コロナによる深刻な被害を受けたイタリア。例年ならイタリアの夏休みといえば海という人が多いなか、今年は山に行く人が増えたといわれています。イタリアでは現在、どのように登山をしているのでしょうか。状況や実際に登山をして感じたことをお伝えします。

イタリアではコロナ禍で登山人気が急上昇!

イタリア 登山 コロナ

イタリアは山岳部が多く、登山も人気のスポーツのひとつです。とはいえ、イタリアで夏といえば海が定番なのですが、今年は山に行く人が急増したといわれています。

その理由は、コロナと密接な関係があるのです。

登山人気の理由①海外渡航が困難

今年は、海外のコロナの状況もかなり予想がつきにくいものでした。すでに海外旅行を予約していても、飛行機がキャンセルになったり、入国するにはコロナが陰性である証明書が必要など、日々状況が変わります。

そのため、たとえイタリアを出ても入国できないリスクなどもあり、今年は国内で夏休みを過ごす人が多かったのです。

登山人気の理由②密になりにくい

海で過ごす人が山へとシフトしたことも理由として挙げられます。

海はビーチサイドや海の家、更衣室やシャワー室など接触する機会が多く、感染リスクが高い環境になりがちです。そのため、今年は海でのバカンスをあきらめた人も少なくありません。

それに対して登山は、それぞれコースを歩くので、山小屋や入り口付近を除けば、あまり密になる環境になりにくいのです。また、ホテルだけではなくロッジや貸しアパートメントなど宿泊施設の種類も多く、密を避けて宿泊できるということもあるようです。

登山人気の理由③海外観光客の減少

海外からの観光客が少ないため、以前は躊躇していたスポットにも行けるようになったことです。

EUの地域内や日本を含む15ヶ国からの入国制限は解除されましたが、まだイタリアに入国できない国もあります。そのため、イタリア全体で見ると、海外からの観光客が少なく、いつもなら人でごった返す人気スポットが、わりと空いていることも。

たとえば、ドロミテはイタリア有数の絶景ポイントで、通常は海外観光客も多いのですが、今年はいつも以上に、イタリア国内からの観光客が多かったようです。

 

コロナ禍のイタリアの登山状況

イタリア 登山 コロナ

イタリアの登山状況はどのようになっているのでしょうか。

登山時のマスク着用状況

今現在、ほとんどの山は、問題なく登山を楽しむことができます。そして山を歩く際のマスクは義務ではありません。

ただし、登山口など密になりやすいところでは、マスク着用が推奨されており、山小屋などの室内は、マスクが義務になっています。

山小屋の使用状況

泊りがけの場合、山小屋を使用する人もいると思いますが、基本的には個室ではなく大部屋になっているので、完全予約制にしているところもあります。

また、山小屋の大きさによっては、食事のみで、宿泊施設としてはオープンしていないところも。コロナの影響は、こんなところにも現れていますね。

乗り物やガイドツアーの状況

ロープウェーやケーブルカーなども、基本的にはオープンしています。しかし、乗る前に消毒、体温のチェックがあったり、定員の数を少なくして人数制限をしているところも多いです。

人数制限は、こういった乗り物施設だけではなく、ガイド付きのツアーなどにも適用されています。

コロナ禍のイタリア登山で気をつけるポイント

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実際に登山をするときに気をつけたことを説明します。

気をつけるポイント①登山計画や事前準備

登山に行くときにどういう行程でいくのか、立ち寄り場所なども、しっかりと計画を立ててから行くようにしましょう。

場所によっては、コロナ禍で山小屋が閉まっていたり、今までは開いていたキオスクなども閉鎖してしまっているケースもあります。

イタリアも最近は使い捨てや布製のマスクが、いろいろな所で売られていますが、山のキオスクには用意がない場合もあるので、無くすことも考えて予備を持っていくことをおすすめします。

気をつけるポイント②衛生面の管理

使用ずみのマスクや、ティッシュは、ジップロックなどの密封袋に入れて持ち帰るようにしましょう。最近は、普通のゴミに混じって使用ずみのマスクを落とす人が増えています。

環境の観点から見てもよくありませんし、菌がついたマスクなどは感染のリスクが少なからずあります。

イタリアの場合、山小屋などの施設に入るときは、備え付けの消毒液などで手の殺菌をし、体温チェックがある場合が多いですが、自分でも、携帯用の小さい消毒液を常備し、人や物と接触したときにつかうようにしましょう。

気をつけるポイント③体調管理を重視

登山は体力も使いますし、体調不良の場合は集中力の低下にもつながります。しばらくは続く状況のなかで登山を楽しむためにも、コロナ以前よりも日頃からの体調管理をしっかりと行い、登山当日に万全の状態で登るようにすることが大切です。

 

以前とは登山時のルールが変更になった部分もありますが、これからの新しい登山方式として前向きに捉えることも必要です。密を避けて、体調管理もしっかりすれば、登山を楽しむことができます。登山で、コロナのストレスも発散させたいものですね。

ライター

Greenfield編集部

自然と向き合い、環境に配慮しながらアウトドアスポーツを楽しむ人に向け、自分や周囲のウェルビーイングの向上につながる情報をお届けします。