南紀白浜のダイビング
紀伊半島の西側に位置する南紀白浜は、黒潮から分岐した紀伊水道が沿うように入り込み、その影響で温帯から亜熱帯の生き物が入り混じって見られます。
カラフルな南方系の魚から季節回遊魚まで、魚影がとても濃いダイビングエリアです。
また、複雑な地形が織り成す陸の景観が印象的な南紀白浜は、海の中もダイナミック!自然が作り出したアーチやドロップオフなどで冒険気分のダイビングが楽しめます。
とくに地形スポットに差し込む光と闇のコントラストは幻想的な雰囲気を醸し出し、多くのダイバーを虜にしています。
南紀白浜のダイビングスタイル
南紀白浜には10ヵ所以上のダイビングスポットがあり、ファンダイブではボートダイビングがメインになります。
1日2~3ダイブ潜ることができますが、1ダイブごとに港へ帰ってくるスタイルなので、1日2本の場合は1本目のあとゆっくりランチ休憩を取って午後2ダイブ目へ。
1日3本の場合は午後2本潜るのがポピュラーです。各ダイビングポイントも港から数分から数十分の位置にあるので、船に弱いダイバーも安心です。
南紀白浜のトラベル情報
南紀白浜へ行くには大阪方面や名古屋方面からなら車や電車が一般的で、東京方面からは南紀白浜空港まで空路を使う方法もあります。そんな南紀白浜のトラベル情報を見てみましょう。
南紀白浜への行き方
大阪方面から車の場合は、阪和自動車道を南紀田辺ICで降り、国道42号線を南下し田辺市から白浜道路(県道33号)に進むと約2時間弱で到着します。
電車の場合は、新大阪駅からJR特急くろしお利用で約2時間30分です。
名古屋方面から車の場合は東名阪自動車道→名阪道路→西名阪自動車道へ進み、松原ICから阪和自動車道に入り、その後は大阪と同じで四日市からだと約4時間で到着します。
電車の場合は、名古屋から新大阪駅に向かい、そこからは大阪方面と同様です。
東京からはJALが1日3便、羽田→南紀白浜のフライトを運航しており、所要時間は約1時間15分です。電車の場合は新幹線で新大阪を目指し、そこからは大阪方面と同様です。
南紀白浜のアフターダイブ
南紀白浜はダイビングスポットとしてはもちろん、温泉や景勝地などが充実していることから観光地としても人気が高いエリアです。
円月島、三段壁、千畳敷などのダイナミックな景勝地は一見の価値あり!全長640mの真っ白な白良浜で海を見ながらのんびりするのもおすすめです。
さらに万葉集にも歌われた白浜温泉は、熱海、別府と並ぶ日本屈指の温泉郷。日帰り入浴できる施設もあるので、ダイビングの疲れを癒すのにぴったりです。
南紀白浜の人気ダイビングスポット
南紀白浜で人気のあるダイビングスポットを見てみましょう。
色津
色津は3つのアーチや大きく切りたった水路などダイナミックな地形が特徴のポイントです。最大水深は16mで内湾のため初心者でも安心して潜ることができます。
とくにウミウシが多く見られエビやカニなどの甲殻類も豊富なので、マクロ好きのフォト派ダイバーの方にもおすすめです。
沈船
沈船は南紀白浜を代表する人気NO,1のポイントで、水深18mの地点の全長28mの沈船が沈んでいます。
この沈船が巨大な漁礁になっており、キンメモドキやマアジ、イサキの大群がぐっちゃりと着いています。さらに、それを狙ってカンパチやヒラマサなどの回遊魚もやってきます。
カエルアンコウやウミウシも多く、ワイドからマクロまでオールマイティに狙えるポイントです。
千石
千石はダイナミックなドロップオフのポイントで、ドロップ沿いにはキンギョハナダイの群れが乱舞し、サザナミヤッコやホホスジタルミなど南方からの季節来遊魚も見られます。
水深20mの砂地にはネジリンボウやオニハゼなどとテッポウエビの共生も見られます。
Wアーチ
Wアーチは、その名の通り2つのアーチが細長い根に並んでいるポイントです。
アーチの中にはソフトコーラルが群生しており、カエルアンコウやエビ・カニなどのマクロ生物がたくさん見られ、運が良ければ1m級のコブダイやクエも現れます。
また、毎年2~3月にはトビエイの大群との遭遇率が高くなります。
カスミの根
カスミの根はオオガワリイソギンチャクの群生が見られる、日本国内でも非常に珍しいポイントです。
その名の通り根の周りでカスミチョウチョウウオが多く見られ、キンギョハナダイやイサキの群れなども多く見られます。
潮が当たった時は透明度が30m近く抜けることもありますが、水深も深く、流れもあるため上級者向けのポイントになります。