毎年大量のニンニクが採れるわが家の家庭菜園。うれしい反面、「どう使おうかな」と悩むことも。そんなときに役立ったのが、混ぜて発酵させるだけの「ニンニク塩麴」。市販のニンニクでも同じように作れて、肉や魚・野菜炒めなど毎日のごはんがぐっとおいしくなり、大人はもちろん子どもたちにも大人気。今回は、家庭菜園でニンニクを育てている筆者が伝授!ニンニク塩麴の作り方と活用方法について紹介します。
料理が変わる!ニンニク塩麴の魅力とは?

「塩麴は知っているけれど、ニンニク塩麴ってどんなもの?」と思う人もいるかもしれません。ここでは、定番の塩麴とニンニク塩麴の違いをわかりやすく紹介します。
発酵のうまみとニンニクの香りがたまらない万能調味料
発酵の力で素材の味を引き出す「塩麴」に、ニンニクの風味をプラスしたのが「ニンニク塩麴」です。
ひとさじ加えるだけで料理に深みとコクが生まれ、塩麴ならではのまろやかなうまみが広がります。肉や魚の下味はもちろん、炒め物・ドレッシングにも使えて、キッチンに常備しておくとさまざまな料理に使える万能調味料です。
ニンニクをいちいちすりおろすのは面倒だし、ニンニクチューブは味気ない…。私と同じく、めんどくさがりだけどおいしいものが食べたい人にはピッタリですよ。
塩麴とはひと味ちがう、やみつきの秘密
塩麴は「塩・麴・水」だけで作る発酵調味料ですが、ニンニク塩麴はそこにすりおろしたニンニクを加えたもの。
ひとつで味が決まるので、料理の仕上げやスタミナ料理にもぴったりです。ちょっと困ってしまうのは、ニンニクの香りで食欲がアップし、ついつい食べ過ぎてしまうことです。
香りとうまみが引き立つニンニク塩麴の作り方

ニンニク塩麴は手が込んでいそうに見えますが、実は私のようなフルタイムシングルマザーでも簡単に作れる発酵調味料です。
ここでは、初めての人でも失敗なく作れるレシピと、ヨーグルトメーカーや常温で発酵させる2つの方法、そして長く楽しむための保存のコツまで紹介します。
材料と道具|におい移りしない容器選びがカギ

ニンニクを扱うときに気になるのが、あの強い香り。保存容器を選ぶときは、臭い残りが少ないガラス製かホーローがおすすめです。
私はヨーグルトメーカーに付属していたプラスチックの容器に保存したため、臭いが残ってしまい、何度洗っても消えずにあきらめた経験があります。今や、ニンニク塩麴専用になってしまい、他の用途に使えなくなってしまいました。
もし、プラスチック容器しかない場合は、ニンニク専用と割り切って使うのがおすすめ。ガラスの保存瓶は100均などで気軽に購入できますよ。
混ぜて発酵させるだけ「基本レシピ」
材料が4つだけなのも、ニンニク塩麹の魅力です。
- 米麴(乾燥・生)
- 塩
- ニンニク(すりおろすか細かくみじん切りにする)
- 水
ポイントは「清潔な容器に材料をすべて入れてしっかり混ぜる」だけ。
ヨーグルトメーカーなら一晩、常温なら1週間ほど発酵させます。全体が少し黄色がかってきたころが完成の目安です。塩味がなじみ、麹の甘みとニンニクの香りがふんわりと立ってきます。
完成したら、冷蔵庫で保存が基本。完成後もゆっくりと発酵が進むので、完全に止めたい場合は冷凍庫へ入れましょう。
夜に仕込んで朝には完成!ヨーグルトメーカーで時短発酵
ヨーグルトメーカーを使えば、発酵がグッとスピーディーになります。
基本の設定は60℃で8時間。温度と時間を自動で管理してくれるので、失敗が少なくとても便利です。
私は寝る前に仕込むのが定番で、起きるころにはキッチンに香ばしい匂いが漂っています。発酵が進みすぎる心配も少なく、忙しい人にぴったりの方法です。
毎日のひと混ぜで育てる常温発酵
ヨーグルトメーカーを持っていない人には、常温で発酵させる方法を伝授!
清潔な容器に材料を入れて、1日1回スプーンで混ぜるだけ。少しずつ変わっていく色や香りの様子を見ていると、育てている麹に愛着がわいてきます。
ただし、混ぜ忘れると発酵にムラができてしまい、ニンニクの風味が均一にならなかったり、カビてしまうことも…。私はつい混ぜ忘れてしまうことがあるので、気付いたときにこまめにかき混ぜるようにしています。
うまみ長持ちの保存期間&おいしさキープのコツ
完成したニンニク塩麴の賞味期限は、冷蔵保存なら約半年、冷凍保存なら1年間が目安。
冷蔵の場合は、空気に触れないように密閉容器に入れて保管しましょう。冷凍する場合は、製氷皿などに小分けしておくと使いやすくて便利です。
簡単3STEP!ニンニク塩麴のアレンジレシピ3選

ここからはわが家で定番のニンニク塩麴を使ったレシピを紹介します。
忙しい日でも3ステップでさっと作れる簡単レシピばかりなので、毎日の献立にもきっと役立ちますよ。
混ぜるだけのシンプル調理「ナムル」

お好みの野菜にニンニク塩麴とごま油を合わせるだけで完成する簡単ナムルです。
- モヤシ 一袋
- コマツナ 一束
- ニンニク麹 大さじ1
- ゴマ油 大さじ1
- コマツナは3㎝程度に切り、モヤシと流水でサッと洗う。
- 耐熱容器に野菜を入れたらラップをかけ、電子レンジ(600W)で3分加熱する。
- 野菜がしんなりしたら軽く絞って水分を抜き、ニンニク麹とゴマ油を加えてあえる。
調味料は2つだけなのに、ニンニクの香りと麴のうまみでやみつきの味わいに。すぐに作れるので、バタバタする夕食作りでも大活躍する定番の副菜です。冷蔵庫で冷やしておくと、お弁当に活用できますよ。
蒸し野菜におすすめ!「ニンニク塩麴のマヨソース」

マヨネーズにニンニク塩麴を混ぜるだけの万能ソースです。お好みの野菜で楽しめますが、なかでもおすすめはジャガイモ。ホクホク食感とニンニク塩麴のうまみが相性抜群です。
- ジャガイモ 2個
- タマネギ 2個
- ニンジン 2本
- ブロッコリー 1房
- マヨネーズ 大さじ2
- ニンニク塩麴 小さじ1
- 野菜の皮をむき、一口大に切る。
- 電子レンジ(600Wで10分)や、せいろ(中火で15分)で蒸して火を通す。
- マヨネーズとニンニク塩麴を混ぜてソースを作る。
わが家では、子どもたちが「早い者勝ち!」と取り合うほどの人気メニューですが、黒こしょうを加えると、大人向けの味に。根菜や葉物など、どんな野菜にも合うので、冷蔵庫の残り野菜を使いきりたいときに重宝します。
お弁当の主役級「ニンニク塩麴の玉子焼き」

卵にニンニク塩麴を入れてよく混ぜ、いつも通りに焼くだけのシンプル調理です。一口食べると「え、うま!!」とおどろくこと請け合い。
- 卵 2個
- ニンニク塩麴 小さじ1
- 油 大さじ1
- 容器に卵を割り入れ、よく溶きほぐす。
- 1にニンニク塩麴を入れて、よく混ぜる。
- マヨネーズとニンニク塩麴を混ぜてソースを作る。
ほんのり香るニンニクと麴のうまみが広がり、冷めてもおいしいふんわり玉子焼きになります。子ども用には砂糖を少し加えて、甘じょっぱい味に。お弁当のすき間を埋めるだけでなく、夕食の副菜としても大活躍です。
ライター
akari
母子キャンプ歴7年。アウトドアを楽しむシングルマザーです。大人一人でも子供とキャンプを楽しめるコツやおいしいキャンプ飯のレシピをご紹介します。薪ストーブinのおこもり冬キャンが大好き。