真冬のグランカナリア島でサイクリング漬けの1週間 〜ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク〜

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真冬のグランカナリア島でサイクリング漬けの1週間 〜ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク〜 編集部撮影

南欧スペインでも冬の気配が漂い始める12月、グランカナリア島で1週間、自転車に乗りまくるイベントが開催されます。それが、「ラ・シクロツーリスタグランカナリア・バイク・ウィーク」です。スペインだけでなく、ヨーロッパ各国やラテンアメリカからも自転車好きが集まるこのイベントを取材しました。

グランカナリア島の地形とサイクリング

グランカナリア島ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク

編集部撮影。南国らしい景色の中を走ります。

 

グランカナリア島はカナリア諸島の一部です。

この島の形はほぼ円形。

島の周囲は大西洋に囲まれています。

隣にはアフリカ大陸があります。

冬にはサハラ砂漠の砂がこの島まで飛んできて、ちょっとした問題になるほど、アフリカ大陸が近いのです。

グランカナリア島は比較的最近火山が噴火して誕生したため、ヨーロッパではなかなか見られない亜熱帯の風景を見ることができます。

しかし、少々山を登れば、松などの針葉樹林が広がる地域もあります。

短い距離を移動しただけで、様々な景色を見ることができる島なのです。

このようなグランカナリア島で開催されるのがラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィークです。

シクロツーリズモのメッカであるグランカナリア島で、1週間の自転車に乗りまくるというイベントで、昨年で30回目の開催を迎えました。

このイベント期間中、参加者は3種類の「レース」に参加することができます。

 

 

サイクリストの本領発揮 ラ・タイタニカ

グランカナリア島ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク

編集部撮影

 

イベントはまず、「ラ・タイタニカ」と呼ばれる全長97kmのレースからスタートします。

この日は、真剣勝負の「レース」の日。

参加者は日ごろのトレーニングの成果を発揮します。

この日の獲得標高はなんと4482m。

加えて、グランカナリア島の自転車レースの名物は、コース中のカーブの多さにあります。

登りの最中に九十九折のカーブが何度も出てくるので、かなりテクニカルなコースなのです。

サイクリストには、ある程度のスピードを保ったまま、カーブを曲がりつつ坂を上る技術が求められることになります。

くわえて、このレースコース上にはいくつかのチェック・ポイントが指定されています。

そのチェックポイントを指定時間内に通過しなければ、その時点で参加者はレースをやめなくてはいけません。

そのような厳しいレースですが、参加者の間にぎすぎすした雰囲気は一切ありません。

同じペースで走るサイクリスト同士で励ましあいながら、ゴールをめざします。

 

 

グランカナリアの最高峰が舞台のヒルクライム スビーダ・デ・ピコ・デ・ラス・ニエベス

グランカナリア島ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク

編集部撮影

 

ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィークのもうひとつの名物レースがこの「スビーダ・デ・ピコ・デ・ラス・ニエベス」。

いわゆる「ヒルクライム」と呼ばれる種類のレースです。

その距離はわずか30km。

しかし、スタート地点とゴール地点の標高差は約2000m。

そのゴール地点が、グランカナリア島最高峰のピコ・デ・ラス・ニエベスなのです。

スタート地点は海のすぐとなり。

ここからピコ・デ・ラス・ニエベスの頂上まで、一気に駆け上がります。

このコースの目玉は、途中で2回現れる斜度23%の登りです。

ともにその距離は数十メートルほどの短い登りなのですが、サイクリストの体力を奪うためには、十分な激坂です。

しかし、サイクリストにとってこの激坂が、難所である理由はもうひとつあります。

実はこの2箇所の坂、共にいくつもの九十九折のカーブを曲がった最後の部分に位置するのです。

このの激坂に差し掛かるときには、自転車のスピードは若干遅くなっています。

そこから、もう一度ペダルを踏みなおし、斜度23%を登ることになるのです。

2018年、このコースに挑戦したサイクリストは男女合わせて約100人。

優勝者のタイムは男子が1時間26分12秒、女子が2時間24分10秒でした。

日本のヒルクライマーにも、ぜひお勧めしたいレースです。

 

 

島の名所を巡るグラン・ツアー

グランカナリア島ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク

編集部撮影

 

ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィークの期間中、タイムや順位を競う「レース形式」のものは前述の「ラ・タイタニカ」と「スビーダ・デ・ピコ・デ・ラス・ニエベス」の2日間だけです。

他の日には、参加者はゆっくりと景色を楽しみながらコースを走ります。

そのようなのんびりムードのこの日、コースのスタートやゴール、そして補給地点となるのは、グランカナリア島内にある、とても趣のある小さな村や町です。

 

グランカナリア島ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク

編集部撮影

 

このようなレース形式ではない日には、サイクリストの家族は、主催者が用意したバスで、サイクリストが走るコースを追走することができます。

自転車に乗らない同行者も一緒に、グランカナリア島の美しい景色を楽しむことができる日なのです。

 

 

まとめ

真冬であることを忘れそうになるほど暖かなグランカナリア島で開催される「ラ・シクロツーリスタ・グランカナリア・バイク・ウィーク」。最初は個人で参加していた人も、イベントが終わる頃には、たくさんの友人たちに囲まれています。中には、30年間欠かさず参加しているサイクリストもいるぐらい、サイクリストに愛されているイベントです。日本のサイクリストで、特にヒルクライムに自身のある方は、12月に寒い日本を抜け出して、グランカナリア島で走ってみてはいかがでしょうか。

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