スノーボードのオリンピック種目
スノーボードのオリンピック種目は5種目あります。それぞれ、ルールやコースなども異なるので、その特徴を紹介します。
スノーボードクロス
複数人で障害物のあるコースを滑りタイムを競う種目です。ジャンプ台や連続するウェーブなどの障害物があり、速さを競います。
選手同士の接触による転倒や激しいクラッシュが起きる種目で、順位も入れ替わりやすく、その競い合いも見どころのひとつです。
ハーフパイプ
パイプを半分にカットしたような半円状のスロープで、左右の壁を利用しながらトリックを行う種目です。
6人によってジャッジされ、予選は2本、決勝は3本滑った中で、一番高い得点で順位が決まります。
選手によって特徴があるトリックが魅力で、タイムではなく、エア(ジャンプ)の技を競います。
スロープスタイル
斜面に設置されているジャンプ台やレール、ボックスなどで、トリックを組み合わせ演技します。
前半ジブセクションでの細かなスタイルや、後半のジャンプセレクションでのダイナミックなトリックが注目ポイントです。
ビッグエア
巨大なキッカーを舞台に、エアトリックの高さや難易度、完成度を競う種目です。
1試合で2回挑戦することができ、順位にはポイントの高い方のジャンプが採用されます。ダイナミックな演技が作り出す緊張感も楽しむことができます。
パラレル大回転
2人の選手が同時にスタートし、連続したカーブの急斜面を滑り降りる速さを競います。スキーのアルペン競技のスノーボード版です。
スピードとカーブを曲がる技術が必要になる種目です。
スノーボード ハーフパイプとは
北京のオリンピックで、日本人選手のメダル獲得が期待されているハーフパイプ。ハーフパイプの競技を楽しみながら応援するために、ルールや見どころを紹介します。
スノーボード ハーフパイプのルール
滑り方
通常はパイプの中を5~6回トリックを繰り返し、その得点で順位が決まります。エアトリックの回数に制限はありません。
しかし、エアトリックの回数を増やすことで次のエアへのアプローチスピードが落ち、高さが出ないなどの課題もあるので、回数が評価に繋がらない部分もあります。
採点基準 技の難易度の基準
基本的には回転数が多ければ多いほど高得点に繋がります。一方で、回転数が多くても、技の高さがないトリックは評価されないのが基準です。
さらに、グラブ(空中で板を掴む)をしているかどうか、グラブしている時間も得点に影響があります。高さをしっかり確保し、滞空時間を長くすることで、グラブできる時間が増え得点に繋がります。
着地も重要なポイントです。安定した着地ができないと、次のトリックに繋がりません。
回転数が多いほど着地の難易度も上がるので、全体的な構成も重要です。
スノーボード ハーフパイプの見どころ
エアの技
トリプルコーク1440が北京オリンピックでは注目されています。トリプルコーク1440は、縦回転を3回、横回転を4回することを組み合わせた難易度が高い技です。
日本代表である平野歩が海外合宿でトリプルコークを成功させ、海外選手を驚かせました。
エアの高さ
ハーフパイプでは、技の難易度に加えてリップ(壁が無くなる部分)から飛び出した高さも高得点に繋がる重要な要素です。
高さをしっかり出すには、前のジャンプの時に安定感のある着地を決め、次のジャンプに向けて、スピードを維持する必要があります。
トップ選手の中には6~7メートルの高さを飛ぶ選手もいます。
スノーボード ハーフパイプの日本人注目選手
男子ではアメリカのショーン・ホワイト選手やオーストラリアのスコッティ・ジェームズ選手、女子ではアメリカのクロエ・キム選手など、スター選手が揃い混戦ともいわれるハーフパイプ。
日本人選手にも勢いがあり、メダル獲得が期待されています。そこで、オリンピック代表に選ばれた日本人選手の中でも注目されている選手を紹介します。
平野 歩夢(ひらの あゆむ)選手
夏季オリンピックにもスケートボードで出場し注目された平野選手は、今回が3度目のオリンピック出場になります。
今季のワールドカップでも総合優勝していて、オリンピックでメダルが期待されている選手です。公式戦では、トリプルコークの難易度の高い技を初めて成功させました。
北京オリンピックでも、まだオリンピックでは誰も成功したことがないトリプルコークへの挑戦が期待されています。
戸塚 優斗(とつか ゆうと)選手
2017/2018ワールドカップに初出場で初優勝を果たした注目の選手です。
昨シーズンは負けなしで、シーズンMVPも獲得しました。戸塚選手も、今回の北京オリンピックで挑戦したいのが大技トリプルコーク。
前回のオリンピックでは、着地に失敗し担架で運ばれ無念のリタイア。経験値や技術を高め、2021年世界選手権では優勝!勢いのある今回大会での活躍が期待されます。
小野 光希(おの みつき)選手
今回初めてオリンピック代表に選ばれた、ユースオリンピックでの優勝経験を持つジュニア時代から実績のある選手です。現役高校生で、今後の活躍が期待されています。
オリンピック代表を決めるワールドカップで、いままで一度も成功できなかった逆スタンスからの3回転の技を本番で成功させました。
冨田 るき(とみた るき)選手
ワールドカップ初優勝を果たし、今回、初めてオリンピック代表に選ばれた選手です。
小学6年生でプロ資格を取得し、姉のせな選手とともに姉妹でお互いをライバルとして技を磨いてきました。今回、オリンピック出場権を姉妹で獲得しています。
難易度が高いためできる選手も少なく、得点に繋がりやすいバックサイド900が得意技です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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