることができます。
体幹の動かし方を身につける
つま先とかかとの重心の取り方が身についたら、次は重心の動かし方を覚えましょう。
重心移動は足首の動きだけではエッジを立たせることができません。
体幹を使って重心を移動させられるようにトレーニングしましょう。
- おなかを引っ込めるように力を入れます。
- 基本姿勢から姿勢を前かがみにします。
- 背筋はまっすぐ足の付け根から折れるように身体を倒します。
- 板は床についてOKです。
- つま先に力を入れて倒れないように踏ん張ります。
- 次に身体を後ろに倒します。
- 背筋を伸ばしたままかかとに重心を移動させます。
- 基本姿勢の膝の高さは変えずに踏ん張りましょう。
- 最後までおなかの力は入れたままです。
この重心移動がスムーズにできるようになるまでトレーニングを行いましょう。
転倒する恐れがあるので無理はしないようにしてください。
イメージトレーニングも大事
体幹を使って重心移動ができるようになったら、次はイメージトレーニングです。
バランスボードに乗って頭の中でゲレンデを降りているイメージで身体を動かしましょう。
バランスボードを使っていなくても余裕があればゲレンデをイメージしながら体幹を動かして重心移動を身体に覚えさせましょう。
ゲレンデでスノボ(スノーボード)のカービングに挑戦するときの心構え
基本を忘れない
トレーニングした重心移動を思い出してチャレンジしましょう。
はじめからいきなり重心移動をすると怖いので、まずは重心のかけ方を再度トレーニングすると良いでしょう。
つま先側の重心練習
- ボードをつけた状態でゲレンデの上の方につま先を向けて進行方向に対して後ろ向きになります。
- つま先立ちをしながら膝をつかないように少しずつ降りましょう。
- 姿勢はまっすぐで前かがみにかたむけます。
かかと側の重心練習
- ボードをつけた状態でゲレンデの上の方にかかとを向けて進行方向に対して正面を向きます。
- かかと立ちをしながらお尻をつかないように少しづつ降ります。
- 姿勢はまっすぐで少し後ろに倒します。
この2つの重心練習でボードをコントロールできるようになったら、カービングはほぼできるようになります!
恐怖に打ち勝つ気持ちも大事
そして最後の試練は怖がらずに進むことです。
最初にあったように、カービングはスピードを落とさないように滑る方法です。
そのためカービングにはスピードが出る滑りがつきものです。
このスピードに対する恐怖が無くなったときこそ、気持ちよくゲレンデを駆け下りることができるのです。
周りには注意すること
カービングに慣れるまでは、コントロールがきかなくなる恐れがあるので周りにぶつからないよう、人が少ないエリアで練習をしましょう。
人に迷惑をかけず、事故に気をつけるのが最低限のマナーです。
十分、注意して練習してください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。