アルパイン・クライミングってなに?
アルパイン・クライミングは、Alpine Climbingと書き、直訳するとヨーロッパアルプス風のクライミングという意味です。
アルプス風のクライミングといってもピーンときませんが、実際は山岳や岩壁地域を登るクライミングのことです。
アルパイン・クライミングはもともとフランスなどヨーロッパが発祥で、昔から3,000〜4,000m級の山々を見ると人は「登ってみたい」という衝動にかられたのかもしれませんね。
アルパイン・クライミングは、目的である高い山や岩壁にたどり着くために登山をしたり、また安全にクライミングをするための安全確保のための道具や技術などが必要になります。
また積雪期などルート上に雪や氷がある場所があれば、アイスクライミングをしなければいけなかったりと、普通のクライミングに比べるとグッと高度で、体力や技術があることが条件になるわけです。
フリー・クライミングとの違いとは
よくアルパイン・クライミングとフリー・クライミングはなに?という疑問がでてきます。
まずクライミングには、道具を使って登るエイド・クライミング(人工登攀)と道具を使わないフリー・クライミングの1つのタイプがあります。
エイド・クライミングは、ハーケン、あぶみ、埋め込みボルトなどを使って登る方法です。
それに対してフリー・クライミングは、中間支点など安全確保に最低限必要な補助のみを使って、実質道具を使わない登り方のことをさしています。
フリー・クライミングには、ロープを使わないボルダリングのほか、ロープを使ったルート・クライミングなどがあります。
ではアルパイン・クライミングはフリー・クライミングの1つなのかというと、この辺りの線引きが人によっても異なっていますが、違っているといえます。
まずフリー・クライミングの目的は、自分の技術や体力をつかって登ること自体を楽しむこと。
反対にアルパイン・クライミングは、もともとむずかしい山や石壁を吟味して自分にとって登りやすいルートを考えて攻略する、つまりは登りきるということが目的です。
そのため、アルパインクライミングでは、「絶対に落ちない!」ということが、第一条件になっています。
またフリー・クライミングとは違い、登山の要素が多いこともあり、場合によっては道具をつかうこともあります。
アルパインの魅力はむずかしいコースを征服した満足感
アルパイン・クライミングをはじめるためには、体力だけでなく、経験、知識、技術などが備わっていないとできない、かなり高度なスポーツです。
それなのに、多くの人がやりたいと思う魅力が、アルパイン・クライミングにはあるといいます。
1番の大きな魅力は、むずかしいルートを征服したとう満足感です。
普通のクライミングは、クライミングすること自体が楽しいですし、ロープを使ったルートクライミングなどは、もともと落ちることを想定して安全を確保しています。
つまり、やり方を間違えたり、落ちたりしながらだんだん上手になっていくのです。
しかし、アルパイン・クライミングは、「落ちない」ということが、暗黙の了解になっているので、落ちずに登りきるということが、目的なのです。
そのため、落ちないように登るという緊張感や、高さを味わうことができますし、山頂を征服したというすごい満足感を感じることができるわけです。
また、アルパイン・クライミングをするには、経験や技術が必要といいましたが、いろいろなルートを試しているうちに、さらに技術が磨くことができます。
また山岳や岩場ルートが終わったら、アイスクライミングが入っているルート、またはさらに高い山、むずかしい山に挑戦しようというのも、楽しみの1つです。
そして、クライミングを通して、自然に触れ合えるということも大きな魅力です。
自然は、季節によっても景色や岩や山の状態が変わってきます。
そんな自然に挑戦すること自体、大きな魅力であり、アルパイン・クライミングにハマる理由でしょう。