人気のオイルランタンはアンティーク・ビンテージもので個性をだそう
見た目がおしゃれなオイルランタンは、アウトドアだけでなくインテリアの一部に取り入れるなど、人気のあるアイテム。
ネットなどで気軽に購入できますが、およそ180年も前からつくられている、歴史の古いアイテムなのです。
ビンテージの魅力とは?
昨今のキャンプでは、ビンテージのテントやウォータージャグなどでレトロ感を演出するスタイルも定番になってきました。
最新のアイテムは使い勝手もよく便利ですが、ビンテージ好きがこだわるのはいい意味での「不便さ」。
性能がイマイチだったり、いうことをきかなかったりと手間がかかりますが、自分でメンテナンスすることで愛着がわき、唯一無二のアイテムになっていくのです。
オイルランタンの人気ビンテージブランド5選
ビンテージのオイルランタンは、最新のLEDランタンのような明るさはないものの、火を点けて揺らめく炎は見ている人の心を落ち着かせ、キャンプの醍醐味として人気を集めています。
愛好家も多いビンテージオイルランタンの中でも、特に人気の高いブランドを5つまとめました。
デイツ
1840年、ロバート・エドウィン・デイツ氏によって照明器具メーカーとしてニューヨーク州ブルックリンで創業したのが、デイツです。
創業から今日に至るまで「ハリケーンランタン」の名で知られるオイルランタンの製造を続けています。
ハリケーンランタンとは、激しい風や嵐の中で使用しても炎が消えることなく使えるタフなオイルランプからきています。
デイツは、今日まで親しまれるハリケーンランタンの元祖とも言われています。
手頃な価格でありながら、信頼性の高いランタンを展開し、アンティークなランタンも170年の歴史を持つモデルとして、愛好家からの人気を博しています。
フュアーハンド
1893年にドイツで誕生したオイルランタンのオリジナルブランドです。
「Feuerhand社」の灯油ランタンがその始まりとされ、100年以上変わらない基本のデザインで、コンパクトな作りながらも抜群の性能を誇ります。
1902年の創業以来、一世紀以上に渡り2億台以上のランタンを作り続けており、世界中から確かな信頼を得ています。
これまでヒマラヤ遠征、航海用、ドイツをはじめスイス、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、オーストリア、デンマーク各国の軍用としても納入され続けています。
コールマン
ビンテージランタンのなかでも絶大的な人気を誇るのが、アメリカのアウトドアブランド「コールマン」のホワイトガソリンが燃料のランタンです。
言わずと知れたアメリカの老舗アウトドアブランドで、現在もホワイトガソリンのランタンを製造中です。
しかし、そのホワイトガソリンの歴史は長く、1901年創業の初期よりランタンを販売。そのため、構造はほぼ変わりませんが、時代によってカラーやカタチなどモデルが異なります。
特徴として燃料タンクの裏に製造年月が刻印されており、自分の誕生日と同じ年月の「バースディランタン」を探せます。
特に花形とされる光源が1つのワンマントル「200A」は1951年から約33年間作られた、コロンとした形状が特徴的です。
キャンパーの憧れのランタンで、今でも高値で売買されています。
カメヤマ
1927年創業の日本の老舗ブランドです。
日本を代表するローソクメーカーとして知られていますが、アウトドア用のキャンドルやランタンも数多くつくられています。
燃料となるロウソクやパラフィンオイルの品質の高さとデザインが人気の源泉であり、キャンプ芸人のヒロシさんが使用したことでも話題となりました。
シンプルでスタイリッシュなものから、レトロでかわいいものまで豊富なデザインラインナップが揃えられています。
ハリケーンランタン型の非加圧式オイルランタンは、ススが出にくく引火性や揮発性が低いパラフィンオイルを使うため、オイルランタンを初めて使う人でも扱えてメンテナンスも簡単です。
E.トーマス&ウィリアムズ
1860年に設立されたイギリスのランタンメーカーです。主にマイナーズランタンと呼ばれるランタンを製造しており、海洋や炭坑などの現場で使用されています。
炭坑内に充満するメタンガスによる爆発事故を防ぐために発明され、外部からの影響を受けない堅牢な構造で優れた耐風性を備えた防爆構造を特徴としています。
イギリスロイヤルファミリーに愛されており、オリンピック聖火リレーの本火種の輸送用オフィシャルランプとしても使用されています。
ウェールズにある工場で、伝統的な製法を守りながらひとつずつ丁寧に作られており、それぞれにシリアルナンバーが刻印されています。
ボディは真鍮でできており、加工しやすく錆びにくいのが特徴です。
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ビンテージランタンはオークションや通販サイトより専門店の購入がおすすめ!
状態のよいビンテージランタンに出会いたいなら、通販サイトよりも信頼性の高い専門店を利用するべきです。
通販サイトなら、新品や中古品も簡単に手に入るため便利なのは確かです。
しかし、歴史ある貴重なビンテージランタンをしっかりとした手入れがされている状態で見つけるなら、専門店を選ぶ以上の選択肢はないでしょう。
他では中々手に入らない貴重なランタンと出会えるのはもちろん「これはなんですか?」と店員へ質問でき、より深い魅力を知れるのも専門店に足を運んでこそ得られるメリットです。
ビンテージのオイルランタンを扱う5つの中古専門店を紹介
ネットで簡単に買えるものもありますが、可能な限りビンテージの専門店でしっかりと説明を受けながら選ぶことをおすすめします。
ここでは、オイルランタンにこだわりをもって取り扱っているビンテージショップをご紹介します。
【東京・名古屋】viblant
ビンテージランタンをメインに扱っている、アウトドアショップです。
すべての商品を分解、洗浄、燃焼テストまでしたうえで販売しており、状態が非常にきれいなものばかり。
購入時には点火の仕方をレクチャーしてくれるので、はじめてオイルランタンを手にする方にもおすすめです。
ランタンにこだわりを持った店主ならではの厳選されたランタンが並ぶ店内は、見ているだけでも楽しく時間を忘れそうになるほど。
メンテナンスや修理まで対応してくれるので、うまく手入れができるか心配という方も安心して購入できます。
- viblant(東京・二子玉川店)
- 東京都世田谷区玉川2-15-13 2-A
- TEL:03-6805-6366
- 営業時間:11:00~20:00(火曜定休)
- お店の公式HP
- VIBLANT×NATURETONES
- 愛知県名古屋市港区港明2-3-2
- ららぽーと名古屋みなとアクルス内蔦屋書店104区画
- TEL:052-304-7736
- 営業時間:10:00~21:00(定休日なし)
- お店の公式HP
【東京】CAMP on PARADE
ビンテージだけでなく、オリジナルのキャンプアイテムも取り扱っているお店です。
この店ならではのセンスのよさで厳選されたアイテムはどれもスタイリッシュで、古いものも新しいものも魅力的なラインナップです。
オイルランタンはアメリカやヨーロッパのビンテージを中心に集められており、小物類も充実しています。
- CAMP on PARADE
- ※現在、店舗移転中(神宮前→恵比寿)
- お店のHP
【愛知】江戸川屋ランプ
灯油ランプの専門店。ランタン以外にも、吊りランプやスタンドランプなど、アンティークな雰囲気が美しいランプばかり。
自分のキャンプスタイルにあったランプやランタンがきっと見つかるはずです。
通販も行っているので、遠方の方もHPをのぞいてみてくださいね。
- 江戸川屋ランプ
- 愛知県春日井市気噴町北1-150-1
- TEL:0568-53-1555
- 営業時間:10:00~18:00(土、日曜定休)
- お店の公式HP
【茨城】ラフジェ工房
日本や海外のアンティーク家具やオーダー家具を中心に、小物や雑貨類も取り扱っている、工房が併設されたお店です。
来店は完全予約制になっており事前に予約が必要ですが、400坪もある商品大型倉庫にて4,000点以上ものアンティーク家具や雑貨を見て回ることができ、行ってみる価値は十分です。
リペア工房にて高品質なメンテナンスが施されているので、アンティーク品でも状態はどれもきれいです。
たくさんの商品に囲まれ、目移りしてしまいそうですね。
- アンティーク家具 ラフジュ工房
- 茨城県常陸太田市箕町248-1
- TEL:0294-33-5748
- 電話受付時間:10:00~12:00 13:00~17:00
- 定休日:祝祭日、第2・4・5土曜日、日曜日
- お店の公式HP
【埼玉・千葉・神奈川】トレファクスポーツ
リサイクルショップのトレジャーファクトリーのアウトドアアイテム専門店。
中古品やビンテージ品を数多く取り扱っており、買い取りもしてもらえます。
東京近郊に5店舗あるのでアクセスしやすいのもうれしいですね。
入れ替わりの激しいリサイクルショップですので、こまめにチェックすることでレアな一品に巡り合えるかもしれません。
ビンテージのオイルランタンはメンテナンスが必要不可欠
ものをいじるのが好きな方はもちろん、人とは違うアイテムでキャンプスタイルに個性をだしたい方にも、ビンテージのオイルランタンは非常におすすめです。
ただし注意したいのは、メンテナンスが欠かせないということ。
古い部品はこわれてしまうと替えがきかないものも多いので、少しでも長く使えるように、正しい手入れとマメな管理が必要です。
ビンテージでも現在のものでも、オイルランタンならメンテナンスで行うのは以下の2つです。
- 芯の交換
- ホヤの清掃
両方とも本体を大切に維持し続けるために欠かせない手順なので、1つずつ覚えていきましょう。
芯の交換
最初に、ランタンの芯を交換する作業からです。まずは使用した芯の幅を確認してみましょう。
ランタンによって芯の幅が変わるので必ず確認してください。
ランタン本体はビンテージでも、芯はアウトドアショップでもネット通販でも売っているので手軽に購入できます。
最近ではホームセンターのアウトドアコーナーでも売っているので、より身近に感じられるようになりましたね。
芯の交換手順は基本的に以下の通りです。
- インナーチムニーを持ち上げて、ホヤを倒す
- バーナーを取り出す
- 新しい芯を装着する
- 先端の角の部分を三角形をイメージしてカットする
芯の交換ができたら、次回使用するまでにオイルを燃料タンクに入れて1〜2時間芯に染み込ませておきます。
芯にオイルが十分に浸透していない状態で点火すると、芯が燃え尽きてしまうので注意してください。
ホヤの清掃
燃料がランタンオイルや灯油だと、煤(スス)が出てきます。ホヤの部分が煤で黒くなってきたら、綺麗にするのも大切なメンテナンスの一環です。
黒くなってしまうと明るさにも影響がでてくるので、芯の交換をするタイミングにあわせて定期的に拭いてあげることをおすすめします。
手入れ自体は簡単です。ホヤが倒れている状態で、キッチンペーパーなどを用意して優しく拭いてあげます。
ホヤを外した状態でも拭けますが、汚れが少しだけなら外さずに拭けます。真っ黒になってしまった場合は、ホヤを外してスポンジ等で洗ってあげてください。
価格は値が張るものも多いので、長く愛用できたらうれしいですね。
ビンテージのオイルランタンは、自分次第で価値も魅力も引き出せる、まさに「男前」なアイテムといえるでしょう。
ネット通販でなんでも手に入る時代ですが、これから相棒になる一点物のビンテージ品は実際手にとって、どんな経緯でお店にきたのか、店主と話をしながらその歴史を知るのも楽しいですね。ぜひお店に足を運んで、自分だけのオイルランタンを手に入れてください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。