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ソロキャンパーのヒロシさんが山林を購入したことで話題になりました。最近は山を購入してプライベートキャンプ場を持つキャンパーが増えています。筆者もそのひとりです。今回は山を持つ立場から、選びかたや購入する方法などを経験をふまえて解説します。

山を購入する前に知っておきたいメリットとデメリットとは

山 購入

山を購入することには当然のことながらメリットとデメリットがあります。事前に知っておくことで、自分のキャンプスタイルにあうかどうかなど、検討する際の判断基準になります。

以下では山所有者の立場から項目別にメリットデメリットを紹介していきます。

山を購入するメリット

山を購入するメリット①他人に気兼ねなく遊べる

みずからがキャンプサイトのオーナーであるため、他人に気をつかうことなく自由自在に自然とたわむれることができます。キャンプの予定をたてて予約する必要もありません。

好きなときにキャンプをして好きなときに撤収することができます。

山を購入するメリット②ほかのキャンパーがいないのでコロナ対策になる

プライベートなキャンプ場にはほかのキャンパーがいないため、新型コロナウイルスの感染対策になります。

山を購入するメリット③想像以上に山の値段は安い

山林の値段は年を追うごとにさがる傾向があります。ちなみに筆者の山のエリアは坪単価千円以下(筆者の山は坪単価200円)です。

100坪の土地を買ったとしても10万円前後(筆者の場合は2万円)で買えることになります。すこし貯金があれば手の届く値段です。

山を購入するデメリット

山を購入するデメリット①自分で土地を整備しなくてはいけない

山を買ったらキャンプができるように土地を整地したり木を伐採したりと、さまざまな整備のための手間がかかります。もちろん電気や上下水道などもありません。

山を購入するデメリット②自分で管理しなくてはいけない

オーナーであるため、自由自在につかえるというメリットがある反面、すべて自分ひとりで管理しなくてはいけないというデメリットがあります。とくにキャンプサイトの管理でいちばんたいへんなのは草刈りです。

山を購入するデメリット③境界線をめぐるトラブルの可能性

山の境界線は非常にあいまいです。多いのは谷や尾根を境界線にするケースですが、なかには大きな岩や大木、人だけが通れる細い道などが境界線になっていることも。

岩がころがって移動したり木が枯れてしまったり、車道ができて昔の細い道がなくなったりして、境界線がわからなくなってしまったというケースも少なくありません。

 

購入する山選びのポイント

山 購入

キャンプをするのに適した山を購入する際には、選びかたもいくつかポイントがあります。事前にどんなところをチェックすれば良いかを確認しておくことが大切です。

山選びのポイント①原生林を選ぶ

筆者が経験をふまえておすすめするのは、原生林におおわれた土地です。長い年月をかけて自然に形成された森は適度な日照があり、かといって草が生い茂ることもなく、キャンプサイトとして理想的です。

山選びのポイント②アクセス道路がしっかりしていること

山 購入

筆者撮影画像です。市道から階段をあがったところに筆者のキャンプサイトがあります。

国道や県道、市道、町道、村道などはそれぞれの自治体が管理しているため、崩れて通行できなくなったとしても税金をつかって修理してくれます。

しかし、私道は個人が管理しているため、崩れて通行できなくなった場合、自分で費用を出して工事しなくてはなりません。私道はできるだけ避けるようにしてください。

山選びのポイント③境界線がしっかりしていること

山の場合は谷や尾根を境界線とするケースが一般的です。なかには岩や木(転がったり枯れたりしたら境界線がわからなくなる)、人だけが利用する細い道を境界線にしていることがあります。

法務局の登記地図なども不明瞭なケースがめずらしくありません。境界線が移動しない明確な山を選ぶようにしましょう。

山選びのポイント④近くに水源があること

キャンプには水が不可欠です。近くにきれいな清流が流れている山が理想です。谷や尾根を境界線にしている山が多いので、比較的見つけやすいはずです。

山選びのポイント⑤災害リスクはないか

ハザードマップポータルサイトを見て、警戒区域に指定されていないかどうか確認しましょう。おもに土砂災害のマップをチェックしてください。

山 購入

山選びのポイント⑦キャンプにふさわしいロケーションであること

自分でキャンプがしたいと思えるロケーションの山を選びましょう。そのためには、自分で足をはこんで目で見て山を選ぶことが大切です。お気に入りの山が見つかったら、近所のかたに持ち主をきいて、交渉しましょう。

山選びのポイント⑧相続人が複数の山はあきらめる

正統な土地の相続をせず、複数の相続人がいるケースがあります。各相続人に印鑑をもらってまわるなどして手続きが非常に大変です。そのような山の購入はおすすめできません。

山を購入するならどのくらいの広さがおすすめ?

山 購入

山の値段はそんなにしないので、境界線がわかりやすいように広めの区画で購入するのがおすすめです。キャンプに必要な広さだけということになると、境界線がわかりにくくなりがちだからです。

たとえば、尾根から谷にかけての一帯がひとりの持主の山だとしたら、山全体を購入したほうが、あとあとトラブルが少なく管理もしやすいでしょう。

筆者の場合は、人が立ち入れない断崖や急傾斜の山も含めて、ひとつの山全体を購入しています。断崖や急傾斜の山には値段がつかないことが多いので格安で購入しました。そのほうが土地の管理がしやすいはずです。

 

山の購入費用や手続き・維持費について

山 購入

山林の値段は想像よりもはるかに安価です。場所にもよりますが、山林の坪単価は高くても1万円以内、一般的な相場としては数千円程度です。

なかには坪単価数百円という山もあります。ちなみに筆者の山の坪単価は200円。タダ同然といっても過言ではありません。

購入のときには、あいだに司法書士をはさんで契約手続きをおこないます。司法書士へ支払う手数料と印紙代とをあわせて5万円前後が相場です。

不動産取得税や固定資産税について

不動産取得税は土地を購入したときに1度だけ支払う税金です。税率は購入代金の1.5%、たとえば、山の購入代金が50万円だとしたら、500,000×0.015=7,500円となります。

固定資産税は土地の評価額に対して課税されます。標準税率は土地の評価額×1.4%です。たとえば、山の評価額が30万円だとしたら、固定資産税額は300,000×0.014=4,200円(年間)となります。

ちなみに筆者の山は保安林に指定されているため不動産取得税と固定資産税がかかりません。維持費をおさえたいかたは、保安林に指定されているエリアで山を探すことをおすすめします。

どうやって山を購入するの?

購入窓口は以下の方法がおすすめです。自分で現地に足をはこび、お気に入りの場所を見つけて確認することが大切です。

地元の森林組合に相談する

その土地の森林組合は地主とのつながりがあり、山の所有者を把握しています。お気に入りの山を見つけたら地元の森林組合に相談してみましょう。早く持ち主が見つかるはずです。

地元のかたに持ち主をきいて直接交渉する

地元のかたは、おおよそ誰の土地なのかを把握しているため、持ち主を探すもっとも手っ取り早い方法です。連絡先を教えてもらって直接問い合わせてみましょう。

山林の売買をおこなっている業者を通して山の購入を考えているかたもいるかと思いますが、あまりおすすめできません(手放したい土地に良い物件は少ない)。自分で現地に足をはこび、お気に入りの場所を見つけて、持ち主をさがすことをおすすめします。そのとき前項でも触れたとおり、アクセスに問題がなく、境界線がしっかりしていることを確認するようにしてください。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。