登りごたえのある山に挑戦して紅葉も満喫!
この記事では、『本格登山をしながら、紅葉も楽しむ山行プラン』を紹介します。今までより、少しレベルアップしたい人は要チェック。鎖場・はしごがある中級レベル以上のコースの見どころや、疲れを癒す温泉情報もまとめました。
日帰りだけでなく、1泊2日のプランも含め、体力や日程にあわせて楽しめるルートばかりです。暑さも和らぎ、涼しくなるこの季節こそ、絶景と本格登山を堪能しましょう。
以下のような山行プランもあるので、ぜひ自分が体験してみたいスタイルを見つけて、紅葉を存分にエンジョイしてください。
【紅葉山行プラン・Part2】ロープウェイでのんびり登山と絶景を堪能するコース5選
【紅葉山行プラン・Part3】名所巡りも楽しむ欲張り登山メニュー5選
【紅葉山行プラン・Part4】沢登りで紅葉を楽しむ!秋におすすめのルート3選
【群馬県】上州武尊山(じょうしゅうほたかやま)/錦秋の大パノラマ
沖武尊を主峰とし、2,000m級の7つの山が連なる名山です。山頂付近にはヤマトタケルの像が鎮座しており、山岳信仰の霊山として、多くの人々が訪れています。
上州武尊山の魅力
標高2,158mの山頂から、360度に広がる雄大な絶景が望めます。自然が豊かで、ブナの原生林をはじめとする多種多様な植物が見どころ。秋は北・南・西にのびる3つの稜線が、黄色やオレンジ色に彩られます。自然がつくりだすダイナミックな景色に心を奪われるでしょう。
紅葉時期 | 10月上旬~11月上旬 |
問い合わせ先 | 群馬県川場村観光ガイド「武尊山」 |
日帰り|上州武尊山「武尊神社コース」の特徴
コース概要 | 武尊神社コース |
往復:約7時間半 | |
武尊神社➡剣ヶ峰分岐➡手小屋沢避難小屋➡武尊山➡剣ヶ峰山➡武尊神社 |
剣ヶ峰をまわるポピュラーな周回コースです。登山口から剣ヶ峰の分岐までは、比較的歩きやすい登山道。カラマツが立ち並ぶなかを気持ちよく進めます。
いくつかの沢を渡る箇所は、転倒しないように注意が必要。また、手小屋沢避難小屋を過ぎると、鎖場やはしごがあるので、慎重に登ってください。
稜線に出れば、眺望が一気に広がります。晴れた日には、山頂から谷川連峰や尾瀬ヶ原など、色づいた山々を堪能できるでしょう。
上州武尊山へのアクセス
公共交通機関の場合
JR「水上駅」~タクシー利用で約30分
車の場合
関越自動車「水上IC」~裏見ノ滝駐車場まで約40分
■武尊山・裏見ノ滝駐車場 駐車台数:50台 駐車料金:無料 トイレ:あり |
上州武尊山の周辺の温泉
裏見ノ滝駐車場から、車でおよそ20分のところにある「宝川温泉・汪泉閣 (おうせんかく)」。大自然に囲まれ、巨石をふんだんに使用した大露天風呂が人気です。
4つの露天風呂と館内にある内風呂は、すべて源泉かけ流し。濃い湯が体を芯から癒やしてくれます。
また、混浴の露天風呂は、男女ともに湯浴み着を着用するスタイルです。気軽に入浴できるので、家族や友人と一緒に温泉を満喫できるでしょう。
公式サイト:宝川温泉 汪泉閣
【岩手県】岩手山(いわてさん)/県内の最高峰から眺める紅葉の絨毯
標高2,038mの薬師岳を最高峰とする活火山です。山頂には岩手山神社奥の院があり、古くから山岳信仰の対象とされてきた霊山です。
岩手山の魅力
岩手山は南部片富士(なんぶかたふじ)とも呼ばれています。東側には美しい裾野が広がり、西側は険しい稜線が続く山容が特徴的。山頂から眺められる、色とりどりの鮮やかな紅葉はもちろん、秋色に染まる栗駒山や早池峰山も一望できるのが魅力です。
紅葉時期 | 9月中旬~10月上旬 |
問い合わせ先 | 滝沢市「岩手山」 |
日帰り・1泊2日|岩手山「柳沢コース」の特徴
コース概要 | 柳沢コース |
往復:約8時間 | |
馬返し登山口➡2.5合目(旧道・新道分岐)➡7合目➡8合目避難小屋➡山頂➡8合目避難小屋➡7合目➡2.5合目(旧道・新道分岐)➡馬返し登山口 |
馬返し登山口をスタート地点とし、古くから修験道として使われてきた代表的なコースです。天気がよければ、山頂からは360度の大パノラマと、色鮮やかな東北の紅葉に出会えます。
2.5合目に分岐があり、森林に向かう新道と、展望のよいガレ場を登る旧道に分かれます。雨が降ったあとは滑りやすいため、新道がおすすめです。8合目にたどり着いたら、御成清水と呼ばれる水場で、喉の渇きを潤しましょう。
なお、8合目の避難小屋には、10月14日まで管理人が常駐しています。それ以降、管理人は不在ですが、小屋の利用は可能です。時間に余裕がある人は、1泊2日で避難小屋に泊まるのもよいでしょう。
岩手山へのアクセス
公共交通機関の場合
IGRいわて銀河鉄道「滝沢駅」よりタクシーに乗車、馬返し登山口まで約20分
車の場合
東北縦貫自動車道「滝沢IC」より、馬返し登山口まで約15分
■岩手山馬返し登山口駐車場 駐車台数:100台 駐車料金:無料 トイレ:あり(水洗トイレの協力金100円) |
岩手山の周辺の温泉
岩手山の馬返し登山口から車で約20分。「網張温泉」は1,300年の歴史ある古湯です。源泉と沢水が混ざりあう温泉で、登山の疲れを癒しましょう。
施設内には、田園風景や奥羽山が一望できる露天風呂と、落ち着いた雰囲気の内風呂があります。野趣ある露天風呂は混浴ですが、秘湯感を味わいたい人は、ぜひ試してみてください。
また、宿泊者は網張五湯(あみはりごとう)と呼ばれる温泉めぐりができます。下山後にゆっくり泊まってから帰路につくのもおすすめです。
公式サイト:休暇村岩手網張温泉
【福島・山形・新潟】飯豊山(いいでさん)/どこまでも続くかのような美しい稜線
福島・山形・新潟の3県にまたがる飯豊連峰の主峰で、標高は2,105mほどです。日本百名山のひとつでもあり、飯豊本山とも呼ばれています。自然が奥深く、健脚向きの飯豊山は、登山者たちの憧れの山です。
飯豊山の魅力
山全体が彩りよく染まり、長くのびるカラフルな稜線は、紅葉時期ならではの景観です。2,000m級のピークが約20kmにわたり連なります。天気に恵まれれば、最高峰の大日岳や、大迫力のパノラマビューが望めるでしょう。
登山コースはどれも距離が長いため、日帰りは困難。テント泊、または山小屋の利用も検討してみてください。
紅葉時期 | 9月下旬~10月上旬 |
問い合わせ先 | 山形県飯豊町「飯豊連峰」 |
1泊2日|飯豊山の「大日杉(だいにちすぎ)往復コース」の特徴
コース概要 | 大日杉(だいにちすぎ)往復コース |
往復:約17時間 | |
【1日目】大日杉小屋➡地蔵岳➡御坪➡切合小屋➡本山小屋➡飯豊山山頂 【2日目】本山小屋➡飯豊本山山頂➡切合小屋➡御坪➡地蔵岳➡大日杉小屋 |
山形県側の大日杉小屋から、地蔵岳~種蒔山を経由する入門コースです。
登山道を進むと、間もなくザンゲ坂と呼ばれる急長い鎖場がスタート。地蔵岳までは急登ですが、道は整備されているので登りやすいでしょう。
切合(きりあわせ)小屋と本山小屋は、小屋締めのあとも避難小屋として利用可能です。また、10月上旬までは管理人が常駐しているのがポイント。テント泊が体力的に厳しい人は、予約して山小屋に泊まることをおすすめします。
飯豊山の山頂までは、本山小屋から約20分です。登頂は天候や体力を考慮して、1日目または2日目のどちらかにするとよいでしょう。天候がよければ、夕焼けや朝焼けに真っ赤に染まる山々が見渡せます。
飯豊山へのアクセス
公共交通機関の場合
JR「羽前椿駅」下車、タクシー利用で大日杉小屋まで約1時間
車の場合
東北中央自動車道「米沢北IC」より大日杉小屋まで約1時間10分
■大日杉小屋駐車場 駐車台数:40台 駐車料金:無料 トイレ:あり |
飯豊山の周辺の温泉
白川温泉「いいで白川荘」は、 森林を眺めながらくつろげる温泉です。森数馬沢の源泉を加温しており、筋肉痛や疲労回復の効能があるとされ、疲れた体を癒やしてくれます。
大日杉小屋から白川温泉までは車で約30分。登山後の汗を流すのにぴったりです。お風呂あがりは、開放的なロビーや食堂でのんびり過ごしましょう。
公式サイト:白川温泉 いいで白川荘
紅葉山行プランについてはこちらもチェック!
ライター
yuki
幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。