サーフィンができる波(ウネリ)について
まず、波はどうやって形成されるかのかおさらいしておきましょう。
波がブレイクするイメージができれば、地形をイメージしたり、ビーチに近づいてきた波がどのようにブレイクするのか具体的にイメージできるようになります。
波が形成されるもとは風です。風が吹くもとは気圧です。気圧の目から吹く強力な風は、海面をざわつかせます。
これが長時間に延々とくりかえされることにより、海面のざわつきがまとまりはじめ、さらに長時間ぶつかりあうことにより、さらにまとまります。
この動きがくりかえされて海岸付近に近づくころには、1本の波(うねり)を形成します。
海岸付近に近づいてきた波(うねり)は、徐々に浅くなる海底に反応して、もりあがってきます。このもりあがりが限界に達した時波は割れはじめます。
これらが、サーフィンができる波と波のブレイクの原理です。この2点はしっかりとおさえておきましょう。
サーフィンで大切な波の種類
それでは具体的に波の種類を見ていきましょう。波の種類にもいろいろありますので、わかりやすくするためにも、初心者向き、中上級者向き、サーファーが嫌う波といった具合にカテゴリー分けしています。
サーフィンで大切な波の種類:初心者向け
オフショア波
波の面がツルツルのクリーンな波。沖にむかって近づく波に、陸側から吹く風が波の面に当たって整えられるため、波がブレイクする状況がわかりやすく、テイクオフもしやすいのが特徴です。
レベル問わずサーファーから非常に好まれる波質で、あまりにサイズが大きくなければ、初心者向けとしてはピッタリの波質です。
三角波
波の頂点からから左右にきれいにブレイクする波。海底の地形によってきまるため、砂のたまりかたが不規則な砂浜では発生しにくいです。
海底の地形の変化がないリーフ(岩やサンゴ礁)なので比較的発生しやすい。波の崩れ方が規則的であることが多いため、テイクオフのタイミングもはかりやすく、初心者にもおすすめの波質です。
トロい波(ダラダラ波)
波がブレイクしても、波のパワーがないためダラダラとゆっくりブレイクしていく波。
波にパワーがないので、浮力の少ないショートボードでは走りづらく、アクションもおこしにくいので、浮力のあるサーフボードやロングボード向けの波質です。
テイクオフに慣れている中上級者には物足りないですが、初心者が練習するにはおすすめです。
サーフィンで大切な波の種類:中上級者向け
速い波
波自体のスピードが速いため、そのぶん波が盛り上がりブレイクするのも速い波。
パドリングが安定していて、テイクオフから走り出しが速くできる中上級者でないと対応が難しく、初級者にとってあまり向いている波質ではないが、テイクオフの練習は可能です。
厚い波
波の盛り上がりから切りたちが弱く、ブレイクしずらい波。
波のサイズがある程度ありまとまっていても波のパワーが弱いため、ブレイクするまでのスパンが長い。波のブレイクも読みづらいため、初心者には好まれない波質です。
ホレた波
波の盛り上がりから急に波が切り立ってくる波質。急に波が切り立ち、一気に崩れてくるのでテイクオフも速くなければのりつなぐことは難しいです。
テイクオフのタイミングが遅れると、急にもりあがってくる波に、ボードのテールがまくりあげられてパーリングしてしまいます。
テイクオフのタイミングが確実にとれる、中上級者向きの波です。
サーフィンで大切な波の種類:サーファーが嫌う波
オンショア波
オフショア波とは真逆で、ビーチに近づいてくる波に対して、沖側や波のサイドから吹く風によって波の面がつぶされてしまう波。
これによって面にざわつきが生まれ、不規則な波になり、遠目では波がどこでブレイクするか予測しにくいです。
そのため、パドリングが安定しない初級者には、テイクオフが難しく感じられることがあります。
風波
風波とは、前述の遠方の沖合で発生する波とは違い、陸側に気圧の目があり、そこに吹く風の影響で発生する波。
うねりとは違い、波自体にまとまりがないため、ぐちゃぐちゃで荒れ気味の状態になります。
そのため、どこからブレイクするのか非常にわかりづらく、サーファーから嫌われる傾向が強い波質です。
ダンパー
ダンパーとは、波が横一直線に盛り上がった後、一気にくずれる波。波にパワーがあり、海底の部分部分にまとまって砂がたまっていないことが要因で、テイクオフが非常に難しく、初心者には向いていません。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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