キッカーとは?
キッカーとは、人工で作られたジャンプ台を指します。キッカーには4〜5mの小さいものから、20mを超える大きいものまで、さまざまな種類があります。
怪我をしないためには、個人の滑走レベルに合わせて適切な形状とサイズのキッカーを選択しましょう。
キッカーの各部名称
キッカーの各部名称は上記の画像の通りです。それぞれの構造がどのような役割を持っているのかを紹介していきます。
アプローチ
アプローチとは、キッカーを飛ぶための加速をつけるバーンのことです。アプローチでスピードの調節を失敗してしまうと、飛び過ぎやテーブル落ちなどの危険なミスジャンプに繋がります。
その日のコンディションやキッカーのサイズに合わせて、適切なスピード調整を行う必要があります。
アール(ボトム、トランジション)
アプローチからリップに向かって弧を描いてる部分を、アールやボトム、トランジションと呼びます。アールがきついと体にかかる重力が大きくなるため、転倒などのミスにつながる危険性が高まります。
ここでためた力が、ジャンプの高さや安定性に大きく影響します。
リップ
正式には飛び出す場所の先端を指しますが、ボトムからリップまでの全体をリップとも呼びます。スピンをするためにラインをとったり、ジャンプの踏切で使用する重要な場所です。
テーブル
リップの先端からランディングまでのフラットな部分をテーブルと呼びます。ジャンプ後にスピードが足りず、テーブルに着地することをテーブル落ちといいます。
テーブル落ちは着地の衝撃が分散されないため、怪我につながる危険性の高いミスです。しっかりとテーブルを飛び越えるようスピード調整をしましょう。
カド、デコ
テーブルからランディングに差し掛かる場所をカド、もしくはデコと呼びます。こちらも着地の衝撃が大きいため、落ちると非常に危険な場所です。
ランディング
着地するバーンのことを指します。傾斜がついているため、着地の衝撃が分散され、安全に着地することができます。ランディングバーンの真ん中より少し上に着地することを目標に、スピードを調節しましょう。
キッカーの種類
次に、キッカーの形状による種類の違いや特徴を紹介します。
テーブルトップ
リップの高さとテーブルが同じ高さにあるキッカーのことをテーブルトップと呼びます。上に打ち上がるような高い浮遊感が魅力的な形状です。
テーブル落ちをしても衝撃が少ないことから、比較的安全に楽しめる初心者向けのキッカー形状です。
ステップダウン
ステップダウンとは、リップの高さよりも、テーブルやランディングが低い位置にあるキッカーのことを指します。パークでは一般的に多くみられる形状で、長い対空時間や浮遊感を味わうことができます。
テーブルに落ちた場合は、リップからの落下の衝撃を全て受けるため、しっかりとランディングまで飛ぶ技術が必要です。中級〜上級者向けのキッカー形状です。
ステップアップ
リップよりもデコやランディングが高い位置にある形状を、ステップアップといいます。テーブルとの落差は少ないため比較的安全ですが、デコに激突した場合は大きな衝撃を受けるため注意してください。
しっかりとランディングまでジャンプできる中級〜上級者向けのキッカーです。
キャニオン
リップとランディングの間が谷になっているキッカーを、キャニオンと呼びます。谷に落ちた場合は大怪我をする可能性が高いため、上級者のみが飛ぶことのできるキッカーです。
少ない雪で大きなキッカーを作成できるというメリットはありますが、危険性の高さから普段はなかなか見ることができません。イベントなどで使用される形状です。
スパイン
三角柱を横に倒したような形状のジャンプ台です。リップから飛び出し、左右どちらかの側面に着地して使用するアイテムです。上に打ち上がる形状のため、長い対空時間と浮遊感を楽しむことができます。
ただし、左右に飛びすぎると落差の大きい位置から地面に叩きつけられるため、注意が必要です。ジャンプの方向をコントロールできる中級〜上級者向けのアイテムです。
キッカーを飛ぶ前にチェックすべき安全項目
次に、キッカーを飛ぶ前にチェックすべき安全項目を紹介します。
テーブルやランディングの長さを下見する
いきなり1本目から飛ぶのではなく、まずは横を通過してテーブルやランディングの長さをチェックしましょう。リップに対してテーブルが長かったり、ランディングが短い場合は、飛ぶのをやめましょう。
アプローチやリップの荒れ具合
リップが荒れていると、ジャンプの瞬間に思わぬミスにつながることがあります。こちらも合わせて下見しておきましょう。
アプローチのスタート位置
その日のコンディションによって、アプローチのスタート位置は変化します。自分より前に飛んでいる人をよく観察して、適切な位置を決定しましょう。
ランディングに人がいないか
ランディングに人がいると、衝突など大きな事故につながります。前に飛んだ人は出て行ったか、コースから人が侵入していないかをしっかり確認してからジャンプしましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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