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マウンテンバイク界隈で、フロントシングルが注目されています。フロントギアが一枚しかない自転車で、ギアの数が増える風潮とは逆行していますが、フロントシングルにはメリットがあります。今回は、フロントシングルのマウンテンバイクについてご紹介します。

フロントシングルとは?

MTB・BMXシングルスピードマウンテンバイクのシングルギア

 

フロントシングルは、フロントギア(ペダルの根元のギア)が1枚しかない自転車のことを指します。

BMXやピストバイクで使用されていましたが、近年フロントシングルのマウンテンバイク(MTB)やクロスバイクも登場し、人気が高まっています。

通常の自転車では、フロントギアは2枚もしくは3枚が一般的で、ディレイラー(変速機)でスピードに合わせて変速します。

これまでスポーツ自転車ではリア11枚が主流でした。

近年、12枚のグレードも登場するなど、ギアの選択肢を増すのが好ましい風潮にあります。

フロントシングルだと選択肢が狭まり、一見デメリットにも思えますが、じつはフロントシングルには大きなメリットもあります。

フロントシングルメリット・デメリットそれぞれ理解し、導入を検討してみましょう。

シマノ  ALFINE FC-S501 シングルガード クランクセット(BB付)
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フロントシングルのメリット

マウンテンバイク

 

フロントシングルが人気の理由は、MTBを深く楽しもうという人にこそおすすめしたいメリットがあるからです。

また、競技によってはフロントシングルを標準装備としているものもあります。

自分の利用シーンに照らし合わせて考えてみましょう。

 

チェーン落ちのリスクが少ない

自転車に乗っていれば、一度はチェーンが外れてしまったという経験がありますよね。

これは、チェーンが削れて遊びが大きくなってしまったり、ギアの山が削れることによって噛み合わせが甘くなっていることに原因があります。

そして、外れやすくなったチェーンが、ギアから落ちてしまう原因になるのが変速です。

とくに外れやすいのがフロントギアで、変速機にはシビアな調整が求められます。

フロントシングルでは、フロントギアの変速機自体がないため外れるリスクが下がります。

フロントシングルに力を入れているメーカーでは、リアの変速でチェーンが斜めになっても外れにくいよう、独自の構造を取り入れているモデルもあります。

これはレースシーンよりもファンライドでのメリットで、スピードをギアに合わせて走ればトラブルフリーなサイクリングを楽しめます。

 

トレーニング効果が高い

ギアが多い自転車は、とても楽です。

ペダルにかけるパワーをギア比によって変えられるので、ギアに頼った走行ができます。

ただし、レースシーンでは変速もタイムロスになり、なるべく行わないほうが好ましいです。

トレーニング目的でフロントシングルを取り入れれば、勾配でギアに頼らない走り方を身につけられるので、多段ギアのマシンでも無駄な変速を減らすことができます。

プロのMTBライダーも、ギアに頼らない走行を身に着けるため、フロントシングルでトレーニングすることがあるほど有効なトレーニング方法です。

 

ストリート系・DJではシングルギアがベター

トリックを決めるストリート系競技やダートジャンプでは、フロントシングルが一般的です。

フロントシングルどころか、リアのギアが1枚というマシンも少なくありません。

これはトリックを決めるために、変速は必要ないからです。

必要ないギミックのためのトラブルを回避するために、合理的な進化といえます。

KURE(呉工業) 自転車専用チェーンルブドライ No.1602
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フロントシングルのデメリット

フロントシングル

 

フロントシングルの自転車が少ないのは、デメリットも少なからず存在するからです。

とくに、タイムを重視する競技では大きなデメリットになるので、近年のロードレースではフロントシングルはほぼ使用されません。

 

長い坂道が辛い

ママチャリなどでも、長い坂道はどうしても辛いですよね。

これはスポーツ自転車でも同じで、重力に逆らって坂を上るのには体力が必要です。

つらい上り坂を楽にしてくれるのがギア比で、多段ギアがもっとも恩恵を受けるポイントといっても過言ではありません。

シングルギアでは上り坂でもギア比の選択肢が狭まるため、上り坂はかなり辛いものになります。

 

ロングライドには向かない

上り坂のつぎに多段ギアが恩恵を受けるのが、平地での安定走行です。

スピードに乗ってしまえば、ギアをこまめに切り替えることはありませんが、走り出しで重たいギアを漕ぐのは玄人でもとても厳しいものです。

走り出しの負担は、ギア比を小さくしてトルクが伝わりやすくすることでスムーズになります。

加速したい場合は、逆にギア比を大きくすることでスピードに乗りやすくなります。

ギアの選択肢の狭まるフロントシングルでは、この走り出しからトップスピードに乗るまでの負担が大きくなります。

また、スピードを維持したいときも、ギアの選択肢が狭いと負担が大きくなり、トップスピードが維持しにくくなります。

こういったシチュエーションの多いロングライドでは、とくにこのデメリットを強く感じることになります。

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MTBにフロントシングルが多くなったからといって、必ずしも完璧な装備ではありません。競技以外のファンライドでは大きなメリットですが、ロングライドではデメリットになります。利用シーンと照らし合わせてフロントシングルの導入を検討してくださいね。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。