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「プロギング」という新しいタイプのスポーツをご存じでしょうか。プラスチックゴミによる海洋汚染が深刻で、近い将来おいしいお魚が食べられなくなるかもしれません。今回は、すぐにSDGs活動ができるプロギングについて、歴史や活動内容を詳しくご紹介します。

プロギングは新しいタイプのスポーツ

プロギング ジョギング

プロギングは、スウェーデン語のplocka upp(地面から拾い上げる)とjogging(ジョギング)を組み合わせてできた造語です。

その名のとおり、ゴミ拾いをしながらジョギングするスポーツのことで、北欧のスウェーデンから端を発して、世界中にひろまりつつあります。

プロギングの発祥や歴史について

プロギングは、2016年頃に北欧のスウェーデンでフィットネスのひとつとして始まったスポーツです。

「ゴミ拾いとジョギングを組み合わせた素晴らしいスポーツだから、世界にひろめようよ」と最初に言いだしたのは、スウェーデンのアスリートたちでした。

しばらくするとプロギングはヨーロッパで盛り上がり、いまでは世界100カ国以上で楽しまれています。

プロギングの日本での活動

日本でもプロギングがひろまりつつあり、さまざまな団体が立ち上がってきています。その代表格と言える団体が、一般社団法人「プロギングジャパン」です。

定期的なプロギングイベントや、SDGsの勉強会、プロギングリーダー検定試験などを実施しています。

プロギングジャパン公式サイト

※プロギングリーダー検定について

プロギングリーダー検定は、一般社団法人プロギングジャパンが開催している認定資格。安全で楽しいプロギングイベントの運営がおこなえる主催者を育成し、保証するための資格です。

認定プロギングリーダー検定

 

プロギングを行う際のルールは?

プロギング ジョギング

プロギングは思い立ったらすぐに始めることができるのが魅力です。ここでは実際にプロキングを行う際のルールについて説明します。

プロギングのルール①楽しくゴミを拾って走る

プロギングのルールはいたってシンプル。楽しくゴミ拾いをしながら走るだけです。

また、プロギングイベントに参加する際、終了後に拾ったゴミの重さを計測する場合がありますが、楽しくゴミ拾いをして走ることが目的なので、重量を競うことはないようです。

プロギングのルール②荷物をひろげている釣り人の近くはスルー

釣り道具をひろげている釣り人の周囲で行う際は、どれがゴミなのか判別しづらいことがあるので、その場合はスルーして通りすぎるようにしましょう。

プロギングのルール③プロギングはひとりでもできる

プロギングジャパンなどの団体が開催するプロギングイベントに参加する方法もありますが、いつものジョギングでゴミ拾いをするなど、ひとりで気軽に楽しむこともできます。

プロギングの発祥の地であるスウェーデンの公園には、プロガー(プロギングを楽しむ人という意味)専用のゴミ箱が設置してあり、ひとりでも気軽にプロギングが楽しめるようにしているそうです。

プロギングの意義

プロギング ジョギング

プロギングというスポーツを通して得られることや、ムーブメントがひろがることで、どういった良いことがあるのでしょうか。項目別にまとめました。

すがすがしい気持ちになり精神衛生上も良い

落ちているゴミを見て嫌な気分になる人は多いと思いますが、実際に行動を起こして拾うという人はほとんどいません。しかし、自分がゴミを拾ってきれいになることは、とても気持ちが良いものです。

落ちているゴミを見て嫌な気分になるのではなく、きれいにしてすがすがしい気持ちになれるので精神衛生にも良いような気がします。

身体が鍛えられポイ捨てはいけないという意識が芽生える

走る動きと地面にかがむ動きがあわさるため、ジョギングとスクワットが同時におこなえます。そしてたくさんゴミを拾えば袋が重くなるので、全身の筋肉が鍛えられます。

また、プロガー(プロギングをしている人)を見かけることで、ポイ捨てはいけないことだという意識を周りにも植え付けることができます。

自分たちが暮らす環境がきれいになる

落ちているゴミを拾うことで、自分たちの暮らしている環境がきれいになります。スポーツを楽しみながらゴミを拾うことで、ストレス解消ができるだけでなく、社会貢献しているという爽快感もともないます。

プロギングイベントをとおしてさまざまな人と出会える

プロギングイベントには、さまざまな人たちが参加しています。なかにはSDGsや環境問題に詳しい、意識の高い人たちもいるので、視野がぐんとひろがることでしょう。

環境について高い意識を持った人たちが集るため、とても良い人脈ができるはずです。

普段の暮らしではなかなか出会えないような、多様な価値観を持った人たちとプロギングという活動をすることで、コミュニケーション能力も養われます。

筆者はランニングを日課にしていて、ゴミが落ちていたら気分が悪いので、いつでも拾えるように袋を持参して走っています。スウェーデンでプロギングという言葉が生まれる前から、ひとりプロギングをしていたことになります。京都の鴨川では、袋を片手にゴミを拾いながら、朝のお散歩をしている人をよく見かけます。ジョギングではなく、お散歩しながらプロギングするのもおすすめです。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。