登山中の携帯トイレの必要性
設備が整った山を除き、山の中には基本的にトイレはありません。あったとしても、何時間も歩いた先にある場合や、ニオイや汚れが気になる旧式トイレというケースもあります。
そのようなときに役立つのが携帯トイレです。携帯トイレがあればどこでも用を足せるため、トイレをしたくなった場合でもすぐ使用できます。
登山をする方には、草むらでトイレを済ませる方もいますが、人間の排泄物は自然保護の観点から放置することは推奨されません。山を守るためにも、携帯トイレは持ち歩くようにしましょう。
登山に持っていく携帯トイレの4つの選び方
携帯トイレにはさまざまな種類があります。持っていく場合は、登山に合わせたタイプを選ぶことが大切です。ここからは、携帯トイレの選び方について紹介します。
1.携帯トイレのタイプで選ぶ
アウトドアシーンで使用する携帯トイレは、以下の2つのタイプに分かれます。
- 便器に設置するもの
- 組み立て式の便座になるもの
どちらのタイプでも問題ありませんが、コンパクトな携帯タイプを選ぶようにしましょう。
また、携帯トイレには大・小兼用するもの、小専用のものがあります。そのため、購入する際は事前に確認しておき、目的に応じた携帯トイレを用意してください。
2.持ち運びする袋の特徴を確認をする
携帯トイレは、持ち運びする袋についても確認する必要があります。下記の4点をとくに確認するようにしてください。
- 持ち運びはしやすいか
- 不透明タイプか
- 密閉性が高いか
- 袋の強度は高いか
それぞれ説明します。
持ち運びはしやすいか
携帯トイレを使用した後は、ザックなどに入れて持ち歩くことになります。また、使用後の携帯トイレは生ゴミとして捨てるため、回収日までの保管が必要です。そのため、持ち運びがしやすく、登山時の邪魔にならないものを選ぶようにしましょう。
不透明タイプか
プライバシー保護の観点からも、袋の中身が見えない不透明タイプを選ぶことを推奨します。色は不透明性が強い黒色や、色の濃いものを選びましょう。袋を二重にするのもおすすめです。
密閉性が高いか
ニオイが漏れないようにするため、密閉性が高いかも確認し選ぶようにしましょう。密閉方法は袋の口を結ぶタイプやチャックタイプなど、商品によってさまざまです。そのため、ニオイ漏れが不安な方は、登山に持っていく前に一度使用してみるとよいでしょう。
袋の強度は高いか
携帯トイレには袋の強度も求められます。強度が高いポリエチレン製や、厚手であることが表記されているかを確認してみましょう。ほかにも袋の容量や、保存期間なども一緒にチェックしてみてください。
3.凝固剤の性能で選ぶ
携帯トイレには凝固剤が付属しています。これは、排泄物を固め、ニオイなどを封じこめられる作用があります。次に説明する点を参考に、凝固剤の性能もしっかりと確認しておきましょう。
手早く済ませたい方は、スピード凝固タイプをおすすめします。とくにオムツなどで使用される吸水ポリマーを使用した凝固剤であれば、排泄物を固めるまでの時間が短いです。
また、抗菌剤や消臭剤を混ぜたハイブリッドタイプなら、長期保管をする場合でもニオイや菌の発生を防げます。密閉できる袋と組み合わせれば、より効果を発揮できるでしょう。
凝固剤があらかじめ袋内にセットされている携帯トイレであれば、すぐに固められるため急いでいるときに便利ですよ。
4.目隠しに便利なポンチョがついているかで選ぶ
排泄している間は無防備となり、ほかの登山者に見られないか心配な方もいるでしょう。そんなときに便利なのがポンチョです。
携帯トイレの中には、体を隠す用のポンチョが付属しているものもあります。携帯トイレ用のポンチョも別売りしているため、気になる方はチェックしてみてください。
登山時におすすめの携帯トイレ5選
携帯トイレは、さまざまなメーカーから販売されています。ここからは、おすすめの商品をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
SAKUTTO|携帯トイレ
抗菌、消臭剤入りの凝固剤を使用することで、衛生的に使用できる携帯トイレです。排泄物の成分に直接作用することで消臭し、500mlまでなら水分をしっかりと凝固してくれます。
持ち手は広げると箱型になり、持ちやすくする凹みもあるので、片手でも安定して持てる点もおすすめです。袋の口がワイドに広がるので、女性でもつかいやすいといえるでしょう。
黒色の廃棄用袋によって排泄物を隠し、二重にすることでニオイ漏れも軽減します。軽量でコンパクトな作りをしているので、登山にピッタリですよ。
サンコー|ミニトイレタイプ
小専用ですが、本体に付属した高分子ポリマー素材によって、約500ccまでの水分を素早く吸収してくれます。凝固剤が本体と一緒になっているので重量も軽く、緊急時もすぐに使用することが可能です。
袋の口がソフトなので、デリケートな肌にも優しい仕様です。男女兼用タイプで、子どもから大人まで幅広く対応しています。廃棄用袋も付属しているため、プライバシー保護もバッチリです。
石崎資材|ポンチョトイレ
ポンチョが付属しているため、使用中でも人に見られる心配がありません。高分子吸水ポリマーをつかった吸水シートによって、排泄物を固めてくれます。
袋のチャック部分を裏返すと器状になり、地面に携帯トイレを置いて使用することも可能です。持ち帰り用袋もセットになっているので、袋を二重にできるのもメリットといえるでしょう。
エクセルシア|ほっ! トイレ
便器の形になる携帯トイレで、ポンチョも付属しています。タブレット型の消臭凝固剤に、ティッシュ、持ち帰り用袋も付いているので、この商品1つあればすぐに用を足せるでしょう。
Qbit|いつでもどこでも 携帯トイレ
袋の口が箱状になり、手に持ちやすい構造をしているので、ストレスなく使用できます。凝固剤には除菌と消臭機能も搭載され、ニオイを気にせずに持ち歩くことが可能です。
ニオイをさらに抑えてくれる廃棄用袋は、黒色のため中が見えにくいのもおすすめな理由のひとつ。15年の長期保管もできるので、災害用として備蓄もできます。
携帯トイレの使用方法
携帯トイレの使用方法は、商品によっても変わりますが、基本的に以下の流れで使用します。
- 携帯トイレの袋の口を広げる
- 凝固剤を袋に入れる
- 袋の中に排泄をする
- 袋の口をふさぐ
廃棄用の袋があれば、最後にその中に排泄用の袋を入れましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。