アウトドアブランドもサステナブルに!
サステナブルを意識した商品を扱うアウトドアブランドが増えてきました。アウトドア・アクティビティは海や川、山が遊び場です。つかう商品は環境への配慮が気になりますよね。新しくアウトドアファッションの購入を考えている方は、サステナブルな商品を手に取ってみてはいかがでしょうか。
以下の記事でも海外のサステナブルなアウトドブランドを紹介していますので、あわせてご覧ください。
サステナブルファッションの海外アウトドアブランド4選
海外のアウトドアブランドでは、具体的にどのようなサステナブルな取り組みをおこなっているのでしょうか。今回は以下の4つのアウトドアブランドをピックアップしました。
- AIGLE(エーグル)
- Haglöfs(ホグロフス)
- FJALL RAVEN(フェールラーベン)
- Cotopaxi(コトパクシ)
上記の4つのアウトドアブランドのサステナブルな取り組みを見ていきましょう。
①AIGLE(エーグル)|フランス
1853年にフランスのロワール地方で創業。地元の職人を集め、天然ゴムのブーツ制作をはじめました。天然ゴムは防水性や耐久性に優れています。やわらかい履き心地も特徴的。長時間履いても疲れにくいブーツとして広まりました。
創業から160年以上経っていますが、レインブーツはブランドを象徴する商品です。現在も伝統的な方法で手づくりされていますよ。また、バッグやウェアなどの多種多様な商品も展開しています。
自社製品を回収してリサイクルに貢献
日本環境設計株式会社がおこなっている「BRING」プロジェクトに参加しています。「BRING」はつかい終わった衣類を回収し、再利用やリサイクルをおこなうプロジェクトです。
AIGLEは店舗で自社製品を回収し、ブーツと服に分類。ブーツはAIGLEが再利用しています。服は日本環境設計株式会社がリサイクル。ポリエステル繊維をポリエステルの樹脂に加工し、新しい服に生まれ変わらせていますよ。
棚田の保全を支援
棚田のお米でつくったヴィーガンアイスクリームを販売する「BEAT ICE」。AIGELはこの取り組みを支援しています。
棚田は山の斜面などに階段状につくられた田んぼのこと。作業がしにくく収穫量も少ないため、放棄される傾向にあります。
「BEAT ICE」は新商品の発売に向けて、クラウドファンディングを実施。クラウドファンディングの寄付へのリターンとして、AIGLEは「BRING」プロジェクトでリサイクルしたTシャツを提供していますよ。
②Haglöfs(ホグロフス)|スウェーデン
1914年にスウェーデンで手縫いによるバックパックの制作をはじめました。1916年に正式に会社として設立。耐久性があるシンプルなつくりのバックパックは、農家や漁師など過酷な環境で仕事をする人たちに支持されていきます。
1940年代後半からは、商品のネーミングにもこだわるように。自然やアウトドアに関連する商品名が多く、現在もつづいていますよ。1978年には、寝袋やテントを取り扱う「マンバイス」と合併し、スウェーデンを代表するアウトドアブランドに成長しています。
ブルーサインを取得
2008年にブルーサインの認定を取得しました。ブルーサインとは繊維業界の世界的な認定基準です。ブルーサインの基準をクリアした商品は、環境・健康・安全性への配慮があるとされています。
Haglöfsでブルーサインのラベルがつけられている商品は、認定素材を90%以上、認定アクセサリーを30%以上つかっているという証です。今後もブルーサインの認定素材を増やすことを目指しています。
長持ちする製品づくり
商品を長くつかいつづけられる工夫をしています。たとえば、水をはじく加工や簡単に交換できるジッパーを取り入れるなどです。また、飽きずに長く愛用できるよう、ミニマルなデザインにもこだわりがあります。
長持ちする商品を買うと、シーズンをまたいでも買い替える必要がなくなるのがメリット。商品の生産や廃棄にかかる環境負荷を抑えられますね。
③FJALL RAVEN(フェールラーベン)|スウェーデン
1960年にスウェーデンで設立されたブランドです。「重い荷物を入れても快適に背負えるバックパックがほしい」という創業者の思いから、制作が開始されました。1960年代以降は、寝袋やテントなど、バックパック以外の商品も展開しています。
ブランドが目指しているのは、自然の体験をとおして、より多くの人に自然を守りたいという気持ちをもってもらうこと。そのために、商品がサステナブルであることを重要視しているのです。
適切なケアや保管方法を発信
ホームページで正しい洗濯方法や保管方法を紹介しています。ひとつの商品を長くつかうためには、適切なケアが必要です。
とくに、洗濯は商品にダメージを与えたり、水やエネルギーの消費につながったりしますね。必要最低限の回数にする大切さや、適切な方法をつたえているのです。
また、いくつかの商品は強度を増すためにワックスが塗られています。長くつかいつづけられるよう、ワックスの塗り直しの方法もホームページでチェックできますよ。
素材を厳選
機能性と環境へのやさしさが、バランスよく備わる素材を厳選しています。さまざまな素材の環境負荷を確認してリスト化。つねに最新の情報を取り入れて、素材選びに役立てているのです。
基本的に、リサイクル可能な素材やオーガニックな天然素材を優先しています。ただし、いくらサステナブルな素材でも、すぐに買い替えが必要になるようなものはつかいません。さまざまな面から環境への配慮が感じられますね。
④Cotopaxi(コトパクシ)|アメリカ
2013年にアメリカでスタートしたアウトドアブランドです。創設者のデイビス・スミスは、もともとアメリカで別のビジネスをおこなっていました。しかし、生まれ育ったラテンアメリカで目の当たりにした貧困を解決するため、Cotopaxiを立ち上げたのです。
商品が購入されると、貧しい人々に恩恵がもたらされるビジネスモデルを考案。さらに、環境に配慮した商品づくりをおこなっています。
積極的な寄付や資金援助を実践
収益の1%を貧困の解決に向けた取り組みにあてています。商品が購入されるほど、社会貢献につながるビジネスモデルですね。
人々の生活を向上させるため、これまでに複数の国への寄付も実施してきました。また、非営利団体への寄付もおこなっています。畑に水を供給するためのポンプを設置するなど、さまざまな活動をサポートしていますよ。
他社の余った素材を活用
他社のアパレルブランドが余らせた素材を活用しています。衣料業界では、衣服を大量に生産する過程で、多くの素材を廃棄しているのが問題視されてきました。
Cotopaxiでは余っている素材をもとに商品のカラーパターンを考えています。そのため、毎年違ったデザインの商品を販売。素材がなくなったら生産も終了します。
捨てられるはずだった素材をつかうと、生産の工程を減らせるだけでなく、廃棄物の削減にもつながりますね。