登山ではロープワークが大切
登山初心者の場合、登山道を歩くだけですが、慣れてくるとロープを使った登山などもふえてきます。
登山でロープをつかう場面というのは、岩場やクサリ場などで安全確保につかったり、重たい荷物をつりあげたり、クライミングや沢登りをしたいという人もいると思います。
また登山とクライミングをあわせたような、アルパイン・クライミングも、ロープをつかいます。
登山にロープをつかうなら、まずはいくつか基本的なロープワークを習得する必要があります。
最初は登山のみでも、だんだんロープをつかった登山もしてみたいという人が、まず1番最初に習うロープワークが、エイトノットです。
まずノットというのは、ロープとロープを結ぶことをいいます。
そしてエイトノットは、その名のとおり8の字を作って結ぶもので、8の字結びともよばれています。
この結び方は、断裂やゆるみにくいため、登山やクライミングでもよくつかわれます。
エイトノットは、いろんなところでつかわれているので、例をあげてみましょう。
- ハーネスとロープを結ぶとき
- 重たいものもを上げたり下げたりするとき
- けん引するとき
- 沢登りのときのトップとラストにもつかう
このように、エイトノットは登山のあらゆるところでつかわれるため、しっかりと覚える必要があるわけです。
エイトノット(8の字結び)は基本中の基本
エイトノットは、安全確保のためのハーネスとロープを結ぶときにもつかうため、あまりロープワークは得意ではないという人でも、ロープをつかった登山では最低限これだけはできることが条件になります。
エイトノットは、ロープの末端からと、中間でもつくることができ、いくつかのバリエーションがあります。
正式名称はフィギア・エイトノット、2重にしてつかうダブル・フィギア・エイトノットというのですが、簡単にエイトノットやダブルエイトノットといわれることが多いです。
基本のロープワークはエイトノットのほかにも、ダブルフィッシャーマンズノット、クローブ・ヒッチ、ボーラインノット、プルージックなどいくつかあって、安全に登山をするためには最低限これだけは知っていたほうがよいといわれます。
とはいえ、いっぺんに全部覚えることはできませんので、エイトノットはまずはじめの一歩として、そして1番重要なノットだといわれているわけです。
またエイトノットを覚えるのが大切といわれる理由として、ロープを結んだ形でほかの人が見たときにあっているか、間違っているかがわかりやすいという点があげられます。
登山では、ロープの結びかたが悪いと、墜落といった事故がおきる可能性があります。
そういった事故のリスクを減らすためにも、ノットなどロープワークでは、ほかの人が見て、間違った結びかたをしているのが、わかりやすいということも重要なのです。
エイトノットの結びかた
エイトノット
エイトノットの結びかたを簡単に説明しましょう。
- ロープの末端を左手にもち、右手で弓を引くようにすこし広げながら手前から奥にむけて、2回ねじる
- ループになったところに、上から末端をさしこみます
ダブル・エイトノット
- エイトノットの末端をハーネスの2つのループにとおす
- 末端をエイトノットをたどるように、とおしていきます
- 末端は20cm以上になるように調節します
ここを注意しよう
ダブルエイトノットは、1度エイトノットをつくってから、そこに末端をとおしてダブルにする場合と、最初からロープを2重にした状態でエイトノットをつくる、オンアバイトという2つのタイプがあります。
これは、ロープをつかう状況によっても、変わってきます。
どちらの場合も、ダブルエイトノットはよくつかうので、何度も練習しましょう。
またエイトノットをつくるときに、輪をつくって末端をさしこみますが、そのときに輪の部分をもっていないと、先端の長さが変わってしまいます。
ですから、輪の部分の手はそこをささえたまま、先端をとおしていきましょう。
エイトノットの結びかたは、ユーチューブなどの動画サイトでもいろいろとアップされているので、そのなかで自分にとってわかりやすいものを参考にしてみるといいですよ。