冬キャンプ飯に鍋料理がおすすめの理由は3つ
冬キャンプ飯に鍋料理がおすすめの理由を3つ説明します。
①体の芯から温まる
鍋料理は出来立てをアツアツの状態で食べられるため、体の芯からあたたまります。自宅で食べてもおいしいものですが、寒い冬に屋外で食べる鍋料理は格別です。
鍋から立ちのぼる湯気を眺めながら、取りわける器に冷えた手を添えるだけでも、あたたかさが身に沁みます。
②簡単に調理できる
鍋料理は工程が少ないものが多いため、キャンプ場でも簡単に調理できます。食材を切ったり調味料を入れたりと、子どもと一緒に調理できるのもうれしいポイントです。
使う食材が多い場合は自宅で下処理しておくと、キャンプ場でのゴミを減らせます。
また、人数や料理にあわせて、鍋の素材や大きさを選ぶと効率よく調理できます。
③みんなで食べられる
鍋料理は、おのおの好きな食材を入れて食べられます。基本的に煮込み料理のため、やわらかく煮れば小さな子どもでも食べやすく、同じ食事を楽しめるでしょう。
鍋を囲ってわいわい食べられる鍋料理は、家族や仲間との大人数でのキャンプにもおすすめです。
冬キャンプ飯におすすめ!手軽でおいしい鍋メニュー5選
冬キャンプ飯におすすめの手軽でおいしい鍋メニューを5つ紹介します。
①冬野菜たっぷり「キムチ鍋」
キムチ鍋は冬野菜との相性が抜群です。辛さも相まって体があたたまります。好みのキムチ鍋の素で冬野菜をたっぷり煮込んで召し上がれ。
【材料(4人分)】
- 豚肉(300g)
- 白菜(1/4株)
- 長ネギ(2本)
- 大根(15cm)
- 水菜(1束)
- ニラ(1束)
- 舞茸(1袋)
- しいたけ(6つ)
- 豆腐(1丁)
- キムチ鍋の素(4人分)
【作り方】
- すべての食材を食べやすい大きさに切る
- キムチ鍋の素の作り方どおりにスープを作る
- ニラ以外の食材を鍋に入れる
- 仕上げにニラを加えてひと煮立ちさせる
【ポイント】
ごま油やニンニクを入れると香りが引き立ち、より食欲をそそります。しめはラーメンがおすすめです。
②調味料2つで「本格派おでん」
なんと調味料はオイスターソースと塩だけ!冬キャンプで本格派おでんを作ってみませんか?
【材料(4人分)】
- 手羽元(6本)
- 鶏もも肉(300g)
- 大根(15cm)
- こんにゃく(1枚)
- 練り物(好きなだけ)
- ゆでたまご(4個)
- ウィンナー(好きなだけ)
- 水(1000cc~)
- 塩(ひとつまみ)
- オイスターソース(大さじ3~)
【作り方】
- 大根は約2cm幅に輪切りにしたあと4等分にし、こんにゃくと鶏ももは食べやすい大きさに切る
- 鍋に、水・手羽元・鶏もも肉・大根・こんにゃく・塩を入れて30分程度ゆでる
- 2にウィンナー以外の食材とオイスターソースを入れて、火が通るまでゆでる
- 3に食べる直前にウィンナーを入れる
【ポイント】
出汁をだすために、必ず骨付きの鶏肉を入れましょう。水の量や食材によって味の濃さが変わるため、味見をしながらオイスターソースを加えてください。
③鶏肉のうまみを堪能「参鶏湯(サムゲタン)」
特別感のある薬膳料理、参鶏湯はグルキャンでも好評間違いなし!3つのお手軽食材でキャンプでも調理できるシンプルレシピです。
【材料(4人分)】
- 手羽元(8本)
- 長ネギ(1本)
- 米(大さじ3)
- 水(1000cc~)
- 酒(大さじ3)
- ほんだし(大さじ1)
- 塩(小さじ1)
- おろしにんにく(大さじ1)
- おろししょうが(大さじ1)
【作り方】
- 鍋に水1000ccと手羽元を入れ、火にかける
- 沸騰したら米を入れて蓋をし、30分煮込む
- 煮込んでいる間に長ネギを斜め薄切りする
- 2に減った分の水を追加し、すべての調味料を加える
- 4に長ネギを加えて、ひと煮立ちさせる
【ポイント】
にんにくと生姜をすりおろすのが面倒なときは、チューブタイプを使用してもかまいません。チューブタイプを使う場合は、それぞれ大さじ1.5に増量するのがおすすめです。
④あまり物の食材で「鍋焼きうどん」
ラクしておいしい鍋焼きうどん!参考までに材料を記載していますが、自宅にある食材で作ってみてください。
【材料(4人分)】
- ゆでうどん(4玉)
- しいたけ(4個)
- 長ネギ(1本)
- ほうれん草(80g)
- たまご(4個)
- かまぼこ(4枚)
- 揚げ玉(好きなだけ)
- めんつゆ(適量)
【作り方】
- ほうれん草は下ゆで、長ネギは斜め薄切り、しいたけは薄切りにする
- めんつゆの表記どおりの量を使って、鍋にうどんつゆを作る
- 2にたまごと揚げ玉以外のすべての食材を入れ、うどんも加えてゆでる
- 3にたまごを割り入れ蓋をして、好みの固さになるまで火にかける
- 揚げ玉をかける
【ポイント】
食材を薄く切ることで火のとおりを早くします。油揚げではなく揚げ玉を使えば、手間と時間を省けますよ。かまぼこと揚げ玉を入れると、食感を楽しめておいしさも倍増です。
⑤材料2つで簡単「お汁粉」
夜食や朝食、おやつにぴったりなお汁粉でほっとひと息つきませんか?材料2つで誰でもすぐにできるお手軽レシピです。
【材料(4~6人分)】
- ゆで小豆缶(430g)
- 切り餅(6個~)
- 塩(小さじ1/2)
- 水(300g)
【作り方】
- 切り餅を6等分に切る
- 鍋にゆで小豆缶と水を入れ火にかける
- 鍋が沸騰したら弱火にし、とろみがつくまで煮る
- 3に切り餅を入れてやわらかくなるまで煮る
- 好みで塩を加えて混ぜる
【ポイント】
切り餅を小さく切ることで、すぐにやわらかくなります。ストーブやバーナーなどで切り餅を焼くと香ばしさも加わり、よりおいしくなりますよ。
本記事では紹介しきれませんでしたが、おいしい鍋メニューはほかにもあります。こちらの記事では「タラときりたんぽの鍋」を紹介しているので、ぜひご覧ください。
キャンプで鍋料理を楽しむには、レシピや食材選びだけでなく、鍋をはじめとする持ち物にも注意が必要です。次は楽しく鍋料理をする工夫をご紹介します。
キャンプで鍋料理を楽しむには?
冬のキャンプで鍋料理を楽しむ工夫を3つ紹介します。
コンロを持参しよう
冬のキャンプで鍋料理をする際にはコンロを持っていくとよいでしょう。キャンプで料理をする際に熱源としてよく使われるのが、焚き火台やガスバーナー、コンロです。しかし、とくに気温が低い冬においては、コンロがほかの熱源よりも優れている点があります。
まず、コンロは温度を調整しやすく、火力が安定しています。比較的温度の調整が難しい焚き火台では、うまく調整ができないと鍋が吹きこぼれたり、煮る時間が長くなってしまったりしがちです。コンロを使用することで一定の温度を保ちながら効率的に料理を進められます。
そして、コンロは燃料の持ち運びが比較的容易です。荷物が増えがちな冬キャンプにおいて、焚き火台やガスバーナーに比べて取り扱いが簡単なので、手間をかけずに鍋料理を楽しめるでしょう。
また、鍋つかみやお玉スタンドなど、コンロ以外にもキャンプ鍋に必要な持ち物がいくつかあります。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
洗い物を減らす工夫を
冬のキャンプで鍋料理を作る際、洗い物の時間はできる限り減らしたいですよね。鍋料理であたたまった体を冷やさないためにも、洗い物を減らす工夫をしましょう。たとえば、割り箸や紙製の食器を使い捨てできるようにしたり、家で食材を切ってから持参したりすることで、洗う必要のある食器を減らせます。
鍋の選び方に注意
鍋には、形状・素材・機能によってさまざまな種類があります。キャンプの目的や人数、調理したい鍋料理をあらかじめ決めておき、それらの条件に合った鍋を選びましょう。以下で鍋の選び方について詳しく紹介します。
キャンプ用鍋の選び方
キャンプ用鍋を選ぶ際は、キャンプに参加する人数・鍋の素材・持ち運びやすさを考慮するとよいでしょう。
大きさで選ぶ
人数ごとに適した大きさの鍋を選びましょう。1~2人なら小型のポットが便利。3~4人なら中型のクッカーが適しており、5人以上なら大型の鍋やダッチオーブンが役立ちます。使いやすさや持ち運びのしやすさも考慮して、キャンプの人数に合った鍋を選んで快適な調理を楽しんでください。
素材で選ぶ
キャンプ用鍋の素材として多く使われるのが、以下の素材です。
- アルミニウム
- ステンレス
- 鉄
- チタン
アルミニウムは軽量かつ熱伝導率が高く、すぐに加熱できます。ただし、耐久性が高くないため、焚き火などの強い火力で加熱しすぎるとへこんでしまうことがあります。
ステンレスは耐久性があり傷つきにくい素材ですが、やや重く持ち運びには不便で、加熱にはやや時間がかかります。
鉄は蓄熱性が高いため、時間をかけて調理する煮込み料理に向いています。ダッチオーブンなどで多用される素材ですが、重いというデメリットもあります。
チタンは軽量かつ頑丈なので、持ち運びに便利です。しかし、熱伝導率が低く、高価なものが多いため、短時間で何種類か鍋を調理するには向いていないでしょう。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、使用シーンを具体的に思い浮かべながら選ぶとよいでしょう。
持ち運びやすさで選ぶ
キャンプ鍋を選ぶ際には、持ち運びやすさが重要です。軽量でコンパクトなデザインや、取っ手が折りたためるものが便利です。また、持ち手が熱くなりにくい設計や、収納袋が付属していると、アウトドアでの移動や収納がスムーズになります。持ち運びの手間を軽減することで、キャンプ体験がより快適になります。
キャンプ鍋の種類
キャンプ鍋は素材や形状の違いによっていくつかの種類に分かれています。ここでは、キャンプで使いやすい鍋の特徴を紹介します。大きさや素材、持ち運びやすさを考慮したうえで、ぴったりな鍋を選びましょう。
クッカー
クッカーは持ち運びできる野外用の鍋です。アウトドアでの食事や調理のために作られているので、収納性や持ち運びやすさが考慮されています。アルミやチタンなど軽量の素材が使われていることが多く、折りたたんだり重ねあわせて収納できたりします。
クッカーは食材を蒸したり炒めたりと調理方法が多様で、鍋料理以外にも料理を作りたい場合におすすめの鍋です。
ダッチオーブン
ダッチオーブンは、蓋がついた錆鉄製の鍋です。鉄製で重く、持ち運びにくい一方で、重い蓋によって鍋が密閉状態になるため、圧力鍋のように短い加熱時間で食材のうま味を引き出せます。クッカー同様、煮る・焼く・炒める・蒸す・揚げるなど、幅広い調理方法があるうえ、蓄熱性が高く鍋料理にはもってこいの鍋です。
飯ごう
飯ごうは、小学校で経験した人も多い「飯盒炊飯」でも使われるように、白米をおいしく炊くことに長けています。しかし、深さがあるので鍋料理の調理も可能です。飯ごうの形状には丸型・四角型・兵型などいくつかありますが、円筒状で熱が伝わりやすくムラができないことや、洗いやすいことから、鍋料理には丸型がおすすめです。
家庭用鍋
キャンプ用鍋は家庭用鍋と違い、直火にかけても溶けない加工や、火に強い素材が使われています。そのため、基本的にキャンプにはキャンプ用鍋の持参をおすすめします。
しかし、キャンプ初心者にとっては家庭用鍋を使うことで、予算やキッチンの収納を気にする必要が少なくなり、キャンプを始めるハードルを下げられます。家庭用鍋を持っていく際は、IH専用ではないもの・ススや傷がつきにくくなっているもの・持ち手が溶けやすくないものを選びましょう。
冬キャンプのおすすめ鍋ブランド7選
キャンプに持っていく鍋を選ぶための参考に、鍋メーカー・ブランドを紹介します。
ル・クルーゼ
ル・クルーゼの特徴は、機能性とデザイン性ともに優れているところです。ル・クルーゼの鍋は「鋳物ホーロー鍋」と呼ばれ、金属を型に流し込んでできた製品(鋳物)を、ガラス質のエナメルでコーティングした鍋です。
そのため、ムラなく火が入り、煮崩れしにくい熱伝導性があります。また、蓋の重さで密閉され、料理が冷めにくい蓄熱性に富んでいます。そして、錆を防いで傷みにくい耐久性も兼ね備えています。
デザインがおしゃれでカラーバリエーションも豊富なので、キャンプ場でも華やかに映えるでしょう。
ホーロー鍋を使用したおすすめレシピはこちらを参照してください。
スノーピーク
スノーピークは新潟県三条市に本社を置くアウトドア製品のメーカーです。携帯性や使いやすさに優れたクッカーや、燕三条の鋳物成型技術を用いて軽量に仕上げたダッチオーブンなど、アウトドアメーカーの目線で機能性を追求した鍋を多数取り揃えています。
とくに「HOME&CAMPクッカー」シリーズは、家で調理したものをそのまま外に持ち運べるように開発されており、キャンプ場では火をかけるだけで料理を楽しめます。
ユニフレーム
ユニフレームは新潟県燕市のキャンプ用品メーカーのブランドです。燕三条は金物の町として知られており、製品の品質の高さが魅力です。とくにダッチオーブンは「黒皮鉄板」という鉄板を鍋の形に成型してできており、錆びにくく洗剤で洗えて扱いが簡単です。蓋と鍋の噛みあわせを精密に設計しているため、密閉性も高く評価されています。
ティファール
有名ブランド・ティファールの特徴は、フッ素樹脂加工による焦げつきにくさと、取っ手を外せる持ち運びやすさです。家庭用鍋のイメージがありますが、調理で焦げつきにくいことから洗い物の時間を短縮でき、取っ手をとってコンパクトに収納できるため、キャンプでも使用できますよ。
ベルモント
ベルモントもスノーピークやユニフレームと同じく新潟県燕三条を拠点とするアウトドアメーカーです。看板商品は「チタンクッカー」で、軽量・丈夫・錆びにくいというチタンの強みに加えて、熱伝導率の低さをスピン加工によって克服し、チタンの弱点をカバーしています。小型のクッカーが多いため、ソロキャンプや少人数のキャンプにおすすめです。
AND MYSELF
AND MYSELFは、日本初のソロキャンプ専用ブランドです。クッカーはフライパン・浅型鍋・深型鍋の3点がセットになっており、持ち手を畳んで付属のゴムでまとめられるため、コンパクトに収納できます。カトラリーも軽さとコンパクトさを追求した構造となっているので、荷物をできる限り小さく・軽くしたいソロキャンプにぴったりです。
そのほかのブランドのキャンプ鍋は、以下の記事をご覧ください。
鍋料理のあとはあったかデザートを堪能!
鍋料理を食べたあとはデザートを楽しみましょう。ここでは、冬のキャンプでおすすめのデザートを3つ紹介します。
焼きりんご
りんごを丸ごと1つ使う焼きりんごは食べ応えがあり、見た目も可愛いらしいスイーツです。アルミホイルで巻いてじっくり焼きましょう。
【材料(1人分)】
- りんご(1個)
- バター(大さじ1)
- 砂糖(大さじ1)
- シナモン(小さじ1/2)
【作り方】
- りんごを洗い、ヘタや種をスプーンやナイフで切り抜く
- くり抜いた穴に砂糖・シナモンを詰め込む
- バターを押し込むようにして詰め込む
- アルミオイルを2枚重ねて包み、直火で30分ほど焼く
【ポイント】
ときおり位置を変えて、満遍なく火にあてましょう。上にはちみつやレモン、アイスクリームなどをのせてアレンジを楽しむのもよいでしょう。
スモア
スモアはキャンプの定番デザートの1つ。作り方は簡単なのでみんなで楽しく作れます。
【材料(1個)】
- マシュマロ(1個)
- 板チョコ(1かけ)
- ビスケットまたはクラッカー(2枚)
【作り方】
- ピックに刺したマシュマロをほんのりキツネ色になるまで炙る
- ビスケット1枚の上にチョコを乗せる
- チョコの上に炙ったマシュマロを乗せ、マシュマロの上にもう1枚のビスケットを乗せる
【ポイント】
マシュマロはピックに刺して炙りましょう。割り箸でも代用できますが、火に近づくとマシュマロや割り箸が燃えてしまい危険なので、ピックを使用することをおすすめします。
また、ビスケットとチョコをオレオで代用してもおいしいですよ。
焼き芋
スキレットをカセットコンロで火にかけて、蓋をするだけでできる焼き芋です。ホクホクの焼き芋は冬空の下で食べると格別においしいでしょう。
【材料(1人分)】
- さつまいも(1個)
- バター(適量)
【作り方】
- さつまいもを洗い、スキレットにそのまま入れる
- スキレットに蓋をして、弱火で40分~1時間ほど焼く
- 均等に熱が入るように、10分に1回程度さつまいもの向きを変える
- 竹串がスムーズに刺されば完成
【ポイント】
スキレットはフライパン、カセットコンロは焚き火台などでも代用できますが、どれを使う場合も焦がさないように弱火で加熱しましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。