ペグを上手く使えなければ、テントやタープを綺麗に張ることはできません。上手にペグを打つ方法やペグ抜きのコツを紹介します。あると便利な道具やペグ打ちに不向きな場所についても解説しているので、参考にしてください。
ペグ打ち・ペグ抜き前に準備すべき道具
手袋
ペグは硬く先端が尖っていたり、ハンマーを使って打ち込んだりするので、怪我防止のために手袋を装着しましょう。
手袋をすれば滑りにくく、力も入れやすくなります。
指輪や腕時計などのアクセサリーは巻き込まれる可能性があるので、安全のために外してペグを扱ってください。
ペグハンマー
専用のハンマーはペグのために開発されているので打ち込みやすく、ペグ抜きもついているので便利です。
ペグハンマーのなかには、反動や打撃音が少ないショックレスハンマーもあります。
テントに付属してくるようなプラスチック製のハンマーもありますが、軽いので打ち込みにくかったり、金属製と比べると耐久性が劣ったりするのが難点です。
ただし、ペグがプラスチック製の場合、硬すぎるハンマーで打ち込むとペグが破損してしまうので、素材にあったハンマーを使うようにしましょう。
ペグを打つのに不向きな場所
ペグを打ち込むときに確認が必要なのが、地面の状態。
砂地のようなやわらかすぎる地面や、砂利が多く石が埋まっているような地面は、ペグを打ち込むのに不向きです。
土のなかの状態はわからないので、打ってみて固いと感じたら、場所を変えてペグダウンしましょう。
ペグが抜けやすい地面では、ペグの上に石や砂などの重しを置けば安定感が増します。
さらに抜けにくくするためには、ペグを2本使い、クロスさせたり三角になるように打ったりするのも方法です。
テントやタープをしっかりと張れるよう、最初にペグダウンする場所を見極めてください。
ペグの打ち方のポイント・コツとは?
ペグは力任せに打ち込めばよいというわけではありません。
打ち込み方にもポイントとコツがあるので紹介します。
ペグの種類によって特徴もありますが、それについては以下の記事で紹介しているので参考にしてください。
キャンプ用ペグはどう選ぶ?種類や特徴、初心者におすすめのペグを徹底解説します!
①ペグの位置決めをする
ペグを打ち込む前に位置を決めなければいけません。
位置を気にせず打ち込むと、テントのフレームの歪みや破損につながります。
テントのフレームを目安にして、延長線上にペグを打ち込んでください。
最初にテントを広げて大まかな位置を決めておくと、スムーズにペグを打ち込めるでしょう。
②ペグの角度は基本的に60°で打つ
基本的にペグはテントの反対側に倒し、地面に対して60°程度の角度をつけて打ち込みます。
ペグとガイロープの角度は、90°になるようにしてください。
ペグを60°程度倒して打ち込むことで、抜けにくくなり風の影響を減らせます。
ペグを倒しすぎると地面がもげてしまうため、傾けすぎには注意して、60°以下にならないようにしましょう。
やわらかい地面の場合、ペグを斜めにすると上手く打ち込めないので、垂直に立てるほうがベターなときもあります。
③ペグは垂直に叩く
ペグをハンマーで叩くときは、ペグの角度に合わせて垂直に打ち込んでください。
ペグが曲がったり折れたりするのを避けるためです。
むやみに力を入れすぎるとズレやすいので、ハンマーの重さを利用して叩くと楽に打ち込めます。
④ペグは対角線上に打っていく
ペグは対角線上に仮打ちしながら打ち込んでいくようにしましょう。
ペグを最後まで打たずに、先端を少し残して1本を仮打ちします。
引っかけているガイロープに少し緩みを残しつつ、次のペグを対角線上に打ち込んでいくと設営しやすくなります。
⑤ペグの頭は2~3cm出しておく
仮打ちが終わったら、ガイロープの長さを調整し、ペグの頭を2〜3cmほど残してしっかり打ち込みましょう。
ペグを地面に埋まるくらいまで打ち込むと、ロープの調整がしにくくなります。
逆にペグが出過ぎていると、ペグの頭につまづきやすくなり危険です。
ペグにかけたロープが地面から離れるほどペグが抜けやすくもなるので、注意してください。
ペグが抜けないときの対処法3つ
力をいれて引っ張ってもペグがなかなか抜けないという経験はありませんか?
コツを覚えれば、簡単にペグを抜けます。
ペグが抜けないときの対処法を3つ紹介するので参考にしてください。
①ペグと地面の間に隙間をつくる
ペグをねじったり左右に傾けたりして、地面と隙間をつくれば抜きやすくなります。
固くて手で動かせない場合は、ハンマーを使ってペグの左右を叩くとよいでしょう。
叩く場合は、力を入れすぎると曲がってしまうことがあるため注意が必要です。
隙間ができれば、ペグの角度に合わせて垂直に引っ張ると抜きやすいので試してみてください。
②ペグ抜きハンマーを使う
ペグ抜きがついたペグハンマーでテコの原理を使えば、簡単にペグを引き抜けます。
ペグ抜き部分に穴のあいた「ホール型」のハンマーは、穴にペグのフックを通して引き抜くもので、多くのペグに対応できるのが特徴です。
また、くちばしのような「フック型」のペグ抜きは、穴のあるペグに使えます。
「ホール型」と「フック型」の両方のペグ抜き機能を兼ね備えたハンマーもあり、備えておくと便利です。
③ペグを使う
ペグ抜きハンマーがなくとも、ペグのフックに別のペグを引っかけて抜くやり方もあります。
ペグを引っ張るのと同時に、軽くねじるようにすると抜きやすくなるでしょう。
固くて手で抜けないペグに試してみてください。