ダイビング器材の役割を再確認
スクーバユニットは基本的に空気の入ったスクーバタンク、そしてタンクに取り付けるBCDとレギュレーターの3つの器材から成り立っています。
ダイビング器材のセッティング方法を忘れてしまったときは、もう一度、それぞれ器材の役割を確認しながら取り付けていきましょう。
スクーバタンクの役割
スクーバタンクには圧縮された高圧空気が充填されています。
うかつにバルブを解放しようものなら、もの凄い勢いで圧縮空気が噴き出してきますので、取り扱いには十分に注意をしなくてはいけません。
BCDの役割
BCD(Buoyancy Control Devices)は、空気の出し入れのできるジャケットで、水面ではしっかりと浮力を確保し、水中では中性浮力をコントロールする役割があります。
BCD内の空気の出し入れはパワーインフレーターを使って行い、レギュレーターから出ている専用ホースをパワーインフレーターに繋げば、簡単にタンク内の空気を使ってBCDを膨らませることが可能です。
レギュレーターの役割
タンクからの空気を周囲圧力と同じ圧力に減圧するのがレギュレーターの役割です。
また、ダイバーに空気を送るだけでなく、最低でも4本のホースがファーストステージから出ていて、メインのセカンドステージ、予備のセカンドステージ(オクトパス)、 BCD 用インフレーターホース、残圧計につながる高圧ホースがあります。
ダイビング用ドライスーツを使用するときには、さらに専用の中圧ホースがファーストステージに装着する必要があるので、忘れずに確認しておきましょう。
ダイビング器材のセッティング方法
それではダイビング器材のセッティング方法を、ひとつずつ順を追ってみていきましょう。
スクーバタンクのチェック
まずはスクーバタンクの確認から行います。
Oリングの確認
スクーバタンクのバルブについているシールやキャップを外すとOリングがありますが、 Oリング2亀裂やヒビがあるとそこから空気が漏れてしまいます。
もしもOリングを見つけたら必ず交換してから器材を組み立てましょう。
悪臭がしないか確認
オーリングの前に左手を添えて右手でタンクのバルブを手前にゆっくりと回します。
少しだけ空気が出てくるので匂いを嗅いで、排気ガスやサビの匂いがしないか確認してみましょう。
汚染空気を呼吸していると頭痛や吐き気といった症状を引き起こすことがあるので、その際は新しいタンクに交換しましょう。
BCDをタンクにセット
次にBCDをタンクにセットします。
時々レギュレーターから先にタンクにセットしてしまっているダイバーがいますがそれは間違いなので、必ずBCDから取り付けましょう。
まずは自分の目の前、右手側にタンクバルブのハンドルがくるようにタンクを置き、 そのタンクの前にBCDを置いたら、背中側についているベルトを順番にタンクに通します。
BCDの高さをチェック
BCDの襟ぐりがタンクバルブのトップと同じぐらいになる位置が正しいセット位置になります。
BCDをセットする位置が悪いと水中でタンクが頭にぶつかったり、バランスが悪くなり姿勢が崩れたりすることがあります。
BCDのベルトを締めて固定
BCDの高さが決まったらベルトを締めてBCDを固定します。
ベルトのタイプにもよりますが、最も多いのがワンタッチタイプで最初にバックルに2回ベルトを通し、ベルトを上下に揺らしながら引っ張り、バックルを引き起こしてベルトを固定したら3つ目の穴にベルトを通し、バックルを倒してベルトを固定します。
タンクベルトは濡れると伸びることがあるので、濡らしてからセッティングすればしっかりと閉まります。
最後にBCDの肩部分やタンクホルダーベルトを持って揺すってみて、タンクがずれなければOKです。
レギュレーターをタンクにセット
レギュレーターをタンクにセットする時は「右手にセカンドステージ、左手にゲージ類」を合言葉として覚えておきましょう。
向きを間違えないようにセット
レギュレーターのファーストステージが真ん中にくるようにして、合言葉通りレギュレーターを保ち、ヨークスクリューがおへそ側にくる向きを確認しましょう。
ヨークスクリューを緩めてダストキャップを外し、開口部同士をぴったりと合わせたら、ヨークスクリューを3本の指で軽く閉めて行きます。
BCDのパワーインフレーターに中圧ホースの先端をスライドさせてカチッと音がするようにセットし、 引っ張って外れないか確認しましょう。
ホース類はブラブラさせない
BCDのマジックテープ(肩部の留め具)などでセットしたインフレーターホースと中圧ホースを止めておくのを忘れないようにしましょう。
また、オクトパスやゲージ類が水中でブラブラしないように、BCDのホルダーにしっかりと取り付けておきましょう。
バルブを開けて器材の動作を確認
タンクにBCDとレギュレーターを取り付けたら、タンクのバルブを開けて器材の動作を確認しておきましょう。
残圧計を体から離し左手で持ち、右手でタンクバルブをゆっくりと開けます。
この時、残圧計のガラス面に傷などがあると、稀にガラス面が爆発する恐れがあるので、ガラス面を下にして残圧計を持ちましょう。
タンクのバルブのハンドルを回して全開にしたら半回転だけ戻しておきます。
もしも空気が漏れる音がしたら、Oリングに問題がある可能性があるので注意をしましょう。
残圧計を見て空気量を確認
タンクが満タンの状態だと180から200気圧ぐらいは入っているはずです。
間違って使用済みのタンクが紛れている場合もあるので、しっかりとチェックをしましょう。
パワーインフレーターの動作確認
吸気ボタンを押すとBCDに空気が入って漏れないか、排気ボタンを押すと空気が抜けるかを確認しましょう。
パージボタンの動作確認
セカンドステージのパージボタンを押すと空気がスムーズに出て、ボタンを離すと空気が止まるかを確認しましょう。
レギュレーターの動作確認
レギュレーターを咥えて楽に呼吸が行えるかを確認しましょう。
その時に残圧計の針をチェックし、針が動くようならタンクバルブがしっかり開いていない可能性があります。