ラーゴ・ビアンコとは
ラーゴ・ビアンコは、イタリア国境に近いポスキアーボ谷から、エンガディン地方に入ったすぐのところにある湖でイタリア語で「白い湖」という意味です。
カンブレナ氷河から溶け出した水によってできた湖のため、氷河の石灰分や鉱物の成分を多く含んでいて、青白っぽく見えるのでこう呼ばれるようになりました。
天気や光の加減によって、水の色が青色や乳白色が強い緑色になったりするので、とても神秘的なのです。
もともとは自然の湖だったのですが、今はその水をつかったダム湖になっています。またこのラーゴ・ビアンコの面白いところは、湖の両側が堰(せき)になっていて、湖の間は地中海と黒海の分水界になっているところです。
オスピツィア駅〜アルピ・グルム駅ショートコース
ラーゴ・ビアンコのトレッキングコースいちばんのおすすめは、スイスの列車駅でいちばん標高が高い2,253mを誇るベルニナ線オスピツィア駅から、となりのアルピ・グルム駅までを歩くコースです。
下りがメイン約2時間のコース
オスピツィア駅からアルピ・グルム駅までのコースは、登りはほとんどなく、後半はゆるやかな下りが続いています。
距離は4.4㎞で1時間半〜2時間ほどのコースなので、途中にあるレストランで食事をして休憩したり、山々の美しい景色や高山植物を眺めながらのんびり歩いたりなど、ちょっとだけトレッキングを楽しみたいという人にもおすすめです。
美しいパノラマ
コースを歩いていると、ラーゴ・ビアンコの後ろにはピッツ・カンブレナやサッサル・マソンなどの山々がそびえ立ち、牛が放牧されているなど、これぞスイスという素敵な風景をみながらトレッキングを楽しむことができます。
目の前に広がる濃い緑色の山々と、カンブレナ氷河の白、そしてラーゴ・ビアンコの白青色のコントラストが本当に素晴らしいのです。
筆者が行ったときは、残念ながら小雨が降っていたり、山がガスっていて、最高の景色は合間に少ししか目にできなかったのですが、それでも澄んだ空気は気持ちよく、雄大な自然を肌で感じることができました。
中級者にはサッサル・マソンの山小屋コース
オスピツィア駅からアルピ・グルム駅までのコースには、登るのも大歓迎という人におすすめな中級者向けの登りコースがあります。
このコースは、オスピツィア駅で下車して湖沿いを歩き、途中からサッサル・マソンという山小屋まで登り、アルピ・グルム駅まで行く約3時間のコースです。
標高2,355mまで登るので、美しい山間はもちろん、下にはアルプ・グリュム駅やポスキアーボ湖などが見渡せます。登りはあるものの、整備された道なので歩き慣れている人なら問題なく登れます。
ベルニナ急行終点サン・モリッツ
ベルニナ急行を楽しんだ後は、旅行のハイライトとしてサンモリッツに滞在するのもおすすめです。
サン・モリッツは、トレッキングだけでなく、ショッピングやスパなどの施設も充実しているので、楽しみかたもいろいろとあります。
サン・モリッツとは
スキーやスノーボードなどスノーアクティビティでよく知られているサン・モリッツですが、夏はトレッキングやサイクリングなどのメッカになります。
年間平均322日という晴天確率も、人気の要因のひとつでしょう。こんなに高い晴天率を持つサン・モリッツなのに、筆者の場合は、この日もまたもや曇り空でした。
ピッツ・ネイル、ピッツ・ロゼッタなどの名峰に囲まれた町なかを散策してみると、坂がとにかく多いです。しかし、バスやロープウェイなど公共施設がしっかりしているので、アクセスも簡単でトレッキングをするのにも便利なのです。
また、行く際にチェックしておきたいのは、夏季に加盟ホテルに連泊すると「ベルグバーネン・インクルーシブ(Bergbahnen Inclusive)」というパスがついてくることです。
このパスを使えば、バスやロープウェイなどサンモリッツ周辺のエリアの交通機関が無料で利用できます。ロープウェイなどは料金が高めなので、ぜひ利用してください。
スイス料理とイタリア料理を楽しむ
サンモリッツはヨーロッパの王族や貴族、そしてオードリー・ヘップバーンなどのセレブにも愛された街です。
昔からセレブ御用達の最高級避暑地や冬の社交場として名高いため、地元の料理のほかに、イタリア料理やフランス料理などの美味しいレストランも多いので食事も楽しんでみてくださいね。
トレッキングに疲れたら、グルメも楽しめるところも魅力ですよ。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。