空間認識力は0〜8歳くらいがピーク?
空間認識能力は、物体の位置・方向・姿勢・大きさ・形状など三次元空間にしめている状態や環境を素早く正確に把握して認識する能力のことをいいます。
この空間認識能力は、脳内の視覚空間中枢・言語空間中枢・判断空間中枢・思考空間中枢・平行バランス中枢などが働き空間を認識することになります。
空間認識能力に関しては、人間の眠っている潜在能力の最大部分ともいわれており、子供はもちろん大人になってからでも高めることのできる能力です。
とはいえ、お子さんのいらっしゃるご家庭では、できるだけ効率的に適した時期に高めておきたい能力ではないでしょうか。
それでは、空間認識能力の発達がピークなのはいつなのでしょう。
だいたい、0〜8歳くらいがピークとされています。
空間認識能力と深くかかわりがある小脳は、発達の臨界期が8歳ごろといわれています。
この小脳が発達してくる時期に、空間認識を刺激することでその体験から得られた情報や刺激が小脳の発達に関与してくるのです。
小脳の発達する0〜8歳ごろに、適切な刺激や体験をさせることで空間認識能力は高まりやすいというわけです。
空間認識能力とアウトドアの関係
次は、アウトドアで養う空間認識能力についてご紹介いたします。
空間認識能力とキャンプ
キャンプは、空間認識能力を養うのに最適なアクティビティです。
たとえば、テントをはる際が良い例です。
・どこの場所が安全なのか
・テントが使えるスペースを考慮してどの場所にテントを立てればいいか
・火を起こす際の風向きを考慮して、どの方向で火を起こせば効率的か
など、キャンプで養える空間認識能力は多岐に渡ります。
小さいお子さんがいれば、お子さんと大人が一緒になって考えることで、子供の空間認識能力を養う手助けになるでしょう。
空間認識能力とボルダリング
2020年東京オリンピックの競技種目であるボルダリングは、手足の強化だけでなく空間認識能力を高めるのに適しています。
・どこに足をかければいいのか
・どう登れば安全か
・どのようにすれば効率的に登れるか
・その場所に足をかけられるか
など、瞬時に状況を把握し実際に行動に移すまでが求められるボルダリングなら、空間認識能力を高められるはずです。
空間認識能力とハイキング
ハイキングでも空間認識力を養うことができます。
ハイキングで子供に課題を出し、その課題を遂行させます。
例えば、「大きな木を拾おう」と課題を出したとします。
子供は、どの木が一番大きいかを判断し探し出します。
また課題を覚えていないといけないため、思考空間能力や視覚空間能力を求められます。
さらに、足元が悪いなどの条件があれば、平行バランス能力が求められるなど空間認識能力以外も養うことができます。
空間認識能力を養う上でのポイントはこちら
アウトドアには、空間認識能力が影響を受ける刺激がたくさんあります。
アウトドアを利用して空間認識力を養うのは簡単なようですが、もちろん注意点もあります。
ここからは、空間認識能力を養う上でのポイントをご紹介いたします。
ポイント①子供主体で動くようにする
親がいろいろと口出ししてしまうと、自ら判断する能力が養われません。
そのため、子供との関わり方や説明の仕方にも注意を払わないといけません。
子供の安全性を担保し、それ以外は子供に判断させ行動させることで空間認識能力は養われます。
ポイント② 屋外で遊ぶこと
近年、屋外で遊ぶ人口が減少しています。
習い事や室内遊びの充実により、屋外遊びが減ってきているのです。
屋外で遊ぶ利点は多く、外空間の状況把握をたくさんできます。
屋外にはさまざまな刺激があるため、とっかかりとしてはアウトドアに出る前段階として外遊びが推奨されます。
ポイント③ルールを教える
子供を自由気ままに遊ばせることは、空間認識能力を高める上で大切です。
しかし、ルールなどの社会性を身につけさせることも大切。
ルールのもとで、空間認識能力を刺激することで成長発達と社会性の両者を獲得することが可能となります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。