安全ダイビングの基本がバディシステム
ダイビングは決して1人では潜らずに、バディと呼ばれる「相棒・パートナー」と2人1組で潜るのが原則です。
1人でダイビングに出かけたときや、ダイビングツアーに参加したときなど、はじめて出会った人とバディを組んでダイビングをした経験がある人も多いのではないでしょうか?
とはいえ初対面でバディのスキルも分からない状態では、ついついインストラクターや現地ガイドを頼ってしまうのは仕方がないことかもしれません。
ですが「バディ同士で潜る」といった意識はつねに持っておくべきです。
なぜなら、安全ダイビングの基本中キホンがバディシステムだからです。
バディシステムの重要性
バディシステムは安全にダイビングを楽しむうえで、とても大切な基本ルールです。
たとえば、初心者ダイバーと経験者がバディを組んだ場合、初心者は迷惑をかけるかもしれないという不安があるかもしれませし、経験者のなかには手間がかかるので初心者とはバディを組みたくないと考えるかもしれません。
しかし、初心者ダイバーにしたら経験豊富なダイバーがバディになってくれたら、これほど頼もしいことはありません。
また、反対に中級者以上のダイバーが初心者ダイバーのアシストをすることは、自らのスキルを再確認でき更なるスキルアップに繋がる絶好の機会です。
つまり、初心者にとっても経験者にとってもバディは欠かすことのできない存在なのです。
バディとダイビングを楽しもう!
バディシステムの大切さをしっかり理解して、バディとダイビングを楽しみましょう。
潜る前にはバディと一緒にブリーフィングの内容を再確認したり、残圧がいくつになったら知らせるか話し合ったりして、最後は必ずバディチェックをしましょう。
そして水中では、お互いを意識し合いアイコンタクト取りながら潜れば、安全性も楽しさも格段にアップすること間違いありません。
バディシステムで意識すべきポイントを見てみましょう。
エントリー前はバディチェック
エントリー前は必ずバディ同士でプレダイブ・セーフティ・チェック(バディチェック)を行いましょう。
「BWRAF=Begin With Review And Friend」のフレーズで、正しく器材が装着されているかお互いが確認し合います。
B(=BCD)BCDの吸排気は問題がないか?
W(=ウエイト)ウエイトのつけ忘れや引っかかりはないか?
R(=リリース類)バックル類は閉め忘れていたり、絡んでいたりしないか?
A (=エア)タンクバルブはしっかりと開いているか?残圧は大丈夫か?
F (=最終確認)全身を見て問題なければOKサイン!
バディと潜水計画を立てる
ブリーフィングでインストラクターやガイドから伝えられた水深や地形、透明度といった情報をもとにバディ同士でもう一度潜水計画を確認しましょう。
また、潜水時間やはぐれたら時はどうするかなど、なるべく多くの情報をバディと共有しましょう。
バディのタイミングに合わせる
ダイビング中はバディのタイミングに合わせることも大切です。
たとえばバディが、耳抜きが苦手でなかなか耳が抜けない時などは一緒についてあげるとバディも安心します。
一人だけ先に潜降し泳ぎだしてしまうと、バディが焦ってしまい大きなトラブルに発展する可能性もあります。
バディの耳がなかなか抜けない時は、インストラクターやガイドに知らせてあげましょう。
バディとアイコンタクトをとる
ダイビング中、ガイドの後についてひたすら泳いでいるだけではなく、ときどきバディとアイコンタクトを取りましょう。
「浮力コントロールはできているか?」「耳抜きは大丈夫か?」「あの魚見た?」など、お互いが注意を向けあうことで、何かトラブルがあった時もすぐに気づくことができます。
残圧を確認しあう
水中写真などに夢中になっていると、ついつい残圧チェックを忘れてしまうことも少なくありません。
バディ同士で10分毎に残圧を確認し合い、いずれかの残圧が50barを切ったら浮上を開始するなどのルールを決めておくことで、エア切れを防ぐことができます。
トラブルを助け合う
ダイビング中に足がつってしまったり、タンクバンドが緩んだりした時に助け合うのはバディの役目です。
バディのヘルプをしながら、できるだけガイドやインストラクターに知らせるように心がけましょう。