アナゴの生態
アナゴは、南方の海で産卵し、成長するにつれて海底に移動するといわれています。アナゴが主に生息する場所は、内湾の泥底や砂底などです。
アナゴは夜行性で、日中は砂や泥のなかに生息。日が沈むと、エサを探すために活動をはじめます。
基本的には動物性の餌を好み、魚肉・ゴカイ・エビなどを食べています。
アナゴ釣りの基本
ここでは、アナゴを釣る際に役立つ基本情報を紹介します。
釣れるアナゴの種類
アナゴ釣りの主なターゲットは、マアナゴとクロアナゴです。それぞれの特徴を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
マアナゴ
アナゴ釣りでのメインターゲットです。体の側面にずらりと並んだ白い点が特徴です。
最大で約1mほどにまで成長しますが、食べごろは30~40cm程度といわれています。
寿司や天ぷらの材料としてよく使用され、さまざまな種類があるアナゴのなかで最もおいしいといわれています。
クロアナゴ
マアナゴよりも大きくなり、最大で約1.5mまで成長する大型のアナゴです。堤防からでも、70~80cmほどのサイズが釣れます。
なお、クロアナゴをメインで狙う釣り人はほとんどいないといわれています。投げ釣りでほかの魚を狙っている際に、勝手にかかってくる場合が大半です。
食味は、マアナゴより劣るといわれています。
釣れる時期
アナゴは1年中釣れる魚です。なかでも、初夏から秋にかけてが、アナゴ釣りのベストシーズンです。冬場の夜釣りは寒さがつらいため、あまり狙う人がいないでしょう。
釣れる時間帯
アナゴは夜に活動する魚なので、夜釣りで狙うのがおすすめです。
それほど神経質な魚ではないため、狙うポイントにいれば、比較的簡単に釣れるでしょう。
夜釣りなので、ヘッドライトや魚用はさみがあると便利です。なお、体表がぬるぬるとしているため、つかむ際は滑らないように注意しましょう。
アナゴ釣りに必要な道具は?
アナゴ釣りをする際に必要な、基本的な道具を紹介します。
釣り竿
10〜30号程度のオモリを投げられる、投げ釣り専用の竿を選びましょう。なお、オモリは1号につき3.75gなので、10~30号は37.50~112.50gです。
リール
リールの種類は主に、スピニングリールとベイトリールの2種類です。ある程度の遠投がしやすく、幅広いポイントを探れるスピニングリールがおすすめです。
釣り糸
釣り糸は、リールに巻き付ける「道糸」と、道糸と仕掛けの間で使用する「ハリス」の2種類が必要です。それぞれについて、アナゴ釣りに適した太さを選んでください。
釣り糸の太さは、ナイロン製の「道糸」で5号程度、ナイロンまたはフロロカーボン製の「ハリス」で3〜4号程度がちょうどよいでしょう。
化学発光体
化学発光体をハリスに装着することで、仕掛けの視認性が高まり、釣果アップにつながります。また、化学発光体だけでなく、夜光ビーズも取り付ければ、仕掛けがさらに見やすいのでおすすめです。
仕掛け
アナゴ釣りにはじめて挑戦する人は、すでに仕掛けが出来上がっている、市販の「完成仕掛け」がおすすめです。釣り糸に取り付けることで、すぐに釣りができます。
餌(えさ)
青イソメなどのゴカイ類や、イワシ・サバなどの魚の切り身などがよく用いられます。釣果を上げたい場合は、ゴカイ類と魚の切り身を併用するとよいでしょう。
アナゴを釣る際のコツは?
アナゴは大量に群れている魚ではないため、仕掛けを投げ込んだら、ときどき動かしてポイントを探ってください。その場にアナゴがいれば、仕掛けに食いついてくるでしょう。
また、複数の竿を投げ分けてポイントを広範囲に探るのも、釣果を上げるコツです。
おすすめのアナゴ料理4選
釣りあげたアナゴをおいしく食べられる料理法を紹介します。
煮アナゴ
煮るだけで簡単にできる一品です。煮アナゴは、江戸前寿司の代表的な寿司ダネです。
さっと湯通しして表面のぬめりをとったアナゴを、醤油と砂糖の入った煮汁で20~30分ほど煮ます。お酒やみりんなどを、お好みで加えるのもよいでしょう。
煮込む時間が足りないと、ふわっとやわらかく仕上がらないため、気をつけてください。
蒲焼き
醤油・砂糖・みりん・酒で作ったタレをつけて焼いた料理です。うなぎよりもあっさりとした風味があります。また、「伝助あなご」と呼ばれる大型のアナゴは、とくにおいしいといわれています。
なお、アナゴは丸まってくるため、串を刺して焼くのがポイントです。
素焼き
関西でよく作られている料理です。あっさりとした風味で、押し寿司やちらし寿司に使ったり、うどんやそばの具に使われたりします。
蒸しアナゴ
とろっとした食感のやわらかい身がクセになる、とてもおいしい一品です。タレをかけてご飯にのせた蒸しアナゴ丼にしたり、お酒のツマミとしてそのまま食べたりするのもよいでしょう。
ぬめりをとったアナゴを蒸し器に入れて、30〜40分ほど蒸せば完成です。
幅広い料理法でおいしく食べられるアナゴは、実は堤防から比較的簡単に釣れます。仕掛けはシンプルで、餌代もそれほどかからないので、初心者でも狙いやすい魚といえるでしょう。また、自分で釣りあげた新鮮なアナゴを料理すれば、お店とは違った格別なおいしさを感じられるでしょう。ただし、アナゴ釣りは主に夜に釣るので、ライトを必ず持参し、海へ転落しないよう足場を確保してください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。