全国各地で地方創生事業をプロデュースする株式会社さとゆめ(以下「さとゆめ」)は、組織における人的資本への取り組みを測定評価する一般社団法人SDGs人的資本認定機構(以下「SDGs人的資本認定機構」)と、ウェルビーイングの実現に向けた連携協定を締結しました。地域資源を活用した教育プログラムなどを実践し、取り組みを促進させたい考えです。
「ウェルビーイングの実現」とは
国際目標であるSDGsの3つの指標に「Good Health and Well-Being(すべての人に健康と福祉を)」と掲げられていることなどを背景に、ウェルビーイングという概念が世界的に注目を集めるようになりました。ウェルビーイングとは、「福祉」に止まらず、個人の心身と社会が共によい状態であることや、広い意味での「幸福」を意味します。
「人的資本経営」、「ウェルビーイング」とは?
ウェルビーイングは、人材を「資本」として捉えて中長期的な企業価値向上につなげる「人的資本経営」という組織経営のあり方においても欠かせません。
近年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、社会全体の生活様式が変化してきました。この変化を契機として、長時間労働の是正やワークライフバランスの改善といった働き方改革を推進し、従業員の心身の状態を良好に保つことが、目標とする「ウェルビーイングの実現」に近づく一歩となります。
さとゆめ
さとゆめは、長野県信濃町での「癒しの森事業」をはじめ、全国50エリア以上の地域で自然環境や文化・食などの資源を活用した地方創生事業を展開しています。メンタルヘルス対策や企業エンゲージメントの向上に取り組む都市部企業には、森林セラピーなどのプログラムも提供。保養型の観光地づくりにおいては、20を超える地域でプログラム開発や人材育成に携わってきました。
SDGs人的資本認定機構
SDGs人的資本認定機構は、組織のウェルビーイング(幸福度向上)と持続可能な発展を促進するために設立された世界初の認定機関です。国連「新国富報告書」代表の馬奈木俊介氏が中心となって、令和5年3月に発足されました。同法人は、ストレス要因の可視化や科学的根拠に基づいた組織の労働損失状態と、損失額を測定する事業などに取り組んでいます。
連携協定の目的
「SDGs人的資本認定機構」と「さとゆめ」が協働して人的資本への取り組み、地域でのウェルネスプログラム活用を組み合わせることで、各地域と企業双方のウェルビーイング実現を目指します。
具体的な取り組み内容
具体的な取り組み内容は大きく3つです。
地域で展開するウェルネスプログラム
人的資本への取組の測定評価に先行する教育プログラムの一環で、さとゆめが伴走支援する地域をフィールドとする企業向けのウェルネスプログラムを展開します。
企業向けウェルネスプログラムの効果測定
プログラム体験前後での心身の健康状態や腸内環境の変化などを測定し、効果を可視化することで、ウェルネスプログラムの品質向上を支援します。
地域の人材育成、プログラム開発の支援
SDGs人的資本認定機構の専門的知見を取り入れた講座の開催、プログラムへの助言などを通して、ローカルガイドや地域コーディネーターを育成。
兵庫県宍粟市の連携事例
兵庫県中西部に位置する宍粟市は、豊かな自然環境を活かしたアウトドアアクティビティや、「発酵のふるさと」として育んできた日本酒づくりなどの伝統文化をPRしてきました。しかし、進学や就職による若者の市外流出が目立ち、人口減少の抑制に大きな課題を抱えています。
そこで関係人口の増加を目指して、主に民間企業を対象として市の営業業務を担う「宍粟市営業部」に、さとゆめが就任しました。宍粟市営業部は、森林セラピー基地と発酵食を活用した1泊2日の企業向けプログラムを開発・検証。人的資本への取り組みの測定から実践・評価までを一連の流れで行えるパッケージの開発を推進しています。
ライター
Greenfieldニュース編集部
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