イチョウやモミジが美しい秋は、素敵なサイクリングシーズンです。一方で、気温差によりコーディネートが難しい季節でもあります。今回は、秋の気温差に対応したコーディネートやおすすめアイテム、私が実際に紅葉スポットへ行って感じた注意点を紹介します。

車とは違うロードバイクならではの紅葉狩り

秋の紅葉スポットに車で行った経験はあれど、ロードバイクでは未経験な人もいらっしゃるのではないでしょうか。車を利用して家族で行くのもよいですが、紅葉スポットへのソロサイクリングが私の秋の定番です。

木々が生い茂り、熱い太陽に照らされるギラギラした夏とはまた違い、赤や黄色に変わった鮮やかな景色が目にも心にも気持ちのよい季節です。

木花の色だけでなく、銀杏の香りや冷たくなった空気感など、車では体感できない秋の自然を存分に感じられる、サイクリングならではの紅葉狩りが楽しめますよ。

気温別秋ライドにおすすめな服装

「秋の空」と、ことわざで使われるように変わりやすいのが秋気候の特徴といわれています。

また、夏から冬に向けてグッと冷え込む日が増える傾向にあります。「想像よりも寒くて楽しくない」「体が冷えて体調が悪くなった」そんな思いをしないために、以下の気温別コーディネートを参考にしてくださいね。

15度以上 14度以下
  • 夏用半袖ジャージor半袖+アームウォーマー
  • ロングビブorレッグウォーマー
  • ハーフフィンガーグローブ
  • ジレ
  • 冬用ジャージ
  • ビブ+レッグウォーマー
  • フルフィンガーグローブ
  • インナーグローブ
  • ウィンドブレーカー

ジレは気温変化への応用が効く

ジレ(ベスト)は、ジャージの上から羽織る防風性がある袖なしジャケットです。ジャージ1枚だけでは寒い場合や、1日のなかで気温差がある場合に重宝します。

体が温まる前や、冷たい風が吹く際にはジッパーを上げて防風・防寒対策ができます。反対に暑く感じる場合はジッパーをおろして調節ができます。基本的に小さくたためるジレが多いため、邪魔な場合はたたんで収納できるのもうれしいポイント。体温調節が難しい季節におすすめです。

グローブは気温によって3段活用

気温によって、グローブの種類も考えましょう。ロードバイクのグローブは大きく分けてハーフフィンガー(指切りタイプ)とフルフィンガー(指をすべてカバー)の2種類があります。

また、フルフィンガーにはさまざまな素材があるため、気温にあわせて選択しましょう。普段私はハーフフィンガーを好んで使用していますが、寒い時期には指に力が入りづらくなりブレーキや変速の操作に支障がでる危険があるため、フルフィンガーを着用します。

とくに寒い時期にはインナーグローブも加えて、ハーフフィンガー・フルフィンガー・インナーを3段活用してみましょう。

以下の記事では、フルフィンガーグローブについて詳しく紹介しています。

ロングフィンガー サイクルグローブ
【2024年版】ロングフィンガーのサイクルグローブ4選

ウィンドブレーカーは忍ばせておくと吉

コンパクトに収納できるウィンドブレーカーは、不安定な秋の気候にピッタリです。風のある日や山の下りの寒さ、想定外の雨にも対応できます。

また、紅葉スポットでグルメや景色鑑賞を楽しんでいる間に羽織っていれば、身体の冷えを防ぐ効果が期待できます。ポケットやバックに余裕があれば、忍ばせておくのがおすすめです。

紅葉スポットへのサイクリングを楽しむポイント

筆者が実際に走行して感じた、人気の紅葉スポットに出かける際の注意点や、サイクリングを安全に楽しむためのポイントを以下にまとめました。

天気予報を確認する

秋のサイクリングでは、天気予報チェックが欠かせません。夏とは違い、雨に当たると体が冷えて、体調不良の原因になるからです。

とくに天候が変化しやすい高地の紅葉スポットに出かける際は注意してください。急な天候の変化は避けられませんが、大まかな天候や気温は把握しておけば、持参するアイテムの用意やプランなどの対策が立てられます。

交通量に注意する

人気の紅葉スポットでは、交通量が多くなるため注意が必要です。車との接触ではロードバイク側が大きな怪我を負う恐れがあります。

大人数でのツーリングでは、数人のグループに分けて走行するのも一つの方法です。道幅が狭かったり路面状況の悪かったりする箇所だけでなく、お互いがスピードを出せる大きな道路でも、交通量の多い道では注意しましょう。

トンネルでのライト点灯を忘れない

山の紅葉スポットへ行く場合、トンネルを通る機会が多くなります。トンネルを通る際には、対向車や後続車に自分の位置を知らせるために必ずライトを点灯しましょう。

私は一度途中で充電が切れてしまい、携帯を自転車に固定して対処した経験があります。ライトの届く範囲や明るさが十分ではなく、危険を感じました。事前にしっかり充電しておくのも大切です。

トンネルが多いルートの場合は、ヘッドライトなど、通常のライトとは別に用意があると安全性が増すのでおすすめです。

ロードバイクに適したライトの選び方は、以下の記事を参考にしてください。

ロードバイク ライト
ロードバイク用ライトの選び方は?スタイル別メリットとデメリットまとめ!

現金を持っていく

紅葉スポットでは、紅葉シーズン限定の店舗が並び、限定商品などが販売されているのを目にします。

近年はカードや電子決済がポピュラーになっていますが、なかにはキャッシュオンリーな場合も。そのため、多少の現金を持参するのがおすすめです。普段はコンビニで補給を済ます人も、ぜひその土地ならではの、秋のグルメを楽しんでください。

まだ間に合う!秋の紅葉ライドを楽しもう

紅葉の季節は、レースをメインとするサイクリストもほとんどシーズンを終え、サイクリングを楽しめる季節といえるでしょう。

私の住む新潟は、今も木々が赤や黄色に色づいています。まだロードバイクでの紅葉サイクリングを経験していない人は、ぜひ景色をみながらロングライドやゆっくり走る「ゆるぽた」を楽しんでください。

秋は天候や気温が不安定でサイクルウェア選びが難しいシーズンです。しかし、投げやりに選んでしまったばかりに気温の変化に対応できず、サイクリングが楽しめないのはもったいない。サイクリングする日の天候を確認した上で、今回紹介した気温別おすすめアイテムを参考にご自身でコーディネートに挑戦しましょう。個人的にはジレが暑さの調節がしやすくておすすめです。人気の紅葉スポットは、事故にも注意してくださいね。

ライター

yomec(よめしー)

自然豊かな新潟県在住、夫婦でロードバイクを楽しんでいる自転車ライター。子育てしながらトレーニングする方法を日々模索中です。今ではヒルクライムを中心としたレースが家族旅行に。愛車はSPECIALIZEDとBROMPTON。夫婦での所有スポーツバイクはなんと8台。ファミリーでも楽しめる自転車の魅力を発信します。