スノーボードの滑走時、障害物もないのに何かに引っかかって転倒してしまった経験はないでしょうか。その転倒、ドラグが原因かもしれません。本記事では、ドラグが発生する原因とリフトアップやセンタリング、角度調整などの対策について解説していきます。

そもそもスノーボードのドラグとは?

スノーボード(スノボ)ドラグ

ボードからはみ出したブーツやビンディングが雪上に接触することをドラグといいます。

スノーボードではターンの際、エッジ側に圧をかけることで進行方向に向かって滑走しますが、上達してくるとカービングターンを駆使して、エッジのみで方向転換をすることが可能になります。

スピードを殺さずに滑走ができる反面、体を傾ける角度が大きくなるため雪上との距離も必然的に近くなることから、上級者ほどドラグのリスクが高くなるといえるでしょう。

ボードからブーツがはみ出ていい目安

ここまで見ると「ブーツやビンディングがボードからはみ出してはいけないの?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際に足のサイズが大きい方などは、ギアも限られ対応が難しくなってくるはず。そこで注目したいのが、ボードからブーツがはみ出る長さを2cm以内に収めるということ。

体を大幅に傾けてもブーツが雪上に接触しにくくなるため、ドラグのリスクを大幅に軽減することが可能です。

 

スノーボードで滑走中にドラグが発生してしまうとどうなる?

スノーボード(スノボ)ドラグ

ドラグの原因がわかったところで、実際にドラグが発生することで滑走に及ぼす悪影響について見ていきましょう。ドラグにはどのような危険が伴うのでしょうか?

ドラグの影響:ターンに悪影響

ドラグが発生してしまうと、雪上との摩擦でスピードが失われるばかりか、ボードのブレを抑えようと必要以上に体力を要してしまいます。

スピードに乗っていることで可能となる体軸の傾きによるコントロールが難しくなり、力の抜けたスムーズなターンが困難になるでしょう。

ドラグの影響:転倒の原因

滑走中にブーツやビンディングが雪上に接触する衝撃は大きく、エッジが雪上から抜けてしまうことも珍しくありません。

体を傾けた際にドラグは発生するので、この状態でバランスを取ることは難しく、転倒の原因となり、思わぬ怪我を招くことも。

スノボ初心者にもおすすめのドラグ対策

スノーボード(スノボ)ドラグ

ドラグ対策を行えばスムーズなカービングターンが可能になり、より上級者へと近づくことができるでしょう。

スノボ初心者の方も今のうちにドラグ対策を行っておけば、怪我などのリスクを最小限に抑えることができます。

ここからは、ドラグ対策として有効な4つの方法について解説していきますので、ぜひお試しください。

ドラグ対策:ウエスト幅が広いボードを選ぶ

根本的な対処法となりますが、ボード自体をウエスト幅が広いものにすることでブーツがはみ出る量が少なくなり、ドラグのリスクを減らすことができます。

ただし、太い板は安定感が増す反面、エッジに体重を乗せることが難しくなるデメリットもあるため、スノーボードスキルとの相談が必要かもしれません。

ドラグ対策:プレートを入れてリフトアップ

ビンディングとボードの間に専用プレート組み込み、高さを嵩上げすることで、ターン時の雪上との角度に余裕ができるため、ドラグを発生させづらくする対策になります。

ブーツやボードよりも安価で入手できる点もメリットといえるでしょう。

ここでドラグ対策におすすめのプレートを2点ご紹介します。

【GREX】 FCX-SR

フリースタイル・アルペン共に使用可能なプレートです。244gと軽量で初めてプレートを使うという方にもおすすめ。

ボードの安定性が増し、カービングターンなどの操作もしやすくなるでしょう。

公式サイト:GREX

【T-PLATE】 ADVANCED MODEL SET

ボードの撓みを阻害しないため、セパレート構造になっているのが特徴のT-PLATE。

プレートの中にはカーボンロッドが入っており、滑走中に撓んだボードの形状を戻す補助をしています。筋肉疲労軽減の効果もあり、快適な滑走を実現しています。

公式サイト:T-PLATE

ドラグ対策:センタリングを調整する

基本的にビンディングの位置はボードの真ん中に来るようにセッティングを行いますが、スタイルや滑るクセによって微調整している場合も少なくありません。

例えば、ヒールかトゥどちらかがドラグしやすいという方は、どちらか一方にビンディングが出過ぎてしまっている可能性があるため、センタリングを今一度見直してみてはいかがでしょうか。

ドラグ対策:ビンディングのアングル(角度)を調整する

ビンディングのアングルは、ボードの進行方向に対して垂直になった状態が0°となっています。

つまり角度をプラスかマイナスにふることでボードと足が平行に近づくので、ブーツがはみ出る面積が減っていくことになります。

こちらもスタイルによって適正角度があるので、無理のない範囲で調整してみてください。

センタリングやアングルのセッティング方法については以下の動画を参考にしてください。

ドラグはスノーボード上達の妨げになるだけでなく、予期せぬ転倒で怪我のリスクが伴う危険な現象です。日頃の滑りに意識を向け、どういった原因でドラグが発生しているのか考えてみることで、解説した対処法がより生きてくるはずです。ぜひ、本記事を参考にして、ドラグ知らずのスノーボードライフを手に入れましょう!

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。