【グリーンレイク】湖に沈んだ森の中でダイビング
アルプスの大自然に囲まれたオーストリアのトラゲス村では、春から夏にかけて森の中にある公園をすっぽりと飲み込んでしまう期間限定の湖が出現します。
この湖は「グリーンレイク」と呼ばれ、神秘的なダイビングスポットとして世界中のダイバーから注目を集めています。
最大水深は10メートルほどですが、50メートルもある高い透明度の湖の中では、公園で使われているベンチ、整備された遊歩道、葉をそのままに残した木々や芝生、泳ぐ魚の姿を見ることがきます。
グリーンレイクは、冬の間、アルプスの山々に積もった雪が気温の上昇とともに雪解け水となって地中にしみ込み、地下水脈を通って湧き出たことによってできた湖。
そのため水温は5℃と低く、不純物が濾過されるため透明度が極めて高いことが特徴です。
グリーンレイクは環境保護区のため、現在ダイビングは禁止となってしまいましたが、いつの日か再開されること期待したいものです。
【セノーテ】自然が作り出したどこまでも続く地底湖
メキシコのユカタン半島には、地下水脈の天井が沈没した場所に雨水が溜まってできた、「セノーテ」と呼ばれる地底湖が多数あります。
その数は2,000とも3,000とも言われ、半島のあちこちに点在しています。
セノーテとはマヤの言葉で「聖なる泉」という意味があり、先人たちにとって貴重な水資源だったと考えられています。
いくつかのセノーテでは洞窟ダイビングが行われており、オープンウォーターレベルのダイバーでもフルケーブダイバーの資格を持ったガイドと一緒ならダイビングが可能です。
水中にはプランクトンがいないため透明度が100mもあり、幻想的な光が降り注ぐ鍾乳石の洞窟のなかで神秘的なダイビングを楽しむことができます。
セノーテダイビングは一定以上のレベルになるとテクニカルダイビングの領域になるため、安全を十分に考慮し、最低でも自己管理ができるようなってから挑みましょう。
【海底美術館】これは芸術?それとも自己満足?
スペインのランサローテ島とメキシコのカンクンには、数百体以上の人体彫刻が水中に展示されている「海底美術館」があります。
創作したのは、イギリス生まれの彫刻家ジェイソン・デカイレス・テイラー氏。
この水中美術館プロジェクトは、天然のサンゴや水中環境を保護する守る目的で作られ、新しいダイビングポイントとしても人気を博しています。
水中に置かれた彫刻はサンゴが育成しやすい素材で作られており、いずれ人工の岩礁となって海の生物たちの繁殖に役立つと言われています。
とはいえ、なぜ人体彫刻だったのかはテイラー氏だけが知るところです。
もし、何も知らされずにダイビング中にこんな人体彫刻に遭遇したら、 怖くてその場を逃げ出してしまうかもしれませんね。
【ジェリーフィッシュレイク】世にも珍しいクラゲだらけの湖
ジェリーフィッシュレイクは、パラオ共和国にあるロックアイランドのひとつ、マカラカル島にある何万匹ものクラゲが生息する湖です。
この湖のクラゲはタコクラゲと呼ばれる種類で、人間が入っても刺すことがないため、シュノーケリングで一緒に泳ぐことができる世界的にも珍しいスポット。
タコクラゲは湖の中に外敵がいないため攻撃することがなく、かりに刺されたとしても毒性が極めて弱いと言われています。
もっとも多い時は、500万匹もいると言われたタコクラゲ。
2016年にパラオを襲った大規模な干ばつの影響で、その数が激減してしまい一時期は閉鎖にまで至りました。
その後、クラゲは徐々に数を増やしていき、2018年より再びシュノーケリングができるまでに回復しました。
ジェリーフィッシュレイクに行くときは、クラゲを傷つけないようにフィンワークには十分に注意して泳ぎましょう。
【与那国の海底遺跡】アトランティスそれともムー大陸の痕跡なのか?
海底遺跡と呼ばれる場所は、世界中にいくつも存在します。
そのなかでもとくに注目を集めているのが、日本の最西端の与那国島で発見された海底遺跡。
この海底遺跡は、階段状になった壁の高さが約25メートル 、全長約100メートル、 幅約60メートルもある巨大な謎の物体です。
この物体が自然にできたものなのか、あるいは何かの遺跡だったのかは現在も調査中です。
しかし、一部の都市伝説マニアの間では「あれはアトランティスの遺跡だ!」とか、「与那国の海底遺跡こそムー大陸!」とまで騒がれています。
与那国の海底遺跡は新たなダイビングポイントとしても人気で、 この謎の物体を見たダイバーのほとんどが「何かしらの人工物」と感じています。
分布図は現在もまだ広がっていて、いつの日かその全貌が明らかになることでしょう。