ロードバイク用のサイクルウェアは、快適なライドのために機能性高く作られており、高価なものも多くあります。機能性やよい状態を長もちさせるには、正しいお手入れが欠かせません。この記事では、一般的な洗濯・保管方法に加え、筆者が実際におこなっているケアのポイントもあわせて紹介します。

サイクルウェアのお手入れが大切なワケ

お気に入りのウェアを長く使い続けるためには、日々のお手入れがとても大切です。サイクルウェアは、速乾性・伸縮性・通気性など機能性に優れた特殊な素材が使用されている場合が多く、長時間のライドでも快適に過ごせるよう設計されています。

しかし、適切な洗濯や保管を怠ると、生地の劣化やパッドのへたり吸汗機能の低下といったトラブルにつながる恐れがあるため、正しいお手入れ方法を知っておく必要があるでしょう。とくに高価なジャージは、正しくケアすることで着心地や性能を長く維持できますよ。

洗濯前の準備が大切!ウェアを傷めない3つのポイント

使用したサイクルウェアの洗濯は、洗う前にも気をつけてほしいポイントが3つあります。細かい点ではありますが重要なのでチェックしておきましょう。

①洗濯表示に従って適切な方法を選ぶ

ウェアは、製造メーカーや素材によってそれぞれ洗濯方法が異なります。新しくウェアを購入した場合は洗濯表示を確認してください。

洗濯機が使用可能かどうかや、水温指定があるか、さらに洗剤の使用条件などを確認しておくのがポイントです。

②ファスナーやマジックテープは閉じる

ファスナーやマジックテープのあるタイプのウェアは、あらかじめ閉じておきましょう。型崩れの防止や、ファスナーが開くことで衣類が傷つくリスクが軽減できます。

また、ほかの洗濯物に絡まってしまうのを防ぐためにもファスナーは閉じておくのがおすすめです。

③生地を裏返して洗濯ネットを活用する

「洗濯機の使用可能」と書いてある場合は、洗濯ネットを使用しましょう。型崩れ防止のはたらきがあります。とくにビブショーツは、パッド部分にデリケートな素材が使われているため、劣化防止のためにもネットが必要です。

また、ネットに入れる際は生地を裏返してください。生地を傷めないための目的もありますが、サイクルパンツのパッドの汚れをより入念に落とすためにも裏返して、パッドを表面に出して洗うとよいでしょう。筆者はウェア表面に付着した汚れが気になる場合、部分的に手洗いしてから裏返しています。

快適な状態を保つための洗濯方法を紹介

サイクルウェアによって洗濯方法は多少異なるため、ここでは一般的なお手入れ方法を紹介します。使用するウェアの洗濯表示を確認したうえで、こちらを参考にしてください。

中性洗剤を使用し、柔軟剤は使わない

洗剤は「中性洗剤」を選びましょう。アルカリ性の洗剤は洗浄力が高い一方で生地を傷めやすいため、優しく洗える中性洗剤がおすすめです。

サイクルウェア専用の洗剤も販売されているため、洗剤に悩んでいるひとは購入するとよいでしょう。また、「柔軟剤」は吸水性や撥水加工に影響を与える恐れがあるため、使用を避けてくださいね。

手洗いが好ましい

サイクルウェアの多くは洗濯機が使用できますが、生地を傷める原因になるのも事実です。そのため、可能であれば手洗いが好ましいといわれています。

それでも毎回手洗いも大変ですよね。洗濯機を使用する場合はソフトモードや弱水流モードなど、優しく洗える機能を使うのがおすすめです。

乾燥機の使用は避ける

洗濯後、乾燥機の使用は避けましょう。サイクルウェアは熱に弱い素材で作られているケースが多く、乾燥機にかけると生地の収縮やヨレの原因になることがあります。

また、サイクルパンツのパッド部分は熱によって硬化・変形する恐れがあり、1度でも硬化してしまうと正常の機能が果たせなくなります。摩擦によって破れる原因にもなるため、乾燥機はおすすめできません。

劣化を防ぐ洗濯後のひと手間とは

サイクルウェアをよい状態に保つには、洗濯後も気を抜いてはいけません。劣化を防ぐ簡単なひと手間を、ぜひマネしてみてください。

直射日光を避けて陰干しする

サイクルウェアは紫外線に弱い繊維で作られていることが多く、直射日光に当てると色あせや繊維の劣化を引き起こす原因になります。また、高温によって伸縮性が損なわれる場合もあるため、風通しのよい日陰での自然乾燥が最適です。

洗濯後は早めに干し、湿気がこもらないようにしましょう。

ハンガーにかけるときは型崩れしないよう注意する

洗濯後にハンガーで干す際は、生地が重力で伸びないよう注意が必要です。ハンガーは肩の形に合った丸みのあるタイプを選ぶと、型崩れ防止に効果的です。

また、筆者はビブショーツのゴムが伸びてしまうのを予防するため、裾部分を洗濯ばさみで挟んで逆さに干すようにしています。

清潔な状態で保管する

洗濯後のサイクルウェアは、完全に乾いた状態で保管することが大前提です。湿ったまま収納するとカビや臭いの原因になります。

大切なウェアを守るには、保管環境も大切です。長期間使わない場合は通気性のよい場所に保管し、除湿剤や防虫剤を併用するとよいでしょう。

パッドをよい状態に保つ「シャモアクリーム」

パッドのついたサイクルパンツは、快適なライドに欠かせません。しかし、パッドの素材は繊細であり、丁寧にお手入れしても徐々に硬化・劣化してしまいます。

そこでおすすめなアイテムが「シャモアクリーム」です。シャモアクリームは、パッドの保護効果が期待できるのに加えて、股ずれの防止や雑菌を抑える効果も期待できます。筆者もパッドの保護やロングライドにおいて助けられているアイテムです。

シャモアクリームについては以下の記事で詳しく紹介しています。

サイクリストの股ずれを軽減!シャモアクリーム実体験レビュー
サイクリストの股ずれを軽減!シャモアクリーム実体験レビュー
サイクルウェアは高機能素材で作られており、快適性を維持するには正しいお手入れが重要です。適切な洗濯はもちろん、洗濯前後のひと手間で大切なウェアを長もちさせられますよ。ロードバイクを楽しむためにも、今一度お手入れ方法を見直してみましょう。

yomec(よめしー)

ライター

yomec(よめしー)

自然豊かな新潟県在住、夫婦でロードバイクを楽しんでいる自転車ライター。子育てしながらトレーニングする方法を日々模索中です。今ではヒルクライムを中心としたレースが家族旅行に。愛車はSPECIALIZEDとBROMPTON。夫婦での所有スポーツバイクはなんと8台。ファミリーでも楽しめる自転車の魅力を発信します。