冬になると、使っていないプランターや畑のスペースがもったいないと感じつつ、「日照時間の短い冬に野菜が育つのだろうか?」と不安に思う人も多いでしょう。筆者も同じでしたが、思い切ってチヂミホウレンソウを育てたところ、冬は虫がほとんど出ず管理が楽なうえ、寒さで甘みが増した野菜のおいしさに驚かされました。わずかな防寒対策をするだけで、葉物野菜は元気に育ちます。この記事では、寒い季節でも楽しめる冬野菜の魅力を紹介します。

冬でも家庭菜園はできる?寒さに強い冬野菜の魅力

冬 野菜 家庭菜園

家庭菜園というと春や夏のイメージが強いかもしれませんが、実は冬こそ初心者に向いている季節。寒さでおいしくなる野菜も多く、ほんの少し防寒対策を加えるだけで手軽に育てられます。まずは、冬野菜がどんな魅力を持っているのかを一緒にチェックしてみましょう。

冬は初心者でも育てやすい理由

冬の家庭菜園が初心者に向いている最大の理由は、虫がほとんど出ないこと。春から秋に発生するアブラムシや青虫などの害虫は、寒さで動かなくなったり冬眠の準備に入ったりするため、野菜が食べられてしまう心配が少なくなります。

また、野菜そのものの成長がゆっくりなので、こまめに間引いたり、毎日水やりをしたりする必要がありません。夏野菜のように「気づいたら虫が大量発生し、病気が蔓延してがっかり…。」ということがほとんどなく、“ほったらかし”でも意外と元気に育つのが冬野菜の魅力です。

葉野菜ならプランターひとつから始められるため、「家庭菜園は難しそう」と感じていた人にも挑戦しやすい季節といえるでしょう。

寒さで甘みが増す「冬ならではのおいしさ」

冬の葉物野菜がとびきりおいしくなる理由は、寒さに耐えるために糖分をため込む性質があるから。気温が下がるほど味が濃くなり、なかでもチヂミホウレンソウは驚くほど甘くなります。

採れたてのホウレンソウを生でかじると、えぐみに勝る甘さに感動するはず。家庭菜園なら収穫してすぐ食べられるため、市販品では味わえないフレッシュなおいしさが楽しめます。

「冬の野菜ってこんなに甘かったんだ」と新しい発見に出会えますよ

冬野菜を元気に育てるための防寒対策

冬野菜は寒さに強いとはいえ、霜や冷え込みが続くと育ちが鈍くなります。そこで役に立つのが簡単な防寒対策。もっとも手軽なのは不織布をかけてトンネル状にする方法で、霜よけと保温が同時にできます。

60×30㎝ほどのプランターなら150×100㎝あれば十分。試しに不織布を張ってなかに手を入れてみると、思ったよりホカホカしていて驚きます。

また、プランターの場合は鉢が冷気を受けやすいので、黒いビニールを巻いたり、すのこに乗せたりすると地温が下がりにくくなります。敷きワラや落ち葉を株元に敷くのも保温に効果的。ほんのひと工夫で育ちが安定し、冬でも元気に育つ環境が整いますよ。

今からでも間に合う!冬に育てられる冬野菜3選

冬 野菜 家庭菜園

冬野菜のなかでも、葉物野菜は成長が早く寒さにも強いため、気温が低い時期でも大丈夫。
とくにコマツナ、チンゲンサイ、ホウレンソウは生育が安定しやすく、失敗しにくい万能冬野菜です。ここでは、特徴や育て方のコツを簡単に紹介します。

寒さで甘みが増すチヂミ系もおすすめ「ホウレンソウ」

冬 野菜 家庭菜園

冬になると甘みが増す代表的な野菜、ホウレンソウ。特にチヂミ系のホウレンソウは寒さで葉が厚くなり、まるで別物のように甘く、旨味が増します。

冬は発芽さえしてしまえば育てやすく、虫に食べられないため管理も楽。おひたしやソテーにするとより甘さが際立ちます。冬の家庭菜園でまず育てて欲しいおすすめの野菜です。

発芽が安定し育てやすい万能葉物「コマツナ」

冬 野菜 家庭菜園

発芽しやすく、気温が低くても安定して育つ万能野菜コマツナ。種まきから収穫まで1か月ほどと短期間でプランターでも畑でも問題なく育ちます。

葉がやわらかく、炒め物・汁物・浅漬けなど料理の幅も広いため家庭菜園との相性も抜群です。寒さで葉が締まり、冬ならではのさわやかな香りとシャキッとした歯ざわりが味わえます。

間引きはせず、食べごろに育った株から順番に収穫すると、毎日のように楽しめますよ。

寒さに強くプランター向き「チンゲンサイ」

冬 野菜 家庭菜園

チンゲンサイは寒さにとても強く、冬でもしっかり育つ心強い葉物です。発芽後は比較的短期間で大きくなるため、冬でも育てやすいのが特徴。

プランターでも根張りがよく、場所を取らずに育てられるため初心者に人気です。

炒め物にするとシャクシャクの食感と甘みが際立ち、冬ならではの味に驚くはず。外側の葉から少しずつ収穫する「葉かき収穫」にすれば、長く楽しめますよ。

初心者が冬の家庭菜園で失敗しないためのポイント

冬の家庭菜園は育てやすい反面、冬ならではの注意点をおさえることが大切です。どれも簡単で、少し意識するだけで成功しやすくなるので、とくに押さえておきたいポイントをお伝えします。

日差しが少ない時期はゆったりスペースで育てる

冬は日照時間が短く、植物が光を十分に受けにくい季節です。そのため株同士の間隔を広めにとり、日当たりを少しでも確保することが大切です。

葉が重なり過ぎると生育がさらにゆっくりになるので、スペースに余裕をつくって植えましょう。

プランターは黒いビニールや鉢で地温アップ

冬は土が冷えやすく、地温が低いと根がなかなか成長しません。プランター栽培の場合、黒い鉢を選んだり、黒いビニールを土にかぶせたりすると太陽の熱を吸収して地温が上がりやすくなってな生育が安定します。

鉢に黒いビニール袋を巻くだけでも効果があるので、小さい鉢から試してみてくださいね。

水のやりすぎに注意

冬は気温が低く、水分が蒸発しにくいため、夏と同じ感覚で水をあげると根腐れの原因に。土を少し掘ってみて、カラカラに乾いているのを確認してから水やりをしましょう。

また、夜に氷点下になりやすい地域では、日が昇ってぽかぽかしてきた暖かい時間帯に与えるのがポイント。土と野菜の状態を観察しながら、控えめの水やりをこころがけましょう。

育ちがバラバラでも大丈夫

冬は気温の上下が大きく、野菜の育ち方もゆっくりになります。同じ日に種をまいても育ちに差が出やすい時期ですが、家庭菜園なら大きさがそろわなくても大丈夫。

一度に全部取ってしまうと、意外と食べきれず困る場面も出てきます。食べごろになったものから順に収穫すると、甘みがのった野菜を長く味わえますよ。

まだ小さな株は、そのまま様子見で問題ありません。冬は、あわてずゆっくり見守るくらいがベストです。

冬は虫が少なく管理が楽なうえ、寒さで甘みを増す葉野菜が育つ絶好のタイミングです。空いたスペースを活用して冬の家庭菜園を楽しみましょう。手間も少なく初心者にも始めやすい時期なので、身近な葉物から気軽に挑戦してみてください。葉野菜に慣れた人は、カブやダイコンなどの根野菜にチャレンジするのもおすすめです。

akari

ライター

akari

母子キャンプ歴7年。アウトドアを楽しむシングルマザーです。大人一人でも子供とキャンプを楽しめるコツやおいしいキャンプ飯のレシピをご紹介します。薪ストーブinのおこもり冬キャンが大好き。