こんにちは。博多湾大好きおやじです。釣り好きにとって、その日1匹も魚が釣れない「ボウズ」というのは凄く辛いことですよね。
いくらお天気が良くて楽しい釣りでも、釣果が全くないというのは釣り師にとって致命傷です。
今回は、いかにボウズを回避するかに絞った、おかっぱり釣り人生50年の博多湾大好きおやじのノウハウをお伝えします。
楽しみながら反省してみよう!ホウズになるメカニズム
そもそも、ボウズになる釣りとは一体どのような釣りなのでしょうか?
まず考えられるのが「一発大物狙い」の釣りです。磯からの石鯛やクエ、トローリングでのカジキマグロなど釣れたら大物という釣りにはボウズはつきものですね。
さらに「時期」「時間帯」の2つの要素も大事です。真冬にキスを狙ったり昼間にイカを狙ったりといった、その魚が釣れない時期や時間帯に釣りをしている場合があるでしょう。
それぞれの魚種に適した時期や時間帯があるものです。それを間違えると釣果が激減するのは当然なのです。私も以前は、夏のカンカン照りの日にルアーを投げ倒していました。
地味に時間の節約が釣果拡大のチャンス!?
当たり前の話ですが、水中に仕掛けや餌を入れておかなければ魚は釣れません。ということは、より長い時間釣れる状態にすることは釣果アップにつながるはずです。
実は釣行には様々なロスタイムが含まれています。移動時間は仕方ないでしょう。餌の仕込み・仕掛けの準備・仕掛け投入までの“手返し”の早さなどは効率化が図れるポイントです。
私は、嫁に夜釣りを禁止されているので早朝から思い切り釣行します。少しでも早く釣りたい(釣らねばならない)ため、リールや仕掛けを竿にすべてセットした状態で車に積んでおき、釣り場では餌をつければすぐに釣りが開始できるようにしています。
また餌の仕込みでは、切り身の餌などは1回分ずつラップに包んで冷凍しておき、釣り場ではスムーズに必要な分を利用できるようにしています。
さらに手返しを早くするためにも工夫を凝らしています。例えばサビキ釣りでは、角度を取ることで釣れた後に仕掛け竿との絡みを防止したり、竿の右手の波止の車止めの切れ目に水取りバケツを配置することで次の仕掛け投下をスムーズにしたりしています。
自分でも涙ぐましい努力だと思います。
釣りは思考ありきの趣味?
趣味が釣りだと言うと、多くの人が『何も考えずにのんびりできる趣味で良いですね』などというリアクションをします。
しかし実は、多くの釣り師は魚を釣りあげるために常に考え続けているのです。『アタリがないから餌を変えようか』『過去の状況と照らし合わせると水深〇mあたりにいそうだ』『潮の状況的にあちらの場所が釣れそうだ』『ゆっくりとしたアクションに反応がないから、キビキビと小刻みに動かしてみようか』などと、これまでに培った釣りのデータを基に目まぐるしく考えています。
もしも、このように考えずにただ釣りをしているのなら、さっそく考えながら釣りをしてみましょう。主に考慮するべきポイントは、時間・場所・釣り方・餌・仕掛けなどです。
事前情報の入手は必須
釣れている釣り場・仕掛け・餌・釣り方・シーズン・時間帯に関する情報を、インターネットや釣り具店から事前に入手しておきましょう。あらかじめ情報を仕入れておくことで、当日の釣行の作戦が立てやすくなります。
なかでも、釣り場近くの釣り具店から情報を入手するのが特におすすめです。インターネット上では得られないその地域ならではのローカルな釣り情報を得られますよ。
また情報を活用して事前に作戦を立てる際はオプションプランも用意しておきましょう。例えば『まず朝マズメにA埠頭でサビキでアジを釣り、その後B海岸でキスの投げ釣りを行う。それでも釣れない場合は、A埠頭で釣ったアジを泳がせてシーバスを狙う』などです。
この場合、1つの釣りプランで失敗しても他のプランで釣れることがあるため高確率でボウズを回避できます。
釣果情報の捉え方
事前データのなかで最も重要なのが釣果情報です。しかし『ターゲットの魚が釣れ始めた』という単独の情報には要注意です。
好きな魚が釣れ始めたと聞けば誰しも心が躍ります。『一刻も早く釣り場に駆けつけたい!』という気持ちになりますが、多くの場合は『釣った人がいる』程度の情報です。
そのような釣果が出始めの時期に釣っているのは、その魚種の様々な釣り方や状況に応じた対応方法を熟知した玄人の釣り師のみだと考えてよいでしょう。
ボウズを避けるため、複数人による釣果情報が同じ場所で出始めてから出撃すべきです。複数の人が釣れたということは、魚影が濃くなったことを示唆していると考えられるためですね。
とっておきのポイントは「取っておかない」
釣り番組などではよく、いくつかのポイントを用意しておいて、釣り人が悪戦苦闘しながらポイントを変え、最終的には大物を釣り上げたり大漁になったりします。
あれはほとんどの場合、好ポイントを最後に設定しているからでしょう。よりドラマチックに番組を演出するためのテクニックでしょう。
さらに釣り番組では2日間ほどの日程を組んでいることが多く、視聴者を確実に楽しませるための工夫が随所に見られます。
しかし一般のアングラーは、週に一度釣りに行ければ良い方でしょう。少し足を伸ばすと実釣時間はさらに限られてしまいます。
そのように考えると、好ポイントは取っておくというよりも最初から積極的に攻めるべきです。好ポイントでももしも釣れない場合に早い段階で作戦を変更できるからです。
プライドは捨てて、釣れている人のマネをしよう!
ボウズが続く人のなかには、自分の釣法にこだわり過ぎる人が多いようです。過去の成功体験や釣り具店のアドバイスなどをもとに、特定の仕掛けや餌にこだわり続けるのも一つの方法です。
しかし釣果が芳しくない場合は、今までの釣り方を一旦忘れ、釣れている人の釣法を真似ることをおすすめします。
そして真似る場合は徹底的に真似てみましょう。ルアーやエギなどは同じ形状・カラーを真似るのがポイントです。できれば全く同じものが理想ですね。
餌やウキ下やポイントも同様です。釣れている人に近づけることでボウズをかなり回避できるでしょう。
未練がましいけれど「あと一投!良いですか?」
魚が釣れる確率は、餌やルアーを水中に投入した回数や時間に比例します。そのため実質的な釣りの時間を増やすのが重要なポイントです。
そういった意味では、日中の釣りの最後である夕方や夜の時間はいわゆる「夕マズメ」の時間帯でありゴールデンタイムです。一投でも多くネチネチ投げて釣果アップを目指しましょう。
船釣りやグループでの釣行ではなかなか難しい一面があるかと思います。しかしボウズ回避のためにも、勇気をもって『あと一投!良いですか?』を積極的に実践してみましょう。
最後の一手「いただき釣法」はアリ?ナシ?
最後に、反則中の反則技をご紹介しましょう。釣り師としてのプライドも何もかもかなぐり捨ててまで釣果が欲しい方にお勧め(?)の裏技です。
釣りをしていると時々、魚を持ち帰らないアングラーを見かけます。個人的にはルアーマンに多いような気がしています。
そのようなアングラーの近くで釣りをしていると、『魚いりませんか?』と声をかけていただくことが良くあります。魚に飢えているボウズ釣り師には救いの神です。
テクニックとしては、釣れた人にすぐさま近づき『凄いですねぇ!』と称賛するのがベーシックな方法です。魚の大きさによってはタモ入れを手伝っても良いでしょう。ちょっと照れますが最後の一手と言えますね。
運良く魚をもらえた時は丁寧にお礼を言うとともに、釣り方のテクニックを教わると良いでしょう。次回以降のボウズ回避にとても有効ですよ。
今回は、博多湾大好きおやじの50年に及ぶ釣り経験のなかで体得した数々のボウズ回避策をご紹介しました。紹介したもののなかには『それって釣り?』と疑いたくなるようなボウズ回避方法もありましたがご容赦ください。
釣り人にとって最も避けたい結果が「ボウズ」です。しかし一定の確率で発生するのは仕方のないことですね。
ボウズが連続しすぎるとさすがに釣りが嫌になります。その時はこの記事を思い出して是非実践してみてください。ボウズの確率がきっと下がり、釣りをさらにエンジョイできるでしょう。
ライター
釣り大好きおやじ
福岡県の博多湾で、おかっぱりを中心に釣りを楽しむ専門学校教師のおやじ。
チヌの落とし込み釣り・カサゴの穴釣り・キス/ハゼの投げ釣り・アジ/コノシロのサビキ釣り・太刀魚ウキ釣り・テナガエビ釣りなどのお金をかけないケチケチフィッシングに没頭中。
魚料理も得意。ブログ「博多湾大好きおやじ釣行記」で博多湾の釣りの楽しさを発信している。