ネパールのアンナプルナエリアとは
アンナプルナエリアは、アンナプルナ山群とダウラギリ山群の2つの山群を望むことができる、エベレスト街道と並び人気の高いエリアです。
アンナプルナ山群の主峰であるアンナプルナⅠ峰(標高8,091m)は1950年に人類が初めて登頂した8,000m峰としても有名です。
トレッキングルートは概ね3,000m以下と、エベレスト街道と比べると比較的低い標高を歩きます。
山群の周辺には複数のトレッキングルートがあり、短い日程でも十分にトレッキングを楽しむことができます。
アンナプルエリア旅のスタートはポカラから
アンナプルナエリアの玄関口は、カトマンズから西に200㎞、ネパールで2番目に大きな都市のポカラです。
ポカラという地名はネパール語の「ポカリ(湖)」という意味であり、町の西側にはアンナプルナ氷河を水源とするフェワ湖が広がります。
湖のほとりからはアンナプルナ山群が一望でき、ネパールの人々にとってもポカラは温暖な気候のリゾート地として人気です。
トレッキングのスタート地点までは整備されたバグルン自動車道を通りポカラから気軽にアプローチすることが可能なので、トレッキング初心者の方にもおすすめのエリアです。
アンナプルナエリア絶景の展望地「プーンヒル」
アンナプルナエリア:ナヤプル~ゴラパ二
アンナプルナエリアの中でもハイライトといえるのが、アンナプルナ、ダウラギリの両山群を一望する好展望地のプーンヒルへのトレッキングでしょう。
プーンヒルへは3泊4日の行程で訪れることが可能です。スタート地点はいくつかありますが、いずれもポカラからバスかタクシーでアクセスすることができます。
山の斜面に作られた段々畑を眺めながらナヤプル、ガンドルンとグルン族の村々を通りすぎ、のどかな道のりが続いていきます。
道中ひときわ目を引くのが、聖山マチャプチャレ(6,993m)です。美しい双耳峰が印象的なマチャプチャレは、現地の言葉で「魚の尾」を意味しておりネパールのマッターホルンとも呼ばれています。
素朴な村々を歩き、マチャプチャレやアンナプルナ・サウス(7,219m)の雄姿を眺めながらのトレッキングは格別です。
アンナプルナエリア:朝焼けのプーンヒル
ハイライトのプーンヒル(3,210m)へは、ゴラパ二峠を越えアンプルナとダウラギリの二大山群の間に位置するゴラパ二村(2,895m)から向かいます。
ゴラパ二からプーンヒルまでは1時間弱の距離です。ゴラパ二で一泊し、まだ日の昇らないうちに出発してプーンヒルでご来光を拝むことをおすすめします。
ヘッドライトをつけ薄暗い中プーンヒルに到着すると、多くのトレッカー達がカメラを片手に日の出を待ちわびています。
朝日が昇り始めると刻々と山は淡い色合いに変化し、アンナプルナ山群、ダウラギリⅠ峰(8,167m)、ニルギリなどの大パノラマが広がります。周囲を取り囲む圧巻の景観は、まさにヒマラヤ屈指の展望地といえるでしょう。
プーンヒルで絶景を楽しんだ後は一気に下り、その日のうちにポカラに戻ることができます。
アンナプルナエリアでのトレッキングの楽しみ方
アンナプルナエリアの楽しみ方①春のシャクナゲと温泉
3月から4月にかけてはネパールの国花であるシャクナゲが一斉に咲き誇り、あたり一面が濃いピンク色に染まります。
ネパールのトレッキングのシーズンは、秋と春の乾季がベストシーズンとなりますが、アンナプルナエリアを訪れる際には是非春の時期を検討してみてください。満開のシャクナゲを背にそびえるヒマラヤの姿は、ここでしか見れない絶景です。
もう一つ、トレッキングの合間に足を伸ばして欲しいのが、温泉です。
ゴラパ二からジョムソン街道に抜けるとカリ・ガンダキの川沿いに「熱い水」を意味するタトパニという温泉地があります。
日本の温泉とは違い裸では入れないので、水着をお忘れなく!渓谷沿いに石を囲って作られた温泉は少しぬるめの温度ですが、世界中のトレッカー達と肩を並べてトレッキングの疲れを癒してみてください。
アンナプルナエリアの楽しみ方②ロッジでの過ごし方
途中の村々には必ずロッジや茶屋があり、1~2時間も歩けば休憩できる場所があちこちに現れます。
大きな村になると焼きたてのパンや自家製のアップルパイ等が揃うベーカリーがあることも。
ヒマラヤを展望できる茶屋でのティータイムは何とも贅沢な時間です。道中でゆっくりとと休憩を取りながら楽しんで歩いてください。
ロッジの質はさまざまですが、ドミトリーなどの大部屋はなくベッドタイプの個室が基本です。毛布等の寝具は完備されていますが、寒い時期であれば寝袋を持参すると安心です。
各ロッジでは一番眺めが良く心地よい場所にダイニングが作られています。食事はトレッキング中の楽しみのひとつです。
皮から作るネパール餃子のモモや胃にやさしいチベット料理など、主人自慢の料理をぜひオーダーしてみてください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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