自家栽培(家庭菜園)は「おうち時間をもっと楽しみたい」「子どもと一緒に野菜を育ててみたい」と考えている人におすすめです。野菜やハーブの栽培は思ったよりも手軽に始められて、日常生活が楽しくなる趣味のひとつ。今回は、自家栽培のメリット・デメリットについて、必要なグッズとあわせて紹介します。自家栽培をはじめようか迷っている人は、ぜひチェックしてみてくださいね。
自家栽培のメリット5つ

自家栽培のメリットは以下の5つです。
- 節約になる
- エコになる
- 食育になる
- 運動になる
- 癒しになる
それぞれ、詳しく説明していきます。
節約になる
野菜やハーブの自家栽培は長い目で見るとかなり節約になります。
わが家では、自宅の横にある3坪の小さな畑で、毎年ミニトマトやナス、枝豆などを育てています。たとえばミニトマトはスーパーで買うと1パック300円ほどする場合もありますが、苗の値段は平均で1株200円前後。ホームセンターで安売りしている苗なら100円以下で売られており、種なら1袋200円前後で栽培がはじめられます。
また、意外と助かるのが、自宅に野菜があると買い物に行く回数が減ること。スーパーに行かなくなると、日々の買い物で余計に買ってしまうおやつや日用品のストックの費用が抑えられ、出費が減ります。
慣れてくると収穫量はだんだん増えてくるので、家計に優しく、おいしい野菜を毎日楽しめるのはうれ嬉しいですよね。
エコになる
自家栽培は環境にやさしいエコな暮らし方のひとつです。
料理中に出る野菜くずや果物の皮は、そのまま捨てずにいったんビニール袋などに入れて冷凍庫の中へ。ある程度たまったら、栽培が終わったプランターや肥料袋に残っている土に混ぜます。
このとき、米ぬか(または米ぬか+もみ殻などの炭素源)を加えてよく混ぜておくと、微生物が活発に働き、1〜2週間ほどで野菜くずが土になじんできます(気温や水分によってはもう少し時間がかかることもあります)。完全に分解させるには1か月程度寝かせてから使用するのが安心です。
また、植物たちは育つあいだに二酸化炭素を吸収してくれるので、ほんのわずかですが、自分の畑は地球温暖化の防止に貢献していると意識できます。
食育になる

自家栽培をすると、子どもが自然と食べ物への興味を持つようになります。
「どんなふうに育つのかな?」と、野菜やハーブの成長を見守ることで、食べ物に興味が持て、苦手な野菜も食べてみようという気持ちになるものです。わが家の次男は例にもれず野菜が嫌いな小学生でしたが、「母が作る野菜なら」と、少しずつ食べてくれるようになってきました。
また、自家栽培を通して、植物の生長や光や水の役割などを観察するため、子どもが理科に興味を持つようになりました。土や種から植物が育つ様子を間近で見ていると、必然的に理解が深まるようです。
運動になる
自家栽培では、普段の生活ではあまり使わない筋肉を使うので、運動になります。
苗や土、肥料、収穫した野菜など重いものを持ち上げるため、軽い筋トレのような効果が得られます。また、畑やプランターの周りを歩いて作業をするので、自然に歩数や距離が増え、ウォーキングに近い運動となり得ます。
さらに、土を掘ったり、雑草を抜いたりと、立ったりしゃがんだりの動作はスクワットのように脚や腰の筋肉を鍛えられます。立ち仕事やデスクワークが多い人にとっては、いいリフレッシュになるのではないでしょうか。
癒しになる
自家栽培は心を落ち着かせる癒しの効果があります。
「グリーンセラピー」と呼ばれるもので、植物の世話をしたり、育つ様子を眺めたりするとストレスが軽減し、リラックスできるとされています。
家のすぐそばにある小さな畑でも、春に収穫するジャガイモや、夏の鈴なりの野菜たち、冬を過ごす小さな玉ねぎの苗など、自然を感じる日々はとても穏やかです。自家栽培は「来年は何を植えよう。」「次は肥料を変えてみよう。」と未来に希望を持たせてくれる頼もしい存在です。
自家栽培のデメリット3つ

一方、自家栽培のデメリットは以下の3つです。
- 時間がかかる
- 費用がかかる
- 場所をとる
それぞれ、詳しく説明していきます。
時間がかかる
自家栽培では、野菜やハーブを収穫できるようになるまである程度の時間がかかります。
スーパーに行けば、欲しい野菜をその場で手に入れることができますし、自家栽培のように時間や手間はかかりません。しかし、自分の手で育てた野菜が少しずつ育つ様子を見ていると、愛着さえわいてきてしまいます。
時間がかかることは、たしかに自家栽培のデメリットだと言えますが、苦労した分の達成感は大きいとも考えられるのではないでしょうか。
初期費用がかかる
自家栽培を始めるには、まず道具をそろえるための費用が必要です。
プランターやスコップなど、家にあるもので代用できますが、苗や種は購入しなくてはいけません。うまく育たずに枯らしてしまうと、苗を植え直さなければいけないので、少し余分に準備しておくのも重要です。
一度道具をそろえてしまえば何度も繰り返し使えますし、苗や種も工夫すれば翌年用に自家採種も可能。 季節ごとに育てる野菜を変えながら、長く楽しめる趣味として続けていけますよ。
場所をとる
自家栽培を始めるには、プランターを置く場所や畑を作るスペースが必要になります。
広い庭がある場合は困りませんが、マンションやアパートのベランダでは、日当たりの良い場所を確保するのに少し工夫が必要です。
しかし、すべての植物が強い日差しを必要とするわけではなく、半日陰でも元気に育つ葉野菜やハーブもあります。「この場所でちゃんと育つかな?」と実験気分であれこれ試すのもまた楽しい時間です。
自家栽培に必要な物品

自家栽培をはじめるために必要な物品は以下の4つです。
- 畑(プランター)
- 土
- 種または苗
- その他(ジョーロ、スコップ、肥料など)
どれもホームセンターや園芸ショップ、ネット通販で手に入ります。
畑(プランター)
庭や畑がある場合はそのまま地植えできますが、ベランダ栽培の場合はプランターを使うのが一般的です。
プランターは育てる野菜のサイズに合わせて大きさを選びましょう。100円ショップなどでも手に入るので、手軽にスタートできますよ。
土
自家栽培では、市販されている野菜用の培養土を使うと手軽にはじめられます。
繰り返し使う場合は、古くなった土のリフレッシュ材や堆肥を混ぜることで再利用も可能です。
種または苗
育てたい野菜やハーブに応じて、種または苗を用意します。
手軽に始めたい場合は、種よりは園芸店やホームセンターで売られている苗から育てるのがおすすめです。
育てたい野菜の植え付け時期の1~2カ月前になると販売がはじまります。人気の野菜(ジャガイモやトマトなど)は売り切れてしまう場合があるので、早めにチェックしておきましょう。
その他
水やり用のジョーロや、土を入れるためのスコップは基本アイテムです。より元気に育てたい場合は野菜用の肥料や堆肥もあるとよいでしょう。
ベランダ栽培では、汚れを防ぐためにシートや受け皿なども用意しておくと便利ですよ。
ライター
akari
母子キャンプ歴7年。アウトドアを楽しむシングルマザーです。大人一人でも子供とキャンプを楽しめるコツやおいしいキャンプ飯のレシピをご紹介します。薪ストーブinのおこもり冬キャンが大好き。