コロナ禍における葉山・湘南海水浴場のの取りくみ
“湘南”と呼ばれる地域の東部には、日本初の武士が作った都である古都鎌倉、湘南を代表する家系のひとつ石原家の地元・逗子の2つの市と、御用邸を擁する葉山町の一町が海岸沿いに並んでいます。
それら二市一町にも、腰越、由比ヶ浜、材木座、ファミリービーチ逗子、森戸、一色、長者ヶ崎・大浜という8カ所の海水浴場があり、夏になると毎年各地から実に多くの人々が訪れます。
しかし今年は、新型コロナウイルスの感染拡大を避けるために、神奈川県の他の海水浴場と同様に、この二市一町でも海水浴場を開設しないことが決定。
さらに、この二市一町は2014年度から共同で海水浴場のマナー向上に取り組んできていることもあり、同時に海水浴場がなくなる今年も、この取り組み継続が発表されました。
コロナ禍における海岸利用のための条例作成
そもそも海岸は県の管轄する場所ですが、夏の時期における実際のルール作りや管理・運営は市が中心となり、海の家などが属する海浜組合などと協力して行なっています。
しかし、今年の夏の海岸は、ルールや管理上の根幹となる海水浴場そのものが存在しなくなります。
ただ、県の対応は「海岸に来ないでください。飲酒しないで下さい」という看板設置のみで、実効性のある現実的な海岸管理は市や町に委ねられてしまったため、例年海水浴場となる海岸を持つ自治体は、海水浴場ではない夏の海岸利用の安全やマナーを守るための条例の作成が急務となりました。
コロナ禍における逗子市と葉山町の対応
ある時期、夏の海岸の風紀が乱れ、その結果、“日本一厳しい条例”を制定した逗子市では、「新型コロナウイルス感染症下における逗子海岸のマナー向上に関する条例」を制定。
また、町長がウィンドサーフィンの選手だった経歴を持つ葉山町では「安全で快適な葉山の海浜の確保に関する条例」が、いち早く可決されました。
これにより両自治体の海岸でも、例年と同様のルールと管理が行なわれることになりました。
コロナ禍における逗子市の対応
海水浴場が開設されないことによって、今年は監視所・救護所がないため、応急処置や応急手当など、さまざまな処置を受けることができなくなります。
飲食、着替え、日陰で休む場所もなく、シャワーの使用もできません。
そのため逗子市では、新型コロナウイルス感染防止だけでなく、安全確保や利便性の点からも、今夏の海岸への来訪そのものと長時間の海岸利用は控えるように求めています。
具体的な海岸利用ルールは、飲酒、火気・バーベキュー、音楽スピーカーなどの使用、入れ墨・タトゥーの露出も禁止です。
遊泳区域はありませんが、マリンスポーツ愛好者との接触事故防止のために、「マリンスポーツ等進入制限区域」が海岸中央に、その東西にマリンスポーツの出入口エリアが設定されます。
マリンスポーツをする場合はそこから沖に出て楽しみます。
なお詳細は「逗子 海・浜ルールブック」を確認してください。
コロナ禍における葉山町の対応
葉山町も逗子市と同じく飲酒、火気・バーベキュー、音楽、入れ墨・タトゥーの露出は禁止。
遊泳エリアが設けられ、警備員やライフセーバーらによる監視・見回りも実施されます。
ゴミに対しても持ち帰りを強く求めていく予定で、期間は7月1日から8月31日までの間です。
「シャワーがなく更衣室がない状況で、どれくらいの方が町外から来るのか読めないが、浜でお酒を飲んでいるような人たちにはパトロールで声がけをし、ルールを周知していくことが必要と考える」とは、葉山町の山梨町長のコメント。
葉山町では水上バイクやプレジャーボートなどエンジン付きの乗り物に対する対策として、県や警察、海上保安庁にパトロール強化の要請も行なっています。
コロナ禍での海水浴場中止の先陣を切った茅ヶ崎
神奈川県の海水浴場中止をいち早く決定したのは、加山雄三・サザンオールスターズの桑田圭祐の地元で知られる茅ヶ崎。
海水浴場には“サザンビーチちがさき”と名が付けられ、“茅ヶ崎サザンC”と呼ばれるモニュメントも設置されています。
中止に伴って海の家だけでなく、駐車場も閉鎖となりました。ただし、救護所の設置やライフガードの配置は発表されていません。
コロナ禍における平塚〜大磯の対応
相模川を挟んで西に位置する平塚には、海水浴エリアだけでなく、ビーチバレーなどのスポーツエリアがある“湘南ベルマーレひらつかビーチパーク”があります。
こちらも海水浴場の開設中止と、ビーチパークに隣接しプールがある湘南海岸公園の駐車場も閉鎖が決まりました。当然、救護所の設置やライフガードの配置はありません。
一説には“湘南”という言葉が初めて使われたとも言われる大磯。
明治18年に初代軍医総監を務めた松本順によって、日本で最初の海水浴場として、開設されたのが大磯海水浴場です。
湘南の海の中でも駅から歩いて10分と一番近い海水浴場でもあります。開設中止に伴い、やはり海の家や監視所、救護所など今年は設置されません。
コロナ禍における真鶴〜湯河原の対応
さらに西に点在する
- 真鶴町:岩
- 小田原市:御幸の浜、江之浦
- 湯河原町:湯河原
の各海水浴場も開設は中止。
海の家は設置されず、湯河原では例年開設される文化福祉会館の町営吉浜駐車場も閉鎖されます。