アドバンスオープンウォーターダイバーを取得しよう
ダイバーになるためには、オープンウォーターダイバーコースなど各ダイビング指導団体のエントリー講習を受講する必要があります。しかし、講習で教わるのはダイビングの基本的な知識と水深18mまで潜るための基本的なスキルのみ。
もちろん、オープンウォーターダイバーでも1人前のダイバーとして認められているわけですが、たった4本のダイビング講習だけでは、ファンダイブに参加することに不安を感じている人も少なくありません。
また、深度制限があるため、水深18mより深い場所にある人気のダイビングスポットにはなかなか連れていってもらえないのが現状です。
しかし、アドバンスオープンウォーターダイバーを取得すれば、ダイビングのスキルアップはもちろん、水深18mという深度制限も無くなるので、よりバリエーションの広い海に潜ることができるようになります。
アドバンスダイバーは水深30mまで安全に潜ることができますし、それより深く潜る講習を受ければ40m、あるいはもっと深く潜ることも可能です。
アドバンスオープンウォーターダイバーの参加資格
アドバンスオープンウォーター講習に参加するには、オープンウォーターダイバーとしての認定を受けていることが条件です。そのため、オープンウォーターダイバーの認定を受けた翌日から、アドバンスオープンウォーター講習に参加することができます。
また、オープンウォーターダイバーと同等のライセンスを持っている人であれば、指導団体を問わず参加可能。たとえば、NAUIやBSAC、SSIなどのオープンウォーターダイバー資格を持っている人が、PADIのアドバンスオープンウォーターダイバーの講習に参加すること、また、その逆も可能です。
- 参加条件:オープンウォーターダイバー以上、または同等の他団体Cカード取得者。
- 年齢制限:12歳以上(※内容によって年齢制限が異なるので要問い合わせ)
アドバンスオープンウォーターダイバーの講習内容
アドバンスオープンウォーター講習は、5種類以上の異なる条件下でのダイビングを通して、ダイビングスキルを磨いていくコースです。
オープンウォーター講習のような学科講習やプール講習はなく、テキストを読んで簡単なクイズに答える自主学習からはじめます。その後は海洋実習となり、水中ナビゲーションやディープなど合計5本のダイビングを行い、最短2日間で実施されます。
それでは、PADIのアドバンスコースを参考にコース内容を詳しく見てみましょう。
アドバンスコースでの必須ダイブ
PADIアドバンスオープンウォーターダイバーとして認定を受けるには、24種類のアドベンチャーダイブの中から5種類のダイビングを経験することが条件になっています。
アドベンチャーダイブとは「ナイトダイビング」「レックダイビング」「水中フォトグラファー」…など、テーマや目的が異なるダイビングのこと。
このなかで「水中ナビゲーション」と「ディープダイビング」は、必ず経験しなければいけない必須ダイブになっています。
水中ナビゲーション
水中コンパスを使ったコンパスナビゲーションと、自然の目標物を使ったナチュラルナビゲーションなどを学びます。水中で方向を見失わないための必須のスキルです。
ディープダイビング
水深18mを超えた水域へ潜る場合のダイビング計画の立て方や水中環境の変化など、安全に潜るためのノウハウを学びます。
アドバンスコースでの選択ダイブ
アドバンスコースでの選択ダイブは、たくさんのアドベンチャーダイブから必須ダイブを除く残り3つのダイビングを選ばなければいけません。
とはいえ、担当のインストラクターが講習を受けるスポットで最適なアドベンチャーダイブを提案してくれるので、インストラクターと相談しながら決めるのが良いでしょう。
実際のアドバンスコースでよく行われる、いくつかのアドベンチャーダイブを見てみましょう。
ピークパフォーマンスボイヤンシー(中性浮力)
ダイビングで必須スキルとなる中性浮力にさらに磨きをかけていきます。条件に合わせたウエイト調整のやり方や呼吸による浮力コントロールなどを身につけます。
ドライスーツダイビング
適切なドライスーツの取り扱い方法や吸排気バルブの操作方法、ドライスーツによる浮力コントロールなどを学びます。
ボートダイビング
ボートダイビングにおけるエントリーやエキジット方法、快適にボートダイビングを楽しむためのルールやマナーなど学びます。
ナイトダイビング
ナイトダイビングならではの水中ライトを使ったサインやバディとのコミュニケーション方法など、夜の海を安全に潜るためのノウハウを身につけます。
水中ナチュラリスト
興味深い水中生物の生態や危険生物への接し方、水中生物を保護するためのテクニックやルールなどを通し、ダイバーとしての水中環境への意識を高めます。