はじめての登山での注意点
山々の新緑が眩しい季節になると、登山に出かけたくなる人も多いのではないでしょうか。
ですが、持ち物や当日の服装に悩んだり、登山に慣れていないうちは無事に下山できるか心配になる人もいると思います。
そこで今回は、登山の初心者が気をつけるべきポイントをまとめました。これらのポイントをしっかり守れば、より登山を楽しめるようになります。
ぜひ、楽しい登山に役立ててください。
山に合った服装
快適で楽しい登山にするためには、登る山にあわせた服装選びがポイントになります。
普段着でもOK
標高の低い山や人気の登山スポットである高尾山などは、足元まで丈のあるチノパンやジーンズといった普段着でも問題ありません。
また、靴は登山靴がおすすめですが、ハイキングシューズやトレッキングシューズでもOKです。
レイヤリングが重要
これから本格的な登山をはじめていきたいという人は、レイヤリングを意識して買いそろえると良いでしょう。
レイヤリングの基本は、ベースレイヤー(肌着)・ミドルレイヤー(中間着)・アウターレイヤー(アウター)の3つです。
ベースレイヤーは、汗をよく吸収して、乾きやすい素材・ポリエステルなどがおすすめです。
ミドルレイヤーは、しっかりとした保温機能を持ちながら、ごわごわしない薄手のものを選ぶようにしましょう。アウターレイヤーには、雨を通さない、なおかつ蒸れない素材・ゴアテックスなどがおすすめです。
必要な装備をチェック
当日忘れ物がないように、あらかじめ登山に欠かせない装備を紙などにまとめておくと良いでしょう。たとえば、チェック表を作っておいて、登山に出掛ける前に確認するようにすると、忘れ物の予防になります。
☑レインウェア(上下にわかれたコンパクトなもの・ポンチョは不可)
☑水
☑サングラス
☑非常食(飴・チョコレート・カステラなどの糖分の多いお菓子)
☑スマホ(GPS精度の高い機種・iPhoneなどがおすすめ)
☑ライト
登る山や登山者のレベルによって持ち物が変わってくるので、自分用のチェック表を作っておくと準備もスムーズでしょう。
コースタイムは余裕をもつ
コースタイムなどもスマートフォンがあれば割りだすことができます。しかし、登山初心者の人は、少し余裕をもって計画を立てましょう。
たとえば、コースタイムが3時間だとしたら、4時間で計画を立てるなど、1時間ほど余裕があるといいです。
また、山では日の暮れるのが早いので、太陽が沈む1時間前には山小屋に到着(または下山)するように計画を立てましょう。
山の天気
登山でもっとも注意しなくてはいけないのは、変わりやすい天気です。麓ではうららかな春の陽気なのに、山頂付近は冬の嵐だったということも珍しくありません。
そこで、山の天気の変動をいち早く察知する方法をご紹介します。
XバンドMPレーダネットワーク(XRAIN)
山はもちろんのこと、自宅にいるときにも大活躍してくれるのが「XバンドMPレーダ」です。筆者は、普段このアプリを使って天気の確認をしています。
このアプリの魅力は、1分ごとに更新されることと、250m四方というとても細かい範囲の雨の分布がわかるところです。
また、動画再生機能もついているため、1時間前からの雨雲の動きを見て、この先雨雲がどの方向へ向かうのか、どれくらいの時間で到着するのかを推測することができます。
積乱雲も形ですぐにわかり、これからどの方向に移動するのか予測できるため、山での雷対策にも活用できます。
国土交通省:「XバンドMPレーダネットワーク(XRAIN)」
登山前に確認すること
登山をする前に気をつけたいことは、西から低気圧や前線が近づいていないかのチェックです。
もし、日本列島の西側に低気圧や前線がある場合、どのくらいの時間をかけて近づいてくるのかチェックし、登山している最中に接近してこないように、あらかじめ計画をたてることが大切です。
とくに、登山中に遭遇する寒冷前線は大変危険なので気をつけるようにしましょう。
「せっかくの連休だから」、「何日まで休みだから」といった理由で登山計画を立てるのではなく、天候を基準にして登山計画を立てると良いでしょう。
スマートフォンは必須
最近は、ほとんどの山でスマートフォンがつかえるようになりました。事故や遭難防止にも、スマートフォンは必需品といえます。
お天気やGPSによる位置情報など、山で遭難しないために必要な情報は、ほとんどスマートフォンのアプリや検索で調べるとわかります。
iPhoneなどGPSの精度の高い機種だと自分のいる位置を確認しやすいので安心です。