イタリアの電動キックボード事情
イタリア語で、電動キックボードはMonopattino Elettrico(モノパッティーノ エレトリコ)といい、ティーンネージャーから大人まで通勤や通学に、そして遊びに出かけるときに使われています。
劇的に増えた理由は国からの購入補助
イタリアでここまで電動キックボードが人気になった理由は、コロナ禍でなるべく密を避けて通勤や通学するために、自転車など手軽な方法を探していた人が多かったことがあげられます。
また、イタリア政府も、コロナ対策で電車やバスの本数を減らしたこともあり、どうしても密になりやすい状況になり、その解決策として自転車や電動キックボードを推奨していました。
そして、推奨するのと同時に、自転車と電動キックボードを買う場合、イタリア政府からの最大6割、500ユーロの購入補助の支給があったことも、電動キックボードの購入を促したといえます。
シェアキックボードも人気を後押し
日本でも、最近はシェアサイクルが人気ですが、同じようにイタリアでは、シェアキックボードも大人気です。シェアキックボードの会社に登録さえすませていれば、必要なときにサッと乗って、好きなところで乗り捨てられられます。
気分転換にはもちろん、駅から会社など短距離でもOKですし、スカートで乗ることができるなど使い勝手がよいことから、男性だけでなく、女性にも人気が高いわけです。
筆者も、数回利用したことがありますが、とにかく操作が簡単で便利です。
日本での電動キックボードの状況は?
日本でも、電動キックボードが解禁になりました。自転車よりもコンパクトでしかも漕ぐ必要がなく、手元のレバーでアクセル・ブレーキの操作ができるので、スマートに移動できます。
ただ、イタリアとは基本的なことで、大きな違いがありますので、それについて説明しましょう。
イタリアとの違い①原動機付き自転車に該当
日本の場合、電動キックボードは原動機付き自転車に該当します。電動キックボードは、一定以上の出力の原動機を使用し、ある程度スピードもでるということで、自転車とは違うカテゴリーになるようです。
この部分がイタリアとは大きく違う部分です。イタリアでは、電動キックボードは自転車と同等のあつかいのため、規制もほとんどありません。イタリアでシェアキックボードが短期間で人気になったのは、こういったことが理由かもしれません。
イタリアとの違い②公道での走行は免許や保険への加入が必要
日本では電動キックボードは、原動機付き自転車のため、免許が必要です。公道で走行するには必要な装備や手続きが必要になります。
乗るための条件や手続き
- 保険への加入
- ヘルメットの着用、免許の携帯
- 軽自動車税の納税
乗るために必要な装備
- ナンバープレート
- サイドミラー
- 前照灯
- 番号灯
- 方向指示器
また、ナンバープレートの交付は、自治体で行われていますし、上記にあげた必要な装備はほんの一部であり、前照灯やナンバープレートなどの位置なども、細かく決められています。
公道で乗るための基準を満たしていないと、罰則の対象になってしまうので、くわしくは各自治体や国土交通省のサイトなどを参考にしたり、直接お問い合わせください。
電動キックボードのおすすめ
日本では装備や手続きをし、基準を満たしたうえで、公道での走行が可能になりますが、そのまま乗りたい場合は私有地などで使用するようにしましょう。ここからは電動キックボードのおすすめを紹介します。
Megawheels 電動キックボード
強くて軽いアルミ製のキックボード。3時間でフル充電でき、最大で8〜12kmの走行が可能です。
平坦な道だけでなく、最大15度の登りもバッチリ、最大時速23Kmです。折りたたみ可能なタイプですから、通勤や通学に、電車+電動キックボードなど、いろいろな使いかたができます。
Segway-Ninebot Kickscooter F30
最大30kmの長距離走行が可能なキックボードです。走破性と安定性に優れた大型10インチタイヤを装備。
そして使用するシーンやバッテリー残量に合わせて、エコモードとパワーモード、2つのバランスを平均化したモードと、3つのモードを使い分けることができるところも、ポイントです。
Evercross 電動キックボード
移動に便利な専用バッグつきのキックボード。耐荷重120kgなので、大柄な人でも安心して乗れ、見やすいLCDディスプレイや安全ライトなど、安全にも考慮した作りになっています。
最大時速30kmで3つの速度モードを備えているので、道路状況はもちろん、急いでいる時やゆっくり走りたいときなど気分に応じて変えられます。
Sunpie 電動キックボード
空気入れ不要な、8.5インチタイヤを採用したキックボード。ワンタッチで折り畳め、8,000mAh の大容量バッテリー搭載で、1回の充電で15〜20kmの使用が可能。
パワフルなモーターがついているので、最大30度の坂も登ることができます。点灯機能つきですから、夜間でもバッテリー残量や速度と言ったステータスが確認できるところも安心ポイントです。