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エコバッグの使用やフリマアプリの活用など、ごみ削減への意識が高まる世の中。アウトドアやレジャーで使える「食べられる食器」は、そんな世の中にぴったりのアイテムです。この記事では、使うメリットや販売されている実際の商品を紹介しますね。

食べられる食器とは?

食べられる食器とは、その名のとおりお皿やカップとして使用でき、さらに食べることができる製品です。プラスチックごみの削減に貢献するサステナブルな商品として注目され、環境保護やごみの削減、さらには海洋プラスチックごみの問題にも役立つとされています。

日本のごみ問題の現状

食べられる食器 ごみ削減

環境省のデータによると、日本のプラスチック生産量は1950年以降急激に増加。現在では83億トンを超え、そのうち63億トンが廃棄物として処理されています。このままの状況が続けば、2050年までに250億トンものプラスチックごみが発生してしまうのです。

また、海洋プラスチックについては、世界全体で毎年約800万トンのプラスチックごみが海に流出しており、2050年には海洋中のプラスチックごみが魚の重量を超えると予測されています。

さらに、日本は国土が狭いため、ごみ処理では体積を減らすためにごみを燃やしています。このときに発生した灰を埋める最終処分場が、約20年で満杯になるといわれているのです。また、燃やす際に発生する二酸化炭素の排出も大きな問題となっています。

出典:環境省:令和2年度環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書
環境省:令和3年度環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書

 

食べられる食器を取り入れるメリット

食べられる食器 ごみ削減

食べられる食器にはさまざまなメリットがあります。

ごみの削減に貢献できる

まずは、ごみの削減に貢献できることです。イベントやパーティーでよく使われる使い捨て容器の代わりとして使えてそのまま食べられるため、後片付けが楽。ごみも普段より少なくできます。

脱プラスチックを促進する

食べられる食器は、使い捨て容器でよく使われるプラスチックの使用を減らせます。プラスチックをごみとして焼却する際に排出される温室効果ガスが地球温暖化の原因となるため、脱プラスチックが促進されています。食べられる食器があることで、消費者のエコ意識が自然に高まり、環境問題により向き合えるようになるでしょう。

水や洗剤の使用量が減る

アウトドアではマイ食器やマイカトラリーを持ち歩く人もいますが、洗う必要がありますよね。食べられる食器であれば後片付けが不要であるため、当然水や洗剤の使用量が減ります。特に一部の洗剤は水質汚染や生態系の変化を引き起こす原因となるため、減らすだけでダメージを抑えられるのです。

安心して使える

食べられる食器は、主に小麦ブランや海藻、野菜などの天然素材を使用しているため、安心して使えます。着色も果物や野菜を使用しているものが多いため、子どもが口にしても安全です。

食べられる食器

食べられる食器 ごみ削減

出典:丸繫製菓

ここからは、食べられる食器の実際の商品を紹介していきます。

イートレイ(株式会社丸繁製菓)

イートレイは、使い捨てプラスチック容器の代わりとして、料理を盛り付けたあとにそのまま食べられるトレーです。耐水性があるため水分を吸収しても形が崩れず、約1時間は水を入れても漏れることはありません。

また、えびせんべいや紫いも、焼きもろこしなどさまざまな味のラインナップがあるため、おいしく食べられます。さらに、イートレイはハワイの有名かき氷店で採用されるほど、海外でも注目されています。

もぐカップ(株式会社丸繁製菓)

もぐカップは、アサヒビール株式会社と株式会社丸繁製菓の共同開発によって誕生した、食べられるカップです。こちらのカップもイートレイと同様に高温高圧で焼き固められていることから、耐水性が高くなっています。

もぐカップは主に国産のじゃがいもでん粉を原料としており、えびせん、チョコレートなどの味付けがされています。そのため、飲み物や食べ物に合わせて味を変えられる利便性の高いカップです。

食べられるうつわ(木村アルミ箔株式会社)

食べられるうつわは、アルミカップなどのアルミ製品を販売している木村アルミ箔株式会社が開発した、食べられるおかずカップです。海苔や昆布、大豆などの天然素材を使用して作られており、見た目のバリエーションも多くあります。

お弁当のおかず入れに使ったり、手まり寿司を乗せたりなど気軽に料理を彩ることができる器として使えますよ。

食べられるカトラリー

食べられる食器 ごみ削減

出典:勤労食

続いては、食べられるカトラリーの紹介です。

食べられるお箸_畳味(株式会社丸繁製菓)

食べられるお箸は、熊本県産のいぐさを使用したユニークなお箸です。いぐさは高い栄養価を持ち、1膳あたりサラダ1皿分の食物繊維が含まれているので、健康にもいい食品となっています。

さらに、製造する際は、職人が手作りで生地を練り上げてじっくり低温で焼き上げるため、サクッとした食感になっています。そのため、スープなどの汁気のあるものを食べる際にも問題なく使えますよ。

PACOON(株式会社勤労食)

PACOON(パクーン)は、国産野菜を原料とした食べられるスプーンです。2020年に発売してから約1年半で20万本以上が販売された人気商品となっています。また、ビーツやいぐさなど栄養価の高い素材から作られているため、健康にいい食品としても注目されています。

PACOONは学校教育にて子どもたちが環境問題や食育について学ぶ際にも利用されていますよ。

食べられる器を作る調理家電

食べられる食器 ごみ削減

出典:ラドンナ

ここまでは食べられる食器・カトラリーを紹介してきましたが、そんな食べられる器を手作りできる、器メーカーも販売されています。株式会社ラドンナが提供する「Toffy/食べられる器メーカー」では、ミニココットサイズの食べられる器を簡単に作れます。

食パン、お餅、パスタなど身近にあるさまざまな食材を使用して数分で焼き上げられるので、すぐに使いたい場合にも便利。完成した器は、アイスクリームやお菓子を盛り付けるスイーツ皿や、料理やおつまみを入れる皿などに利用できますよ。親子で楽しみながら作るのもいいかもしれません。

キャンプやレジャーでは、使い捨ての紙皿やプラスチックなどが多く使われがち。しかし、これらを食べられる食器に変えることで、環境に貢献できるだけでなく、後片付けの負担が減るというメリットもあるのです。環境保護は、一人ひとりの小さな行動が大切となります。アウトドアを楽しむ際はぜひ食べられる食器を持参してみてはいかがでしょうか。

ライター

エレナ

フリーランスライター。学生時代の海外ボランティアをきっかけにSDGsやエシカルに興味を持つ。主にSDGs、英語学習、留学、旅行について執筆。リフレッシュには自然の中でのんびり過ごすのが好き。