ユニクロの歴史からわかる!サステナブルファッションへの考え方
ユニクロのサステナブルファッションへの取り組み
ユニクロはどのように、サステナブルファッションに取り組んでいるのでしょうか。
環境にやさしい服をつくる
ユニクロの取り組みとしてまず挙げられるのが、環境のことを考えた服づくり。具体的には、原材料となる資源を大切につかう、生産の過程で水や電気を無駄にしないなどです。
服の原材料になるコットンを栽培する過程では、農薬や化学肥料の使用料を減らし、土壌や生態系を壊さないように配慮しています。カシミアなどの動物系の素材は、服づくりのためだけに殺された動物のものはつかいません。適切に生産された素材を使用しています。
ほかにも、必要な量の商品を最適なタイミングで生産・販売。無駄をなくし、環境への負荷を減らすように工夫していますよ。
つかい捨てプラスチックを減らす
ユニクロは、つかい捨てプラスチックの使用を減らす取り組みもおこなっています。
ショッピングバッグには、持続可能な方法で生産されているFSC認証を受けた紙か、再生紙を使用。さらに、商品のパッケージにはできるだけプラスチックをつかわないようにしています。
ほかにも、ショッピングバッグの使用量を減らす目的で、オリジナルのエコバッグを販売。限られた資源の有効活用に取り組んでいます。より多くの人に利用してもらうために、エコバッグの価格は一律10円に設定されていますよ。
服づくりにかかわる人が働きやすい環境を整える
服づくりにかかわる人の権利を尊重するのも、ユニクロのサステナブルファッションへの取り組みとして挙げられます。
たとえば、工場で働く人を対象に、賃金の支払いなどについて定期的に評価する仕組みがあります。また、なにか問題が起こったときには、ファーストリテイリングの本社に直接相談することが可能です。
1枚の服が出来あがるまでには、原材料の生産や、工場での生地の加工などに、たくさんの人の力が必要ですよね。ユニクロは、こうした人たちがいきいきと働くことが、持続可能な服づくりにつながると考えています。
長くつかえる服をつくる
ユニクロが目指しているのは、質がよくシンプルな服づくり。トレンドに流されない、消費者に必要とされ続ける商品が基本です。常に顧客から得た情報を分析し、商品の細部にいたるまで、こまかい改良を重ねています。
一部の商品の開発では、産業の枠を超えて他企業と協力。新たなテクノロジーを取り入れて、顧客のニーズにこたえる服づくりを目指すとしています。身近なところでは、東レ株式会社と研究開発したヒートテックなどがありますよ。
着なくなった服を世界に届ける
着なくなった服を回収し、難民キャンプなどの人たちに届ける「全商品リサイクル活動」に取り組んでいます。
まだつかえるのに捨てられてしまう服は、ゴミ問題につながりますよね。一方で、世界には寒さや暑さから身を守るために、必要な服さえ足りていない人たちがいるのが現状です。ユニクロはこうした人たちに、店頭で回収した衣類を届けています。
回収ボックスに入れられた服は、国連の機関を通して、難民の人に支援物資として届けられるシステムです。リユースが難しいものは、固形燃料や断熱材、保温材として再利用されます。
参考:ユニクロ「THE POWER OF CLOTHING」
私たちがユニクロを通してできること
ユニクロを通して、気軽に環境保護に貢献できます。私たちができることを考えてみましょう。
リサイクル活動に参加する
前述のとおり、着なくなった服を、ユニクロの回収ボックスに入れる方法があります。
回収ボックスは全国の店舗に設置されており、ユニクロで購入したすべての商品が対象になります。服だけでなく、グッズ、インナーなども回収してもらえますよ。
ほかの国と比較して、日本は回収する服の状態がよいので、リユースして活用されるケースが多いそう。回収ボックスに入れることで、服を必要としている人に届けられたらうれしいですね。
参考:ユニクロ「RE.UNIQLO(リサイクル・リユース)について」
よく考えてから服を購入する
服は必要なものだけを買うことが大切です。よく考えてから購入し、できるだけ長くつかうようにしましょう。
「瀬戸内オリーブ基金」に寄付する
レジ横の募金箱を通して、美しい海や自然を守る活動に参加できます。
1990年代、有害産業廃棄物の不法投棄事件、「豊島事件」が起きました。この事件をきっかけに、2000年に設立されたのが、瀬戸内オリーブ基金です。
荒れてしまった瀬戸内海を、もとの豊かな状態に回復させることを目指しています。
ユニクロでは、2001年から店頭での募金活動をスタート。70円の募金で、約1Kgのゴミを回収できるそうですよ。
参考:ユニクロ「瀬戸内オリーブ基金」
「スポGOMI」に参加する
ユニクロが開催している「スポGOMI×UNIQLO」に参加する方法もあります。
「スポGOMI」はユニクロが2021年から始めた社会貢献活動。ごみ拾いとスポーツを融合させ、子どもから大人まで、楽しみながら環境問題を学べる活動です。地域の人たちと共におこなう、新たな取り組みとして始まりました。
近年、大きな環境問題になっている海洋ごみ問題。海洋ごみの多くは、市街地の生活ごみが、川や水路を通して海に流れ込んだものです。身近な街をきれいにする活動に参加して、世界の環境問題に貢献できたらうれしいですよね。
参考:ユニクロ「スポGOMI × ユニクロ」
サステナブルファッションに力を入れているユニクロ。安価な服を大量生産するファストファッションのイメージがあるかもしれません。実は、服を通してサステナブルな取り組みをおこなっている、私たちにもっとも身近な存在です。服は、日常生活で誰もが必要とするもの。毎日着る服を通して、環境問題に貢献できます。よりよい地球の未来のために、私たちのできることを考えてみませんか。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。