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水中をイルカのように泳ぎまわれたら、素敵だと思いませんか?そんなダイバー必見!華麗なフィンワークのコツを、経験本数5000本超えのインストラクターがお教えします。ワンランク上のフィンワークを身につけたい人は、ぜひ参考にしてください。
 

華麗なフィンワークを身につけよう

ダイビング フィンワーク

華麗なフィンワークは、

  • 適正ウエイト
  • ウエイトやタンクの位置、バランス
  • 中性浮力をコントロール

この3つが揃っていることが前提となります。

これらがしっかりできているだけで適切なトリム、いわゆる水平姿勢を取りやすくなり、水の抵抗をできるだけ軽減したストリームライン(流線型)を保ち、泳ぎやすくなります。

そこでまずは、適正ウエイトで泳ぐためのポイントを見てみましょう。

 

フィンワーク:ウエイトチェックの方法

ダイビング フィンワーク

ウエイト量が多いとBCDにエアを入れたとき「上体は浮いて腰が沈む」といった姿勢になりやすく、水の抵抗も大きくなってしまいます。

適正ウエイトのチェック方法は、水面でBCDのエアを抜き、普通に呼吸をした状態で目のあたりに水面がきていればOK。その状態から肺の中の息を吐いて、体が沈んでいけばウエイト量は十分です。

初心者ダイバーはオーバーウエイトになっている人が多いので、まずは適切なウエイト量に調整することが大切です。

また、ウエイトの左右バランスも大事なポイントなので、左右均等にできるだけ体の前側に集まるように並べた方が水中姿勢を取りやすくなります。

ウエイト調整は潜るたびに行う

スクーバタンクにはアルミとスチールの2種があり、素材の違いによって重さが変わります。 スチールの方が水中では重めなので、アルミに比べるとウエイトは1kgほど少なくて済みます。

また、ウエットスーツも5mmワンピースに比べたら、3mmワンピースの方が浮力は少なめです。

そのため、ウエイト調整は一度したらOKというわけではなく、タンクやスーツに合わせて毎回行わなければいけません。使用タンクやスーツの組み合わせの適正ウエイトは、ログに記録しておくとウエイト調整の役に立ちます。

 

華麗なフィンワークのコツ

ダイビング フィンワーク

フィンワークの基本は、膝を伸ばした状態でゆっくりと大きくフィンを交互に動かすことです。ガチガチに膝を伸ばすのではなく、膝を柔軟に使いながら足全体が大きく動くイメージです。

このとき、両腕は体に沿わせて、視線は前方に向けます。フィンのブレードでしっかりと水を捉えられれば体はグングン前に進みます。

POINT!

一度大きくキックをしたら、お腹を少しへこませるようにして、足を閉じて体を一直線に保ってみましょう。体がスーっと前に進めば浮力も姿勢もバッチリです。

多くの人は無駄にキックをやりすぎてしまうので、前に進もうとしている力を逆に妨げてしまっていることも。

一定の距離をなるべく少ないキック数で進めるように練習してみるのが良いでしょう。

自転車こぎに注意

懸命にキックしてもあまり進まないという人は、膝が大きく曲がってしまっている「自転車こぎ」になっている可能性があります。

自転車こぎは効率よく水を捉えることができないうえに、上体が起きてしまっているので水の抵抗が大きくなってしまいます。

POINT!

上体が起きてしまうのはオーバーウエイトの可能性が。もう一度、ウエイトチェックをしてみることも大切です。

使いやすいフィンを選ぶ

初心者や脚力の弱い人は、ブレードが短く柔らかめで、しなりの良いフィンを使うのがおすすめです。

大きくて硬いフィンのほうが推進力はありますが、体重が軽いとフィンを振りぬくことができず体のバランスが崩れてしまうことがあります。そのため自分に合ったフィンを使うことが上達の近道なのです。

また、上級者にはフルフットのラバーフィンをおすすめします。

素足や薄手のソックスでフルフットフィンを履けば、フィンのしなりやフィンが水を捉える感覚を足の裏でしっかり感じることができます。

さまざまな硬さのラバーフィンがあるので、自分の体重やフィーリングに合った硬さを選ぶのが良いでしょう。

GULL ワープ フィン
GULL ワープ フィン

 

フィンワーク:フロッグキックにも挑戦

ダイビング フィンワーク

フロッグキックとは、別名あおり足と呼ばれるフィンワークのひとつで、 カエルのように足を左右に広げて、足の裏で水を押すように蹴るフィンキックのやり方です。

水中で重いものを持ち運ぶときに有効とされており、1回のキックで体がグイーンと前に進みます。水底の砂を巻き上げたくない時にもおすすめです。

1回ごとのキックの間隔も広く、体が進まなくなったら、もう一度キックをしてまたグイーンと進むイメージで行うのが良いでしょう。

 

流れのある場所でのフィンワークのコツ

ダイビング フィンワーク

カレントのあるポイントで流れに逆らって泳ぐような場合は、水の流れに対して体を水平に保ち、できるだけ水の抵抗を少なくするのがポイント。水泳のバタ足のようにフィンを細かく動かすようなキックやフロッグキックなどが良いでしょう。

細かなバタ足キックは水面移動でも有効で、水面を叩くようにジャバジャバ細かくキックすると、普通のキックよりもスピードが出ます。

また、カレントは一般的に中層よりも水底近くのほうが流れが弱いので、掴める岩を探しながらロッククライミングをするように進む場合もあります。

 

フィンワーク:イルカのように水中を泳げる?

ダイビング フィンワークイルカはなぜあんなに速く水中を自由自在に泳げるか?そんな疑問を感じたことがある人も多いのではないでしょうか?

これは多くの研究者たちの間でも長年のテーマになっていますが、実は、未だにその理由は解明されていないのです。

一部では、イルカは体から微弱な電波を発しており、その電波が水の抵抗を限りなくゼロに等しくしているといった説もありますが、 その真偽は定かではありません。

イルカは尾びれを1回キックしただけで驚くほど速いスピードで水中を自在に動き回っています。そして、その動きにまったく無駄な動作がないのが特徴です。

実はこれはダイバーにも共通する部分があり、水中で「上手だなぁ」と思えるダイバーのほとんどが「水中で無駄な動き」がありません。

もし「どうすれば上手に泳げるようになるのだろう」と考えているのなら、海の中で無駄に動き回らず、体の力をすべて抜いて海に体を預けてみてください。

その状態で、体をどう使えば、水がどう反応するのかを、体でひとつひとつ覚えていくことが大切だと思います。

水と一体になった気持ちでフィンワークの練習に取り組んでみてくださいね。

ダイビングで使えるフィンワークのコツをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?フィンワークは基本の動きなので、練習も欠かせないですね。いろいろ試しながら自分自身の感覚を磨き、水中でイルカのように泳げるようになりましょう!

ライター

Greenfield編集部

自然と向き合い、環境に配慮しながらアウトドアスポーツを楽しむ人に向け、自分や周囲のウェルビーイングの向上につながる情報をお届けします。