山で見知らぬ人に挨拶をされて、驚いた経験があるかもしれません。また、すれ違うときに声をかけるべきか迷っているという人もいるでしょう。今回は、登山中に挨拶をする理由や基礎知識を紹介します。モヤモヤをスッキリさせて、登山を満喫しましょう。

 

登山中に挨拶をする理由

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登山中に挨拶するべきか迷っている人は、以下の3つをチェックしてみましょう。挨拶をする理由がわかれば、スムーズに声をかけられるようになります。

山での礼儀

すれ違うときに挨拶をするのは、気持ちよく登山を楽しむためのマナーです。もくもくと登っているなかで、さわやかに挨拶されるとうれしいものです。心なしか、疲れも軽減されたように感じるかもしれません。

普段の生活では、知らない人に挨拶をする習慣はありませんが、山ではコミュニケーションのひとつとして楽しみましょう。

情報交換

登山道で挨拶をしたことがきっかけとなり、情報交換ができるかもしれません。たとえば、山頂から降りてきた人から「霧がかかって気温が下がっている」「風が強くなってきた」など、有益な情報がもらえることがあります。

また、登ってきたコース以外の魅力を教えてもらえるかもしれません。山で挨拶をかわすと親近感がわいてくるので、気軽に情報交換ができるでしょう。

遭難したときの手がかり

挨拶をかわした人の記憶は残りやすいため、遭難時の情報提供に役立ちます。服装の特徴や疲労の様子などは、救助時の大きな手がかりになります。

さらに、どのルートですれ違ったのかがわかると、避難場所を特定しやすくなるでしょう。救助活動を迅速に行えるので、遭難者の発見の可能性が高まります。

 

覚えておきたい登山のマナーやルール

登山 基礎知識 挨拶

山ではマナーやルールが大切です。登山へ出かける際は、次に紹介する5つの基礎知識を覚えていきましょう。

  1. すれ違うときの優先順位
  2. 歩行中のマナー
  3. ゴミのマナー
  4. 山頂での過ごし方
  5. 植物採集について

①すれ違うときの優先順位

登山道ですれ違うときは登りが優先です。それは、登ってくる人のペースを乱さないためです。また、下りの人が登ってくる人に気づきやすいこともあげられます。さらに、下りの人のほうが落石を起こす可能性が高いことから、危険を回避するのも理由のひとつです。

登山ビギナーのころは、道を譲るべきか迷ってしまいがちです。すれ違うときの優先順位を覚えておくと役立ちます。ただし、登山道の状況や登山者の人数によって変わることもあります。お互いに声をかけ合い、臨機応変に対応しましょう。

②歩行中のマナー

登山中は1列で歩くのが基本です。グループ登山では、横並びに歩かないように注意しましょう。

歩行ペースは人によって違うため、無理な追い越しをする人がいるかもしれません。転倒などのトラブルが起こりやすいので要注意です。ペースのはやい人が後ろから来たら、安全な場所へよけて道を譲りましょう。

また、追い抜くときや道を譲る際は「お先にどうぞ」「ありがとうございます」など、一声かける配慮があるとよいでしょう。

③ゴミのマナー

登山 基礎知識 挨拶

登山中に出たゴミは、すべてもち帰るのが鉄則です。ゴミを放置すると、山の環境汚染につながります。ゴミ以外で気をつけたいのが、調理後のゆで汁や飲み残した飲料水です。

さらに、食器を洗うのもマナー違反です。水以外のものには塩分や油分が含まれているため、自然環境を損なう原因になります。

登山でのおすすめは、ジッパー付きの袋やゴミ袋をザックのなかに多めに入れておくことです。使用した食器や生ゴミなどを入れられます。

④山頂での過ごし方

山頂での長居はマナー違反なのでやめましょう。見晴らしがよいので、山頂標識をバックに、記念写真を残したい気持ちはわかります。しかし、山頂に居座ると、あとから登ってくる人の邪魔になります。

また、ザックを置いたり、休憩をしたりするのも避けましょう。山頂からの撮影や観賞を楽しんだら、すみやかに場所を譲る気持ちが大切です。

⑤植物採集について

天然記念物に指定されている植物が多いので、採集は禁止されています。山は高山植物の宝庫です。自然環境を保護するために、小さな植物であっても採集はやめましょう。

登山中に感動の瞬間を味わえるのは、美しい自然があってこそです。厳しい環境のなかでひたむきに生きる植物を大切にすることは、登山者のマナーといえます。

登山中のマナーについては、以下の記事も参考にしてみましょう。

登山 初心者 マナー
登山初心者必見!山の基本マナー&ルール違反

 

気になる問題は登山前にチェックしておこう!

登山 基礎知識 挨拶

登山ビギナーは、気になる問題や不安な点を事前に解決しておくのがおすすめです。

トイレについて

トイレに関する情報は、登山前にしっかりと確認しておくようにしましょう。トイレがあったとしても、設備が整っていない場合が考えられます。

万が一に備えて、トイレットペーパーやゴミ袋をザックのなかに忍ばせておくのがよいでしょう。トイレがない山を登る場合は、携帯トイレを持参してください。

登山道について

登山道の状況やコースの有無を事前に調べてから行きましょう。とくに、岩がゴロゴロとしている登山道では、落石に注意する必要があります。

落石を起こしてしまったり、目撃したりしたときの対処法を覚えておきましょう。落石に遭遇した場合は、落石の落を意味する「ラク!」と大声で叫んでください。周囲にいち早く危険を伝えられます。

登山中の挨拶はマナーであるほか、情報交換や遭難時の手がかりにもつながる大切なものです。そのため、ほかの登山客へ積極的に挨拶をし、コミュニケーションをはかりましょう。また、すれ違う際の優先順位や山頂での過ごし方など、挨拶以外の登山時のマナーをあらかじめ把握しておくことで、気持ちよく登山ができます。基礎的なマナー・ルールをおぼえ、楽しく快適な登山をしてください。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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