山岳部の経験はどんなところで役立つ?
山岳部で活動した経験は、山以外の日常生活のさまざまなシーンで役に立ちます。項目別にして紹介していきます。
山岳部の経験が役立つシーン①キャンプなどのアウトドア
山岳部が出場するインターハイでは、テント設営や調理のテクニックなども審査項目に入っています。そのため、高校の山岳部では素早いテント設営をおこなう技術や、手際のよい調理をするためのトレーニングもおこないます。
キャンプはもちろん、バーベキューなどのアウトドアで山岳部の経験は大活躍してくれるはずです。
山岳部の経験が役立つシーン②サバイバルテクニックが身につく
山岳部の経験者は、山で調理して食事することに慣れているので、台風や地震が発生して、ライフラインが停止しても、さまざまな手法で対応することが可能です。
また、急遽避難しなくてはいけない事態のときには、安全な場所で素早くテントを設営して、安全の確保がおこなえます。
山岳部の経験が役立つシーン③日常生活で役立つことが多い
ロープワーク
テント設営のとき、またはロッククライミングのときには、ロープワークの知識が欠かせません。ロープワークの技術は、荷造りをするときなどの日常生活のなかで大活躍してくれます。
天候の知識
山の天候は変わりやすいため、天気の知識をつけることも山岳部の重要なトレーニングのひとつです。
天気情報を聞きながら天気図を作成するトレーニングをしているので、気圧の谷が今どのあたりにあり、どのくらいのスピードで移動しているのかもしっかり把握できます。
天候の知識は山だけでなく、キャンプやアウトドア全般にとっても非常に重要であり、普段の日常生活のなかでも役立ちます。
山岳部での経験は進学や就職にプラスになる
山岳部に所属して活動してきた筆者の経験上、山岳部に所属していたというだけで、頑張りや、ねばり強い、根性がすわっているといった良いイメージがかってについてくる感じがしています。
大学の面接で教授に「3年間山岳部で頑張ってきたんだね」といわれたことがあります。また、就職活動のときも、山岳部で活動してきたということで、協調性があるチームワークが良い、ねばり強いといったいいイメージを持たれることが多かったようです。
さらに、山岳部というワード自体にインパクトがあるため、これまでどんな山に登ったの?とか、どんな活動をするの?といった面接のときの話題性にことかかないというメリットもあります。
筆者が体験した山岳部あるある
山岳部はほかのスポーツでは体験できないとてもユニークな部活動です。山岳部OBの立場からこれまで体験してきた山岳部あるあるについてまとめました。
山岳部あるある①歴史のある山岳部ほど登山ギアが臭い
現在の山岳部は清潔できれいになっているのでしょうが、筆者が活動していたころの山岳部の多くは、ギアが臭いというのが常識でした。
とくに歴史のある山岳部ほどテントや寝袋などのギアが使い込まれており、独特な臭みがあるとのこと。
山岳部あるある②新入生の勧誘が難しい
おおくの山岳部が廃部寸前の状況。部員数がわずかひとりという山岳部もめずらしくないようです。新入生の勧誘が難しい。入部した新入生がすぐに退部してしまうという悩みがあります。
山岳部あるある③天気が気になる(天候に詳しくなる)
山岳部で活動していると天気情報を調べて予測するくせが自然に身につきます。また、冷たい風が吹いてきた、あたりが薄暗くなってきた、といった肌で感じる情報をもとにして、天候の変化を予測できるようになります。
山岳部あるある④山岳部出身というだけで珍しがられる
学生のころどんな部活していた?という質問に山岳部とこたえるだけで、へえ~すごい!という反応がかえってくることがほとんどです。
どんな山に登った?などの質問が多いので話題にことかかず、その場を盛り上げることができます。
山岳部OBとの交流も
山岳部のOBはさまざまな山岳会を組織して、後進の指導にあたっています。
有名なところでは、京都大学山岳部のOB会である笹ヶ峰会や、早稲田大学山岳部のOB会である稲門山岳会、青山学院大学山岳部のOB会である緑ヶ丘山岳会などがあります。