家庭菜園で元気に育ったハーブ。料理では使いきれず「残りをどう活かそう」と悩むことはありませんか?そんなときは、摘みたてのハーブを束ねて「ハーブブーケ」にしてみましょう。香りと彩りを楽しみながら、自然の恵みを心地よく暮らしに取り入れられます。この記事では、手軽に楽しめるハーブブーケの魅力と暮らしへの取り入れ方、そして作り方のコツを紹介します。
ハーブブーケとは?

ハーブブーケとは、観賞用や食用のハーブを束ねて作る、ナチュラルブーケのこと。ミントやラベンダー、ローズマリーなど、選ぶハーブの種類や組み合わせによって、香りや仕上がりがガラッと変わります。
飾って楽しむのはもちろん、ちょっとしたプレゼントとして贈るのも最適。食用のハーブを使えば、ブーケとしての役目を終えたあとに、ドライハーブやハーブティーとして楽しめます。
「飾る」「贈る」そして「活用する」。ハーブの恵みをまるごと暮らしに取り入れられる、サステナブルな楽しみ方です。
ハーブブーケに合う植物

ハーブブーケは、組み合わせ次第で香りも印象も変わります。ここでは、特徴ごとにブーケに合う、おすすめのハーブを紹介します。
すっきり気分を整える
・ミント
・ローズマリー
・レモンバーム
爽やかな清涼感が特徴のミント・レモンバームと、すっきりとした香りをもつローズマリーはハーブブーケと好相性。ふわっと清々しい香りで気分をリフレッシュさせてくれ、思わず深呼吸したくなるような心地よさをもたらします。
どのハーブも食用として使えるため、飾ったあとはハーブティーにしたり、料理の風味づけに活用したりと、最後まで楽しめるのもうれしいポイントです。
やさしく癒されたいときに
・ラベンダー
・カモミール
ラベンダーとカモミールは、どちらも「リラックス」「安眠」「緊張をやわらげる」などの香りとして知られており、疲れた日や心を整えたいときにぴったりです。
ラベンダーは、華やかさの中にほんのり甘さを含んだ香りが特徴。一方、カモミールはやわらかく素朴な甘さがあり、まるで花畑の中にいるような癒しを感じさせてくれます。
どちらも乾燥させても香りが残りやすいため、ドライハーブとしても活用しやすく、ハーブブーケに取り入れれば長く香りを楽しめますよ。
香りと彩りのアクセントに
・バジルの花
・エキナセア
ハーブブーケに華やかさを添えたいときは、花をアクセントに取り入れるのもおすすめ。バジルの小さな花は控えめながらも可憐で、上品さと爽やかさが加わります。葉とは異なる甘い香りが楽しめますよ。
エキナセアの鮮やかな花色は、ブーケ全体をぱっと明るくしてくれます。見た目も香りも楽しめるため、玄関やダイニングなど、人目に触れる場所に飾るのにもぴったりです。
ハーブブーケの作り方

ハーブブーケは、特別な道具がなくても簡単に作れます。庭やベランダで育てたハーブや、料理で余ったハーブを、ぜひ気軽に束ねてみてください。
束ね方の基本
1.ハーブの茎を整えて、長さをそろえる
余分な葉を取り除きながら、茎の長さを調整します。花瓶に挿す場合は、茎の先を斜めにカットすると吸水しやすくなります。
2.色合いを見ながら、好みの組み合わせで重ねる
ナチュラルな雰囲気にしたいなら、ミントやローズマリーなどのグリーン系でまとめるのがおすすめです。花の色が入るとやさしく華やかな印象になります。
たとえば、
ミント×ローズマリー×ユーカリで爽やかに
ラベンダー×カモミール×タイムで癒し系に
手のひらサイズにまとめると、まとまりが出て扱いやすくなりますよ。
3.根元を麻ひもやリボンで結ぶ
ナチュラルに仕上げたいときは麻ひも、ギフトらしさを出すならリボンもおすすめです。
4.形を整えたら完成
贈りものにする場合は、根元を濡らしたキッチンペーパーで包み、ラップやアルミホイルでカバーしておくと、鮮度が保てます。上から紙や布で包めば、手のひらサイズでも魅力的なブーケに仕上がりますよ。
香りや見た目を引き立てる、ブレンドのコツ
ハーブを組み合わせるときは「香り・色合い・葉の形」の3つのバランスを意識すると、ブーケ全体に統一感が生まれます。
たとえば、ミントやレモンバームなどの「リフレッシュ系ハーブ」でそろえると、香りにまとまりが出て心地よい印象に。香りの強いハーブはアクセント程度に加えると、他の香りを邪魔しません。
色合いは、同系色でまとめるとナチュラルに仕上がりやすく、紫・白などの差し色をワンポイントに加えると、季節感や華やかさが出ます。緑だけで構成する場合も、明るい葉と濃い葉を組み合わせたり、葉の形や大きさに変化をつけたりすると、奥行きのある立体的な印象になりますよ。
最初は1〜2種類のハーブからシンプルに束ねてみるのもおすすめです。慣れてくると、お気に入りのブレンドが見つかり、短時間でもさっと束ねられるようになりますよ。
暮らしを豊かに。ハーブブーケの楽しみ方

ハーブブーケは、自宅に飾ったり、人に贈ったりとさまざまな楽しみ方があります。まずはできるところから「ハーブブーケのある暮らし」をはじめてみませんか?
香りで迎えるおもてなしに
玄関やリビングなど、お客様をお迎えする場所にハーブブーケを飾っておくと、自然の香りが広がる心地よい空間が保てます。
暑さが続く日には、ミントのすっきりとした香りで爽やかに。ホームパーティーのときは、バジルの花を添えて華やかさをプラスして。季節や気分、使うシーンに合わせてブーケを作る時間も楽しいひとときです。
友人への小さなギフトとして
ハーブブーケをお菓子や手土産にそっと添えたり、ハーブ好きな友人へ贈ったりと、かしこまりすぎないけれど、心のこもったプレゼントになります。
ラッピングはクラフト紙やワックスペーパーで包み、麻紐を結ぶだけでも十分です。素朴であたたかみのある雰囲気に仕上がりますよ。
私は、友人への誕生日祝いにハーブブーケを添えて贈ります。小さなブーケでも、季節の香りや彩りを感じられて、特別な日を演出するオンリーワンの贈りものになりますよ。
インテリアグリーンとして楽しむ
ハーブを束ねてブーケにし、壁や窓辺に吊るせば、自然と乾燥してドライフラワーのように楽しめます。
時間とともに少しずつ変化していく色合いや質感の移ろいも美しく、ナチュラルなインテリアとして暮らしを豊かにしてくれます。
ライター
AYA
静岡県出身。海と山に囲まれた自然豊かな環境で育ち、結婚後に、タイ・バンコクへ移住。病気がきっかけで、ヴィーガンのライフスタイルに目覚める。現在は、2児の母として子育てに奮闘しながら、人と環境にやさしいサステナブルな暮らしを実践中。自身の経験をもとに、ヴィーガン、環境問題、SDGsについて情報を発信している。