おすすめの海の本:海を舞台にした小説
ヘミングウェイなどの文学作品から文庫小説やノベライズまで、海を舞台にした小説は驚くほどたくさんあります。
そのなかでダイビングと馴染みの深い海を舞台にしたおすすめの小説を選んでみました。海への想いを馳せながら小説の世界に潜ってみましょう。
勇魚(いさな)
2020年4月、多くの人から惜しまれながらその生涯に幕を閉じたウェールズ生まれの日本人作家C・W・ニコルさんの一大歴史小説が「勇魚(いさな)」です。
捕鯨の村である紀州・太地に暮らす青年を通し、波乱の幕末の日本を描いた大作です。しっかり読書をしたい人にぜひ読んでいただきたい一冊です。
東京湾 海中高校
気分転換に軽く読める小説なら「東京湾 海中高校」はいかがでしょうか。東京湾の海底にある海中都市の高校を舞台とした青春SF小説です。
登校するときはウエットスーツを着て水中原付に乗って行くとか、大型回遊魚警報があるとか、ダイバーが共感出きそうな設定がおもしろく、アニメ化や映画化したらきっと面白い作品になるだろうと期待を抱かせるお話です。
島はぼくらと
将来、島に移住したいと思っている人には「島はぼくらと」がおすすめです。恋と友情、大人達との交流を通して成長していく4人の高校生たちの島での暮らしを描いた青春小説です。
島へ移り住んできた人と地元の人、日々の暮らしの中で起きる交流や衝突などが丁寧に描かれています。読み進めていくと瀬戸内の島の爽やかな空気が伝わってくるような作品です。
おすすめの海の本:ノンフィクション小説
堅実にガッツリ読書をしたい人には、海で起きた実話を基にしたノンフィクション小説がおすすめです。
史実に基づいたお話は、海への深い興味と更なる好奇心を掻き立ててくれることでしょう。
村上海賊の娘
実際に戦国時代に瀬戸内海に存在した村上水軍を描いた歴史小説が「村上海賊の娘」です。村上水軍を知らないという人でも楽しめる、読みごたえのある作品です。
実際にあったお話を基にしていますが、やや誇張されている描写もあり、スピーディーなストーリー展開にキャラの立った登場人物や戦闘シーンなどは、まるで漫画を読んでいるかのような内容です。
微生物ハンター、深海を行く
JAMSTEC研究者である著者の高井研氏によるエッセイと研究記録が「微生物ハンター、深海を行く」です。深海探査船「しんかい6500」で深海生物を研究する著者の海への熱い想いが溢れてくる一冊です。
学者らしからぬノリのいい文章で楽しく読み進めることができるノンフィクションです。
しっぽをなくしたイルカ -沖縄美ら海水族館フジの物語-
子供と一緒に海の本を楽しみたい方には「しっぽをなくしたイルカ」がおすすめです。原因不明の病気で尾びれをなくしてしまった沖縄美ら海水族館のイルカ「フジ」に世界初のイルカの人工尾びれをつくったノンフィクションです。
小学中級向けの本ですが、読み進めるにつれて大人も引き込まれてしまう内容です。また、小学生の読書感想文の題材にもぴったりです。
おすすめの海の本:漫画から入る海の世界
海が舞台の漫画といえば、今から40年近く前の作品となる手塚治虫先生の「海のトリトン」を今でも思い出す人も少なくないようです。
また、現在であれば週刊少年ジャンプで連載中の「ONE PIECE」も外せません。
海を舞台にした涙あり笑いありの漫画は時代を超えて、いつの時も多くの人をワクワクさせてくる魅力があります。
海が舞台の漫画も数多くありますが、今回はとくにダイビングをテーマにしたマンガをご紹介します。
ぐらんぶる
good!アフタヌーンで連載中の「ぐらんぶる」は、大学のダイビングサークルを舞台にした青春おバカ漫画です。ダイビングがメインというより、あくまでダイビングサークルのキャンパスライフが中心で、一部からは「飲み会ダイビング漫画」と呼ばれています。
2018年にテレビアニメ化、2020年には実写映画化もされた人気漫画で、舞台となった静岡県伊東市川奈は聖地巡礼として多くのファンが訪れています。
あまんちゅ!
伊豆半島の浜辺にある高校のダイビング部に所属する少女たちの姿を描いた漫画が「あまんちゅ!」です。かわいい絵が女子学生から人気があり、四季折々の素敵な日常が描かれています。
2016年に第1期アニメ化、2018年に第2期アニメ化もされた人気漫画作品で、「あまんちゅ!」も「ぐらんぶる」と同様に静岡県伊東市が舞台になっており、こちらも聖地巡礼として多くのファンが訪れています。