ピクニックはいつどこで生まれた?
ピクニックはイギリス発祥というイメージがありますが、実はフランスが発祥だといわれています。
13世紀のフランスの古い書物に、野外でクロスを広げ、食事を楽しむ姿が描かれていて、17世紀後半には、「ピクニック」の語源となる「pique-nique」と記述された文書があるそう。
17世紀後半といえば、ルイ14世やヴェルサイユ宮殿で知られる豪華絢爛の時代。
貴族たちはリフレッシュするためにこぞってピクニックに出かけていたそうです。
また、ハンティングをたしなむ貴族たちも、森の中で食事を楽しむ習慣があり、その様子は多くの絵画にも描かれています。
イギリスに伝わり普及する
フランスで生まれたピクニックがイギリスへ伝わったのは、18世紀半ば頃といわれています。
本格的にピクニックがイギリスで流行し始めたのは、19世紀後半からです。
その頃はイギリス帝国の絶頂期といわれるヴィクトリア朝の豊かな時代。
鉄道が開通したことにより人々は気軽に郊外に出かけられるようになり、食べ物や飲み物を持って日帰り旅行を楽しむようになりました。
こうして貴族だけでなく、一般の人々にもピクニックが普及していったのです。
都会でのストレスを自然の中で過ごして癒す、そんな休日の過ごし方は、現在と少しも変わらないですね。
ピクニックバスケットの歴史
イギリス式ピクニックと聞いてまず思い浮かぶのは、籐製のピクニックバスケットでしょう。
あの大きな四角いピクニックバスケットの原型が生まれたのは、今から120年程前。
当時は今のように、紙皿やプラスチックなどの軽量な食器などなかったので、家で使っている陶器の食器や銀のカトラリー、コンロやポットをそのまま持ち出していました。
さらに、食料や飲み物を詰め込むので相当な重量になりますが、全てをひとつにまとめられるピクニックボックスはとても重宝され、今もイギリス式ピクニックの伝統として大事に受け継がれています。
ピクニックバスケットにはどんな食べ物を入れる?
バスケットに詰められるピクニックフードの定番といえば、サンドイッチですね。
伝統的なメニューとして、「ティーサンドイッチ」と呼ばれる薄くて小さなサンドイッチがあります。
これはもともと、アフタヌーンティーで貴族たちがドレスを汚さずに一口で食べられるように作られたものだそう。
また、パンと具を分けて持っていき、その場でサンドイッチを作ることも昔から楽しまれていたといいます。
サンドイッチの他には、パイやスコッチエッグ、スコーン、チーズやピクルスなどが定番。
飲み物はワインやシャンパン、そしてコーヒーよりも紅茶が好まれているのもイギリスらしいといえるでしょう。
現代のピクニック
日帰りできる場所で、家から食べ物と飲み物を持って行くイギリスのピクニックスタイルは、
19世紀末から何も変わっていません。
今でも週末になると、イギリスの公園では多くの人々がピクニックを楽しんでいます。
日本のお花見も近いイメージですが、公園に屋台などは一切なく、家で作って持っていくのが当たり前のようです。
デイキャンプやBBQのように大荷物ではなく、準備や後片付けも簡単。
バスケットひとつでどこでも楽しめて、時間を有意義に使えることが、ピクニックの最大の魅力なのかもしれませんね。
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