2025年8月14日、新潟の「日本海間瀬サーキット」で開催された第33回RPサンセットエンデュランスin MAZE(通称:間瀬4耐)に参加しました。今回は仲間と脚質を活かし挑んだ4時間耐久の様子をレポートします。真夏日のなかで走るための準備や補給の工夫も紹介!これからエンデューロに挑戦したい方はぜひ参考にしてくださいね。

エンデューロレースとは?

エンデューロとは、制限時間内にどれだけ多く周回できるかを競う耐久型ロードレースです。
クリテリウムやロードレースのように「一斉スタートで先着が勝ち」という単純なルールとは異なり、久力・ペース配分・チーム戦略が大きなカギとなります。

ソロで挑む人もいれば、筆者のように仲間と交代しながら走るチーム参加も可能。ロードレース未経験者でも挑戦しやすく、入門イベントとしても人気が高いのが特徴です。

間瀬サーキット4時間耐久レースの概要

筆者が参加したのは「日本海間瀬サーキットサイクルロード4時間耐久レース・第33回RPサンセットエンデュランスin MAZE」。名前が長いため、参加者の間では「間瀬4耐(まぜよんたい)」と呼ばれています。

会場の日本海間瀬サーキット(新潟)は、1周約2kmのアップダウンと海風が特徴のコース。攻略しがいのある舞台として知られています。参加費は1名あたり6,000円、優勝賞金は最大3万円と、本格的なレース要素も兼ね備えているのも魅力のひとつです。

今回の第33回大会では、これまでの「時計回り」から初めて反時計回りに変更され、大きな話題に。リピーターも新鮮に楽しめたレースとなりました。

間瀬4耐の魅力とは

リピーターがとにかく多いこのレース。何度も参加したいと思う魅力について紹介します。

魅力①出場クラスが豊富

間瀬4耐は、ソロ、チーム、ファミリー、レディースなど幅広いカテゴリーがそろっています。初心者からベテランまで自分のスタイルに合ったクラスを選べるので、初参加でも安心。筆者自身も「レディースクラスがあるから気兼ねなく挑戦できた」と感じています。

2024年からは実業団所属者向けのエキスパートクラスも新設され、より多くの人が表彰台を目指せるようになりました。「次はどのクラスに挑戦しよう?」と考えるのも楽しみのひとつです。

魅力➁お祭りのような雰囲気

真剣勝負でありながら、お祭りのような賑やかさがあるのも間瀬4耐の魅力です。

開催日が毎年8月14日、帰省シーズンにあたるため、地元チームや親子連れの参加も多く、会場全体が夏休みのイベントのような盛り上がりに包まれます。テントの下でかき氷を食べる子ども、仲間を応援する家族。「走っていない時間も楽しい」というのが、このレースの大きな特徴です。

エンデューロ特有の「協力」と「交流」が交わり、完走を目指す人・とにかく楽しみたい人・表彰台を狙う人が同じコースで走ることで、独特の一体感が生まれます。
筆者が参加したエンジョイ・レディースクラスでも「初対面なのに声をかけ合える空気」があり、本気と笑顔が入り混じった白熱のレースとなりました。

子連れでレースに参加する際は、以下の記事も参考にしてください。

子連れでレースも参加!ロードバイク夫婦の家族で楽しむサイクルライフとは?
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4時間耐久を走り切るための装備と補給

エンデューロレースを最後まで楽しむには、装備と補給の工夫が欠かせません。
当日の流れに沿って整理すると、よりイメージしやすくなります。

基本装備

・ヘルメット
・グローブ
・サングラス

紫外線対策

・アームカバー
・日焼け止め
※今回は炎天下ではなかったためアームカバーは使わず、日焼け止めで対応。天候や気温に合わせて柔軟に選ぶことで快適に走行できます。

食事

朝食(5:30)
・白米(200g)
・納豆
・コーヒー

会場到着後の試走前
・薄皮あんぱん
・BCAA入りドリンク

本番レース中(「30分走行+50分休憩」のサイクルで走行)
・休憩ごとにドリンクを補給
・友人からもらった「アクティバイク・グランフォンドジェル」を取り入れ、後半までエネルギーを維持

エキスパートクラスで走った夫は強度が高いため、固形物は避け、ドリンクとジェルのみで対応していたとのこと。同じレースでも走力や強度によって補給戦略が変わるのも、エンデューロの面白さです。

チームワークで走り抜き、2位表彰台へ

3人それぞれの脚質を活かしたリレーがスタート。
この日は30度を越える真夏日で、体力の消耗が避けられません。

筆者は第一走者として、県外チームと先頭争いを展開。得意の登りでは強度を上げ、下りでは必死に耐えます。息が上がり苦しかったけれど、熱気と緊張感を楽しみながら、ポジションを守って次走者へタスキを渡しました。

リレー中盤では、3人で切磋琢磨し、それぞれの強みを発揮。強い日差しで体力を削られながらも、チームの声かけでモチベーションを維持。「次は私の番!」と自然に気持ちがつながる瞬間もありました。

最終スティントでは、3位でタスキを受け取ります。「無理しなくていいよ」と声をかけられたものの、前を走るチームを追い上げ、ついにキャッチ。ゴールラインを駆け抜け、歓声とハイタッチに包まれて2位でフィニッシュ!

結果はエンジョイレディースクラス2位。昨年の3位から一つ順位を上げられたこと、仲間と掴んだ表彰台の喜びは、順位以上の達成感と絆を感じた瞬間でした。

以下の記事では、人気ヒルクライムレース「富士ヒルクライム」をレポートしています。

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仲間と挑むから味わえる、間瀬エンデューロの楽しさ

これまで5回の参加で、仲間と全力で走る楽しさや、一緒にゴールを迎える達成感を何度も味わってきました。ここからは、筆者がとくに感じた間瀬エンデューロの2つの魅力を紹介します。

仲間と走るからこそ生まれる一体感

交代の瞬間や声を掛け合うシーンは、エンデューロならでは。ソロでは味わえないチームで戦う楽しさがあり、仲間がつなぐタスキを受け取って全力で走る瞬間には、自然と笑顔と達成感がこみ上げます。

ゴール後にかけてもらった「最後の追い上げありがとう!」の言葉は、今でも心に残るうれしい瞬間です。

未来へつながる、家族で走る楽しみ

過去には夫とファミリークラスで優勝し、2年連続でレディースクラスの表彰台にも立ちました。あの瞬間の喜びは今でも心に残り、次はてっぺんを目指したいという挑戦心をかき立てます。

さらに、いつか家族全員で再挑戦し、息子も一緒に走る姿を想像すると胸が熱くなります。世代を超えて挑戦できるのが、エンデューロの大きな魅力であり、私にとってかけがえのない時間なのです。

間瀬4耐は、真剣勝負でありながら運動会のような笑い声や応援に包まれる、独特の雰囲気が魅力です。灼熱のなか、仲間と脚質を活かし合い、最後に順位を一つ上げて2位表彰台に立てた達成感と絆は、何にも代えがたい経験になりました。初めてでも、ソロでもチームでも楽しめる間瀬4耐。あなたも仲間と一緒に、あの感動を体験してみませんか。

yomec(よめしー)

ライター

yomec(よめしー)

自然豊かな新潟県在住、夫婦でロードバイクを楽しんでいる自転車ライター。子育てしながらトレーニングする方法を日々模索中です。今ではヒルクライムを中心としたレースが家族旅行に。愛車はSPECIALIZEDとBROMPTON。夫婦での所有スポーツバイクはなんと8台。ファミリーでも楽しめる自転車の魅力を発信します。